Leaf Memories 〜想いの樹木〜

本棚に住む猫(アメジストの猫又)

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春風に揺られる若葉

今、歩き出すんだ

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 春の息吹を感じながら、私は今日成人になる。成人になるのには早くて、ずっとずっと後のことだと思っていた。

 中学生の時の私は、ずっと自己主張ばかり家族にしていた。守られてる事に気づかなくて、物に当たったこともある。
 けれど、その物にも私への愛で、私だけのプレゼントで、何も周りが見えない私は、小さな世界を全てなんだと思っていた。


 今年で私は成人で、就職だってまだ決めてない。でも確かに私はもう大人で、年が明けただけなのに何もかもが大きくなるなんて、本当に怖い。
 責任をもう私一人で取る事が出来てしまう。いや、取らないといけない私は、怖気付いてこのまま止まってしまえばいいのにと、考えてしまう。

 あの頃の私は今の私よりも自己主張が出来ていて、自分を出していた。
 でも、やっと分かった。それが出来ていたのは、皆のおかげで、私は守られていたからなんだと、すごく遅く気づいてしまった。


 これから私は何をしたらいいのか分からない。怖くて震えてしまう私を置いて、前へ進む事が出来たならいっそ楽なのに、ずっとずっと怖いという気持ちが大きくて、涙が出てしまう。

 ここまで来たのは私だけの力じゃなくて、皆のおかげで、私だけの人生じゃないんだって事を分かってる。
 だから、これからの私は幸せに生きて皆に恩返しをしなきゃならない。怖くて苦しい気持ちが増え続けて、私はいつかパンクするんじゃないかって感じているのに、なんで皆は私を置いてけぼりにしないで、隣で手を差し伸べてくれるの?


「苦しい事もある。悲しい事もある。辛い事もある。
 それでも、あなたは1人じゃないよ。」


 そう言ってくれたのは、今までずっと当たっていた家族で、嫌いだったその言葉の意味が今は少し分かる。
 だから、今、私は涙が溢れてしまうんだ。



幸せな人生ってなに?

 それは、分からないよ。

正しく生きるってなに?

 それは、自分が正しいと思った道を歩くことだよ。

嫌いな人とどう接すればいいの?

 それは、分からない。でも、その人と上手くかわしながら、関係を築けばいいんだよ。

綺麗な人ってなに?

 それは、自分の力で立って自信を持つ事だよ。

怖くないの?

 とっても怖い事だよ。でも、私には皆がいるから、怖くない。

何それ。矛盾してるよ。

 あはは。そうだね。とっても矛盾してる。



 昔の私がずっと悩んでいた事。でも、今の私には、その矛盾の意味が分かるから。
 そうでしょう?
 これが、大人になるって事だよね?

 怖い気持ちは変わらないけど、それでも立ち上がって前を向くのが大人なんだよね?

 でも、これは確かに言える。
 あの昔の私が、私を見て呆れられない、絶望しない、笑われない、そんな私になる。
 それが大人なんだ。


 まだまだ分からない事ばかり。
 それでも、私は大人にならないといけない。だから、私は戦う。


 それが、大人としての責任。


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