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三章
32.決着は一瞬
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「さぁ、始めるわよ。さっきも言った通り、ボールをゴールに入れれば勝ちよ」
バトルドームすれば良いのか。
──このネタ伝わるのか?
「動くのはそっちからで良いわ」
ふむ、俺に能力の発動機会を与えると俺の勝ちになるが、別に俺の能力を聞いてこないあっちが悪いよな。
「じゃあ遠慮無く」
俺は本当に遠慮無く能力を使った。
目を閉じて意識を集中する。
消える音、止まる時間。
目を開くと、ピクリとも動かない世界が現れる。
「さて、このボールをあのゴールに入れれば良いんだっけかな」
俺はゴールの前に行き、ボールを蹴り入れた。
いや、別に蹴る必要は無いかもしれないが、サッカーぽいし、蹴らない訳にもいかないかなって。
俺は、元の位置に戻ってから能力を解いた。
「よし、じゃあ俺の勝ちだな」
「──えっ」
目の前にあったはずのボールが消えて、エミリアは立ちすくんでいる。
「ちょっと! ボールはどこよ!」
エミリアが問い詰めてくる。
「いや、ほらそこ。ゴールに入ってるだろ」
俺はゴールを指差して言ってやった。
能力の使用は可って言ってたしな。
「何でこんなところにあるのよ! 私は確かにそこに置いたわよ!」
「そんなこと言われてもな、これが能力なんだから仕方ないだろ。禁止とは言われてない」
というかこれ禁止されたら何も出来ない。
「でも、こんな能力だなんて聞いてないわよ!」
「おう、能力については一切聞かれてないからな」
人の話を聞かないやつがまた増えたか。
「俺は提示されたルールを守って勝った。文句あるか?」
さすがにプライドが高そうなエミリアだ。そこまで足掻くことはないだろう。
「そ、そうね。私が能力について聞かなかったのが悪かったわね」
「そうだろう、もう諦めろって。熱いバトルとか期待してたらすまないが、これはそういうもんじゃないんだよ」
時間かけて時を止める能力なんて、一秒を争うバトルなんかで使ってたら命がいくつあっても足りない。
「も、もっと違う能力はないの!? もっと私と拮抗したような!」
いや、何を見て拮抗してるかなんて知らないからなんとも言えん。
「諦めろ、あいつらは俺に役目を押し付ける程にはやる気がない」
「ぐぬぬぬぬ······」
エミリアは、一瞬で負けたのと、再戦不可により、最後まで味のある顔をしていた。
バトルドームすれば良いのか。
──このネタ伝わるのか?
「動くのはそっちからで良いわ」
ふむ、俺に能力の発動機会を与えると俺の勝ちになるが、別に俺の能力を聞いてこないあっちが悪いよな。
「じゃあ遠慮無く」
俺は本当に遠慮無く能力を使った。
目を閉じて意識を集中する。
消える音、止まる時間。
目を開くと、ピクリとも動かない世界が現れる。
「さて、このボールをあのゴールに入れれば良いんだっけかな」
俺はゴールの前に行き、ボールを蹴り入れた。
いや、別に蹴る必要は無いかもしれないが、サッカーぽいし、蹴らない訳にもいかないかなって。
俺は、元の位置に戻ってから能力を解いた。
「よし、じゃあ俺の勝ちだな」
「──えっ」
目の前にあったはずのボールが消えて、エミリアは立ちすくんでいる。
「ちょっと! ボールはどこよ!」
エミリアが問い詰めてくる。
「いや、ほらそこ。ゴールに入ってるだろ」
俺はゴールを指差して言ってやった。
能力の使用は可って言ってたしな。
「何でこんなところにあるのよ! 私は確かにそこに置いたわよ!」
「そんなこと言われてもな、これが能力なんだから仕方ないだろ。禁止とは言われてない」
というかこれ禁止されたら何も出来ない。
「でも、こんな能力だなんて聞いてないわよ!」
「おう、能力については一切聞かれてないからな」
人の話を聞かないやつがまた増えたか。
「俺は提示されたルールを守って勝った。文句あるか?」
さすがにプライドが高そうなエミリアだ。そこまで足掻くことはないだろう。
「そ、そうね。私が能力について聞かなかったのが悪かったわね」
「そうだろう、もう諦めろって。熱いバトルとか期待してたらすまないが、これはそういうもんじゃないんだよ」
時間かけて時を止める能力なんて、一秒を争うバトルなんかで使ってたら命がいくつあっても足りない。
「も、もっと違う能力はないの!? もっと私と拮抗したような!」
いや、何を見て拮抗してるかなんて知らないからなんとも言えん。
「諦めろ、あいつらは俺に役目を押し付ける程にはやる気がない」
「ぐぬぬぬぬ······」
エミリアは、一瞬で負けたのと、再戦不可により、最後まで味のある顔をしていた。
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