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それぞれの思惑 デトロイン帝国編
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私、カトリーヌは、まだ自分に起こった状況がのみこめていません。
聖騎士様を教皇様にお連れした後、宴があって、その翌日に教皇様から呼び出しを受けて勅命をまた受けたのですが・・・
「シスターカトリーヌよ、この度の任務ご苦労だったのう」
「いえ、勿体にゃきお言葉」
「それでじゃ、もう一つ頼まれてくれんかのう。というか、これはアリラン様のご神託だ」
「私めにできることであれば、にゃんなりと」
教皇は優しい笑顔で高揚に頷く。
「うむ、ここだけの話だが聖騎士殿は、この度、魔王を斃す神託を授かった。しかし、聖騎士殿だけでは役目を果たすことは難しい。そこで、カトリーヌよ。そなたの力で助けて欲しいのだ」
魔、魔王を倒すですって!
「・・・私に聖騎士様をお助けすることなどできるでしょうか?」
私の様などんくさい者でお手伝いができるとも思えないのですが・・・
「いや、そなたしか出来ぬ役目なのだ」
「ご神託とあらば・・・是非もにゃく」
重責のある役目にがくがくと身体が震えてきます。
「おお、ではしかと頼むぞ。そうそう、そなたは我が教会を代表するゆえ、シスターという訳にはゆかぬな。そうじゃな・・・、司祭長を聖授しよう」
「えっ!? 司祭長ですか?」
「うむ、後ほど司祭長の証となる聖衣を届けよう」
司祭長は、実質的に教皇のナンバー3にあたる程の格式のある地位である。格でいえば、この前、勅命を授けにきた大司教よりも上位にあたる。
最初は冗談だと思っていたんだけど、後日、司祭長の証明である赤紫の聖衣が届けられるそうだ。
「それと、覚えておいて欲しいことがあるのだが、迷った時は自分自身に問う事を忘れずにじゃ」
「それは、どういう?」
「ここだけの話だが、聖騎士殿は必ずしも我われの味方ではあらずでな、無論、今は敵ではないし、基本的には善な方じゃが。内緒じゃぞ」
「は、はいにゃ」
聖騎士様についての教皇様のお言葉は良く理解できなかったですが、肝に銘じておきますわ。
-------------------------------------
「なるほど、その武勇伝が真なら、一度会ってみたいものだな」
「はい、皇帝陛下。噂のほどを冒険者ギルド協会に問い合わせてみましたが、間違いないとの回答でした」
人口1000万人を有するデトロイン帝国の首都カルボナーラ。その政治中枢であるカルボ宮殿で、今年35歳になる皇帝ワイズ・デトロインⅢ世は豪華絢爛な玉座に座りながら顎鬚をさすって愉快そうな表情をしている。
職業がマスター聖騎士であり、中級のダンジョンボスとはいえ、瞬殺。その他、S級ランククエストも難なくこなしているという漢。
間違いなく、逸材。
「将軍に取り立てても構わんよなぁ。優秀な人材はいくらでも欲しいからな」
「左様でございますな。しかし、それ程の傑物であれば将軍の地位には興味がないかもしれませぬぞ」
宰相ドミニオンは、大きく頷きながら皇帝ワイズに進言する。
「金か地位か・・まあ、相応に欲するものをくれてやっても良いがな」
「清廉潔白ではないと思いますが、実際にはあってみてということですな」
「それで、いつ頃会えるのか」
「ギルド協会からは、本人が不在とのことで戻り次第連絡を寄越すといっていますので、もうしばらくはかかるかと」
「まあ、急がぬよ」
ワイズ皇帝は、手をあげると次の政治課題に切り替えるように宰相に合図した。
聖騎士様を教皇様にお連れした後、宴があって、その翌日に教皇様から呼び出しを受けて勅命をまた受けたのですが・・・
「シスターカトリーヌよ、この度の任務ご苦労だったのう」
「いえ、勿体にゃきお言葉」
「それでじゃ、もう一つ頼まれてくれんかのう。というか、これはアリラン様のご神託だ」
「私めにできることであれば、にゃんなりと」
教皇は優しい笑顔で高揚に頷く。
「うむ、ここだけの話だが聖騎士殿は、この度、魔王を斃す神託を授かった。しかし、聖騎士殿だけでは役目を果たすことは難しい。そこで、カトリーヌよ。そなたの力で助けて欲しいのだ」
魔、魔王を倒すですって!
「・・・私に聖騎士様をお助けすることなどできるでしょうか?」
私の様などんくさい者でお手伝いができるとも思えないのですが・・・
「いや、そなたしか出来ぬ役目なのだ」
「ご神託とあらば・・・是非もにゃく」
重責のある役目にがくがくと身体が震えてきます。
「おお、ではしかと頼むぞ。そうそう、そなたは我が教会を代表するゆえ、シスターという訳にはゆかぬな。そうじゃな・・・、司祭長を聖授しよう」
「えっ!? 司祭長ですか?」
「うむ、後ほど司祭長の証となる聖衣を届けよう」
司祭長は、実質的に教皇のナンバー3にあたる程の格式のある地位である。格でいえば、この前、勅命を授けにきた大司教よりも上位にあたる。
最初は冗談だと思っていたんだけど、後日、司祭長の証明である赤紫の聖衣が届けられるそうだ。
「それと、覚えておいて欲しいことがあるのだが、迷った時は自分自身に問う事を忘れずにじゃ」
「それは、どういう?」
「ここだけの話だが、聖騎士殿は必ずしも我われの味方ではあらずでな、無論、今は敵ではないし、基本的には善な方じゃが。内緒じゃぞ」
「は、はいにゃ」
聖騎士様についての教皇様のお言葉は良く理解できなかったですが、肝に銘じておきますわ。
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「なるほど、その武勇伝が真なら、一度会ってみたいものだな」
「はい、皇帝陛下。噂のほどを冒険者ギルド協会に問い合わせてみましたが、間違いないとの回答でした」
人口1000万人を有するデトロイン帝国の首都カルボナーラ。その政治中枢であるカルボ宮殿で、今年35歳になる皇帝ワイズ・デトロインⅢ世は豪華絢爛な玉座に座りながら顎鬚をさすって愉快そうな表情をしている。
職業がマスター聖騎士であり、中級のダンジョンボスとはいえ、瞬殺。その他、S級ランククエストも難なくこなしているという漢。
間違いなく、逸材。
「将軍に取り立てても構わんよなぁ。優秀な人材はいくらでも欲しいからな」
「左様でございますな。しかし、それ程の傑物であれば将軍の地位には興味がないかもしれませぬぞ」
宰相ドミニオンは、大きく頷きながら皇帝ワイズに進言する。
「金か地位か・・まあ、相応に欲するものをくれてやっても良いがな」
「清廉潔白ではないと思いますが、実際にはあってみてということですな」
「それで、いつ頃会えるのか」
「ギルド協会からは、本人が不在とのことで戻り次第連絡を寄越すといっていますので、もうしばらくはかかるかと」
「まあ、急がぬよ」
ワイズ皇帝は、手をあげると次の政治課題に切り替えるように宰相に合図した。
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