異世界にきた俺はガス欠(魔力切れ)ステータスだった

のだ!

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隷属契約にゃー

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要塞都市セレーネから距離にして50キロほどある地点で、ザイアス一行は野営をしていた。
要塞都市セレーネまでにして距離的には大したことはなかったが、夜間に魔物の住み着く森を抜けるのは危険であり、その森の一歩手前で一晩を過ごすことにしたのである。
馬車の中は安全とはいえ、寝転がる場所ではなく、テントを男女別々に設営し各自2名交代で周辺の警戒に当たっていた。

今は、俺の申し出によりカトリーヌと二人で火を囲み見張っている。

「それで、カトリーヌ司祭長。私とあなたで魔王を斃すことは教皇より聴き及んでいると思います」
「もちろんですにゃ」
「では、早速だが隷属契約を結ばせていただきますよ。契約の内容は魔法力供給と私の僕としての魔法スキルの使役許可になります。といっても、魔力供給は貴方から私にするもので、魔法スキルの使役許可は私から貴方にするものになりますがね」

えー。教皇様、聞いてないにゃりよー!

カトリーヌは隷属契約という言葉にビクリと肩を震わせた。

隷属って、奴隷的な関係ですよね

「あ、あのー、申し上げにくいことにゃんですが・・・」
「なんでしょう」

彼女は頬を赤らめながら下をうつむく。

「そ、そにょですね。神につかえる身にゃれば、エッチ的な方面は・・・できないにゃりんよ」
「ふむ、それは残念ですね」

俺はカトリーヌの豊満な胸をちらりと見ると、さも残念そうに大きく頷く。
カトリーヌは俺の視線に気づくと慌てて両腕で胸を覆う。といっても豊満すぎて腕の横からはみ出してしまっているが。

「む、むりにゃりーん」
「ははは、冗談ですよ、冗談。教皇にも言われておりますしね」
「そ、そうにゃんですか、じょ、冗談ですかにゃ」

カトリーヌは揶揄われたとわかり、瞳を大きく開き、尻尾をピンと上に伸ばし怒った表情を見せた。

「すまない、すまない。カトリーヌ殿が可愛らしかったものでね。つい」
「も、もう」
「さて、おしゃべりはこれくらいにして隷属契約については承知いただけましたかな」
「え、ええ。教皇様、いえアリラン様の勅命とありますことですしにゃ」
「では、これから隷属契約の儀式を行います。片手を私に出して貰えますか」

カトリーヌが俺に片手を向けると、その手を握る。

「汝の魂は、我の魂の一部となりて黎明から終焉まで死が分かつ時まで絶対の忠誠を契約せんとするものなり。我は魂の対価に我が魂の欠片を汝に与える。さあ、契約の証に汝の血を捧げよ」

刀剣を抜くとカトリーヌの小指をすこし切る。小指から流れ出る血が俺の手に滴り落ちると、二人の身体は光に包まれる。

「さあ、儀式は終わりましたよ。小指の傷も治っているでしょう」
「本当にゃりん。でも、見た目なにも変わってないにゃりね」
「契約的には私が主人ではありますが、あなたの魔力は貴方の意思を持ってのみ私に捧げることができる契約ですし、私の魔法スキルも私の意思を持って使用できる様になるので、今は何も変わっていないということですよ」
「そうにゃりか。で、どうやればザイアス様に魔力を捧げられるのですにゃ」
「そうですね、意思を持てば勝手に供給されるはずですが、試しに意識して見て下さい」

カトリーヌは頷くと、両手を組んだ。

「おおっ」

魔力の供給を実感できる。しかし、次第に気分が悪くなってくる。

これは、魔力切れ酔いでなく、その逆の魔力過剰のための酔い?

「す、ストップ!」
「す、すみません」

自分の魔力量ステータスを確認する。魔力量DからCになっているが、それ以上のステータス変化は見られない。
つまり、車でいうとスーパーカーではあるが、ガソリンタンクが軽自動車並みの燃料タンク容量しかない的な状態であるということ。
高位魔法程度は使用できるが、本来、ザイアスが得意とする事象改変系の時空魔法、因果魔法などの世界を改変するような超位魔法が発動できないことを意味している。

低位魔法から高位魔法が使える程度になったということか。しかし、このステータスでは数回しか発動できないし、実質的には魔法が使用できないのと変わらんな。
と、いうことはあれか・・・

彼女を見つめる。

「カトリーヌ殿、これから私の持っている魔法スキルを貴方に解放します」
「それは構わないにゃりが、私の使える魔法は小回復魔法ヒールだけにゃりが・・・」

カトリーヌは言葉を発している途中で、自身の脳内に膨大な魔法知識が流れ込んでくるのを感じとった。

「ああっ、これは凄いにゃりん」

回復極大魔法ホーリーヒール者復活魔法リザレクション、#絶対魔法防御__アルティメットマジックウオーリィー、完全魔法無効化パーフェクトマジックキャンセル絶対物理攻撃無効化アルティメットフォースキャンセル完全瞬間移動パーフェクショナルテレポーテーション究極神聖攻撃魔法アルティメットホーリーシャイニング完全心眼パーフェクトアナライズ

次から次へと伝説級の魔法スキルの知識が彼女に流れ込む。

身体が熱い。

「い、いっちゃう、にゃりーん」

肩で熱く息し、身体をピクピクと痙攣させてカトリーヌは、自身が今流れ込んだスキルを恐らくは使できることを予感していた。

「ザ、ザイアス様。貴方は、い、いったい何者なのにゃ?」

これほどの伝説級の魔法スキルを保有している人間などあり得ないにゃりん。

「・・・・」
「も、もしかして神様にゃりか」
「まあ、過去それに近い存在だった者だったということにしておきましょう。で、カトリーヌ殿」

俺は、カトリーヌを引き寄せると囁く。

「今、知りえたことは、すべてここだけの秘密ですよ」
「わ、わかりましたにゃ」
「それとこれはお願いですがね、私の事は二人きりの場所では、ご主人様と呼んで欲しいですね。これは、魔力の供給効率をあげるための効果を狙ったものですがね」
「にゃー」

カトリーヌは、真っ赤になりながら照れくさそうにポソリとつぶやく。

「わ、わかりましたにゃ、・・・ご主人様」
「では、カトリーヌ殿は、カトりんと呼ばせてもらうよ」
「カトりん、にゃりか?」
「いやかな?」
「う、うん。嫌ではないにゃりよ。それと、カトリーヌ殿はやめて欲しいにゃ。カトリーヌで結構ですにゃ」

俺はにこりと微笑む。

「承知したよ。カトりん」
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