残念異能生活日記

紡未夏樹

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三章

30.便利な会話ツール

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決闘までの一週間、特にやることもなく、迎えた前日。俺が家に帰り、飯、風呂と済ませ、あとは寝るだけとなっていた時、健から連絡があった。

『明日の話なんだが、何か不都合があったらしいから集合は朝の十時な』

いや、お前らいつの間に連絡先交換したんだよ。
······俺が遅れた時か。連絡先交換までわりと早いのな。まぁ、健的には能力者の連絡先知れてホクホクだろうな。
しかし、朝か。起きれるだろうか。親に頼んでおくか······

『あ、エミリアにお前の連絡先も教えといたから』

何してくれてんだこいつ。いや、別に知られて困るもんではないが。
というか何気に名前で呼んでるのな。「気安く呼ばないでくれない!?」みたいなこと言いそうだ。
どうでも良いが、あいつのこと何て呼ぶか迷ってるんだよな。
名字で呼ぶとしても、火高って顔じゃないから違和感がすごいんだよな。かといって名前で呼んだら、さっき言った様な理由で文句言われそうだし。
結局のところ『ヤツ』とか『あいつ』に落ち着くんだよな。それで伝わるし。

『集合時間は朝の十時よ!』

うむ、一発で誰なのか分かる文面だな。
というか健から話聞いてなかったら、誰なのか、何の話なのか分からなかっただろうな。
俺が文面だけ読んで、そのまま放置していると、また連絡がきた。

『ちょっと! ちゃんと返事しなさいよ! 分かってるの!? 時間変更よ! 時間変更!』

何だろう、文面がすごいうるさい。騒いでるのが容易に想像できて、脳内ですごいうるさい。
うるさいので放置していると、やはりまた連絡がきた。

『明日遅れたらあんたの負けなんだからね!? 分かってるの!?』

それってむしろ、俺に伝えないで不戦勝した方が良いんじゃないのか? まぁ、既に健から聞いてるわけなんだが。
と、さすがにあっちも諦めたようで、これ以上の連絡は無かった。
とりあえず朝起きれるか心配だから早いけど寝るか。遅れて何か言われんのも嫌だしな。
っと、その前に親に起こすように言っておかなければ。
俺は扉を開けて、親に呼び掛けた。
「母さん、明日なんだが──」
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