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三章
29.情報を喋るだけ喋って居なくなるほどにはせっかち
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時間か······あのエミリアとかいうやつ、日にちだけ決めて即座に出ていったからな。せっかちと言えばいいのか、自分勝手と言えばいいのか。
そんなことを考えてるうちに部室についた。
「スマン、遅れた」
もちろん部室には全員揃って······いや、一人多い。
どうでも良いけど、俺が遅れたら毎回一人多いか少ないかするよな。
「遅い! 私がわざわざ来てるというのになぜ遅れるの!?」
この言葉は言わずもがな、件のエミリアである。
「遅いも何も、なぜナチュラルに溶け込んでやがる」
魔王の部屋に馴染んで良いのか。
「違うわ。私はこの魔王から有益な情報を得るために、あえて溶け込んだふりをしているのよ」
それ、ここで言ったらアウトだろ。スパイが堂々と敵の幹部の前で「こんにちは、スパイです」って言ってるようなもんだろ。
「いやー、エミリアには良い情報を提供してもらったよ。例えば、能力で複製したものは、オリジナルより性能が劣るだとか、永久に維持することはできないだとか」
なるほど、情報を提供する側だったか。というか、やっぱり溶け込んでんじゃねぇか。
「ちょっと! 私の情報を漏らさないでくれる!?」
まぁ、健に伝わった時点で、既に健のネットワーク全てに伝わったようなもんだからな。諦めろ。
「で? 今日の用事はなんだ」
さすがに何の用事も無く、来るわけはないだろうしな。いや、情報収集してたんだっけか。
「それはもちろん決闘の話よ」
もちろんなんだ。
「情報収集はやっぱり嘘だったのか」
「······ち、違うわよ! 決闘の話ってのは建前で、ホントは情報収集するために来たのよ!」
自分の言ったことすら覚えてられないのか。自分勝手というより、せっかちと言った方が近いのか。
「まぁ、建前でも何でも良いから話を聞かせてくれ」
そして早めに帰ってくれ。教師に見付かったら、俺達が何を言われるか分かったもんじゃない。
「いいわ、そこまで言うのなら仕方ないわね」
いや、そこまでは言ってねぇよ。
「あのあと、時間を決めてないのに気がついたのよ。だから、時間を言いに来たのよ」
あくまで相談する余地は無しか。まぁ、早く終わってくれてありがたいが。
「時間は来週の土曜日の午後一時よ! 遅れたら負けだからね! それだけ! 私は帰るわ!」
本当に用事はそれだけだったようで、時間だけ言うと、昨日と同じようにドタドタと走り去って行った。
「忙しい人ですね~」
ここでやっと琴音ちゃんが口を開いた。
「あの人、悪い人ではない、かも」
歩香もか。
「ありがちなキャラよね。高飛車なハーフ」
それは言わないでくださいよ、先輩。
「何で皆ヤツが居なくなった瞬間喋りだすんだよ」
それまでずっと黙ってたくせに。
「ご都合主義?」
それは言うな。
「一度に多くを動かす脳がないんじゃないかしら?」
なんで、俺達の存在を真っ向から否定するんですか。先輩も巻き込まれてますよ。
「今度は俺の台詞無くないかな!?」
健が叫びだした。
「俺まだ一回しか喋ってないんだけど!」
お前の需要は無いからいいんだよ、喋んなくても。
「先輩! あたしだって喋ってませんよ! 一回しか! しかも先輩より短く!」
おう、琴音ちゃんはどんどん喋ってくれ。
「なんだろう、俺また何か悪口言われた気がするぞ!」
おい健、心を読むんじゃない。それはヒロインの特権だぞ。前も言っただろう。聞こえてないだろうが。
「ところで平塚君、活動終了時間、大分過ぎてるけど、良いのかしら?」
あ、ホントだ。いつもより遅い。
「······き、今日の活動終了ー」
『おー』
多少強引に収束したが、ここで帰らないと教師に何を言われるか分かったもんじゃない。······二回目だな、これ。
まぁ、そんくらいには厳しいってことだ。
そんなことを考えてるうちに部室についた。
「スマン、遅れた」
もちろん部室には全員揃って······いや、一人多い。
どうでも良いけど、俺が遅れたら毎回一人多いか少ないかするよな。
「遅い! 私がわざわざ来てるというのになぜ遅れるの!?」
この言葉は言わずもがな、件のエミリアである。
「遅いも何も、なぜナチュラルに溶け込んでやがる」
魔王の部屋に馴染んで良いのか。
「違うわ。私はこの魔王から有益な情報を得るために、あえて溶け込んだふりをしているのよ」
それ、ここで言ったらアウトだろ。スパイが堂々と敵の幹部の前で「こんにちは、スパイです」って言ってるようなもんだろ。
「いやー、エミリアには良い情報を提供してもらったよ。例えば、能力で複製したものは、オリジナルより性能が劣るだとか、永久に維持することはできないだとか」
なるほど、情報を提供する側だったか。というか、やっぱり溶け込んでんじゃねぇか。
「ちょっと! 私の情報を漏らさないでくれる!?」
まぁ、健に伝わった時点で、既に健のネットワーク全てに伝わったようなもんだからな。諦めろ。
「で? 今日の用事はなんだ」
さすがに何の用事も無く、来るわけはないだろうしな。いや、情報収集してたんだっけか。
「それはもちろん決闘の話よ」
もちろんなんだ。
「情報収集はやっぱり嘘だったのか」
「······ち、違うわよ! 決闘の話ってのは建前で、ホントは情報収集するために来たのよ!」
自分の言ったことすら覚えてられないのか。自分勝手というより、せっかちと言った方が近いのか。
「まぁ、建前でも何でも良いから話を聞かせてくれ」
そして早めに帰ってくれ。教師に見付かったら、俺達が何を言われるか分かったもんじゃない。
「いいわ、そこまで言うのなら仕方ないわね」
いや、そこまでは言ってねぇよ。
「あのあと、時間を決めてないのに気がついたのよ。だから、時間を言いに来たのよ」
あくまで相談する余地は無しか。まぁ、早く終わってくれてありがたいが。
「時間は来週の土曜日の午後一時よ! 遅れたら負けだからね! それだけ! 私は帰るわ!」
本当に用事はそれだけだったようで、時間だけ言うと、昨日と同じようにドタドタと走り去って行った。
「忙しい人ですね~」
ここでやっと琴音ちゃんが口を開いた。
「あの人、悪い人ではない、かも」
歩香もか。
「ありがちなキャラよね。高飛車なハーフ」
それは言わないでくださいよ、先輩。
「何で皆ヤツが居なくなった瞬間喋りだすんだよ」
それまでずっと黙ってたくせに。
「ご都合主義?」
それは言うな。
「一度に多くを動かす脳がないんじゃないかしら?」
なんで、俺達の存在を真っ向から否定するんですか。先輩も巻き込まれてますよ。
「今度は俺の台詞無くないかな!?」
健が叫びだした。
「俺まだ一回しか喋ってないんだけど!」
お前の需要は無いからいいんだよ、喋んなくても。
「先輩! あたしだって喋ってませんよ! 一回しか! しかも先輩より短く!」
おう、琴音ちゃんはどんどん喋ってくれ。
「なんだろう、俺また何か悪口言われた気がするぞ!」
おい健、心を読むんじゃない。それはヒロインの特権だぞ。前も言っただろう。聞こえてないだろうが。
「ところで平塚君、活動終了時間、大分過ぎてるけど、良いのかしら?」
あ、ホントだ。いつもより遅い。
「······き、今日の活動終了ー」
『おー』
多少強引に収束したが、ここで帰らないと教師に何を言われるか分かったもんじゃない。······二回目だな、これ。
まぁ、そんくらいには厳しいってことだ。
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