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二章
18.作戦の網に引っ掛かってくれ
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「よし、電源はついてるな」
部室。
俺はセットしたカメラの電源を確認して席に戻った。
「あとは来るのを待つだけ?」
「そうだな」
「なぁ、お前ら。俺にも少しくらい説明してくれてもいいんじゃないか?」
『······』
「本格的に俺をメインから外しにかかってるな!?」
まぁ、要らない子だしな。
──コンコン
ドアがノックされた。
「どうぞ」
「俺が部長なんだけど!?」
「し、失礼します」
ほら、健が叫ぶから怯えてるだろう。
「理不尽な事言われた気がするなぁ!」
おい、主人公の心の声を読むのはヒロインの特権じゃないのか。
「あ、あの、あたしは何をすれば?」
「あぁ、とりあえずそこに座って」
「あ、うん」
姫島は俺が指差した席に座った。
「で、話なんだが、率直に言うと、姫島に異能力があるらしいから、それを見せてほしい」
誘導もくそもないが、逆に言えば問い詰めることで能力を使い、逃げ出す可能性が出てくる。
「昨日も言ったけど、能力については知らないよ」
まぁ、やっぱりそう言うよな。でも、
「それなんだがな、そこの、歩香。知ってるか?」
「うん、知ってるよ。よく氷室君にくっついてるよね」
「そう、で、質問なんだが、歩香の能力は分かるか?」
「能力? 何だろう? 分からないから教えてよ」
ふむ、やはり知らないか。となると、
「歩香は影に潜る事ができる能力者なんだよ。そして、その能力で良く俺をストーキングしている」
「そうなんだ、大変だね」
「おう、正直面倒くさい。だが、問題はそこじゃない。この間、俺が姫島と話したことがあっただろう? まぁ、俺は覚えてないんだが、歩香がそう証言している」
「誰かと見間違えたんじゃないの? この間ってことは、昨日ではないんでしょ?」
「そうだ。だが、歩香が人を見間違えるなんてことは無いと思っている。姫島の事もバッチリ覚えているらしい」
俺を毎日ストーキングしているくらいだし、人を見分けることくらいなら簡単なはずだ。
「へぇ、あたし、歩香さんと何かしたっけ?」
「いや、本人が言うには俺のクラスメイトの女子全員を覚えているらしい」
「なんで覚えているのかは聞かない方が良いのかな?」
「そうだな、そうしてくれると助かる」
害虫駆除はさすがに言い過ぎだしな。
「それで、だ。歩香は俺と姫島が話しているときに、姫島が能力を使うところを見たと言うんだ」
刹那、姫島の顔が少しひきつった。ここからの展開が予想できたのだろう。
「歩香の話では、俺が唐突にボーッとし始め、部室に着いた頃には姫島と話していた記憶を無くしていたそうなんだ」
「なるほど、それであたしに能力があるんじゃないかってなったのね?」
「そういうことだ」
まぁ、厳密には健からの情報が最初なんだがな
「もう一度聞くが、姫島は能力を持っているのか?」
「·········そう、だね」
これは、きたか?
「確かにあたしは能力を持っているよ? あたしはこの能力を人払いって呼んでるんだけど、なるほど、意識できてない人までは効かないよね、やっぱり」
「ほう、能力についてバラして良いのか?」
さぁ、引っ掛かってくれ。
「大丈夫だよ? だって、皆この事を忘れちゃうんだもん。あたしの能力はそういうものだからね」
姫島はニッコリと笑った。段々とその顔がぼんやりとしてくる。
なるほど、姫島のことを意識できなくなってくるわけか。これじゃ、捕まる訳がないな。
だが──
部室。
俺はセットしたカメラの電源を確認して席に戻った。
「あとは来るのを待つだけ?」
「そうだな」
「なぁ、お前ら。俺にも少しくらい説明してくれてもいいんじゃないか?」
『······』
「本格的に俺をメインから外しにかかってるな!?」
まぁ、要らない子だしな。
──コンコン
ドアがノックされた。
「どうぞ」
「俺が部長なんだけど!?」
「し、失礼します」
ほら、健が叫ぶから怯えてるだろう。
「理不尽な事言われた気がするなぁ!」
おい、主人公の心の声を読むのはヒロインの特権じゃないのか。
「あ、あの、あたしは何をすれば?」
「あぁ、とりあえずそこに座って」
「あ、うん」
姫島は俺が指差した席に座った。
「で、話なんだが、率直に言うと、姫島に異能力があるらしいから、それを見せてほしい」
誘導もくそもないが、逆に言えば問い詰めることで能力を使い、逃げ出す可能性が出てくる。
「昨日も言ったけど、能力については知らないよ」
まぁ、やっぱりそう言うよな。でも、
「それなんだがな、そこの、歩香。知ってるか?」
「うん、知ってるよ。よく氷室君にくっついてるよね」
「そう、で、質問なんだが、歩香の能力は分かるか?」
「能力? 何だろう? 分からないから教えてよ」
ふむ、やはり知らないか。となると、
「歩香は影に潜る事ができる能力者なんだよ。そして、その能力で良く俺をストーキングしている」
「そうなんだ、大変だね」
「おう、正直面倒くさい。だが、問題はそこじゃない。この間、俺が姫島と話したことがあっただろう? まぁ、俺は覚えてないんだが、歩香がそう証言している」
「誰かと見間違えたんじゃないの? この間ってことは、昨日ではないんでしょ?」
「そうだ。だが、歩香が人を見間違えるなんてことは無いと思っている。姫島の事もバッチリ覚えているらしい」
俺を毎日ストーキングしているくらいだし、人を見分けることくらいなら簡単なはずだ。
「へぇ、あたし、歩香さんと何かしたっけ?」
「いや、本人が言うには俺のクラスメイトの女子全員を覚えているらしい」
「なんで覚えているのかは聞かない方が良いのかな?」
「そうだな、そうしてくれると助かる」
害虫駆除はさすがに言い過ぎだしな。
「それで、だ。歩香は俺と姫島が話しているときに、姫島が能力を使うところを見たと言うんだ」
刹那、姫島の顔が少しひきつった。ここからの展開が予想できたのだろう。
「歩香の話では、俺が唐突にボーッとし始め、部室に着いた頃には姫島と話していた記憶を無くしていたそうなんだ」
「なるほど、それであたしに能力があるんじゃないかってなったのね?」
「そういうことだ」
まぁ、厳密には健からの情報が最初なんだがな
「もう一度聞くが、姫島は能力を持っているのか?」
「·········そう、だね」
これは、きたか?
「確かにあたしは能力を持っているよ? あたしはこの能力を人払いって呼んでるんだけど、なるほど、意識できてない人までは効かないよね、やっぱり」
「ほう、能力についてバラして良いのか?」
さぁ、引っ掛かってくれ。
「大丈夫だよ? だって、皆この事を忘れちゃうんだもん。あたしの能力はそういうものだからね」
姫島はニッコリと笑った。段々とその顔がぼんやりとしてくる。
なるほど、姫島のことを意識できなくなってくるわけか。これじゃ、捕まる訳がないな。
だが──
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