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お茶会の攻防
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※とある夫人視点
私は国王派閥に属するアントネッラ・カステル。旦那の爵位は子爵でも、昔からアフリアット王国を支えてきたことから歴史は古い貴族の一員。
でも、最近は歴史のある貴族でも一定の年月目立った功績を立てていない場合、年々国からの支給額を減給する法律を宰相主導の元、改正されたせいでカステル家の財政は火の車。最初こそ銀行から借りれていたが、借金が返せなくなってしまい、しまいには旦那様は闇金に手を出してしまったようだった。
何日かに一回、柄の悪い連中が我が家に来て膨れ上がる利子を国から支給される生活費でなんとか返す日々。
利子だけでもう元金なんて返しきったような気がするが、闇金と言うのは暴利で稼ぐものであり、王国の法律では高い金利で貸し付けるのは禁止されていない。それに、そういう高利貸しの商売は他の貴族もやっている手法で成す術はない。
怖いのは返し切れなかった時に、主に旦那が痛い目に合うくらいだ。
甲斐性のない旦那様と一緒になったのは私の人生の失敗のひとつではあるけれど、今度の茶会では王妃様が主催するものだ。これを機会に王妃様と仲良くなればこの現状も変わるかもしれない。私は、こんなところで終われないし、周りを蹴落としてもなんとしてものし上がってやる。
それに、次の茶会にはヴェルレー公爵夫人も参加するとのことだし、公爵様の毒殺未遂事件のこともある。攻撃するいい機会にもなるだろう。
ふふふ……、今からお茶会が楽しみだわ。
…………。
※イリーナ視点
流石は王妃主催の茶会。用意する会場も、招待される貴族も一流ばかりだ。
エヴナ家も商会で言えば中々の位置にいるけれど、ことこういった貴族の集まりにおいては繋がりが浅いと言える。
厳密にいえば、一部の貴族との交流はあるし、賄賂的なつながりもあるけれど、それは表立ってのものではないし。
受付を済ませて王妃宮の広間に入ると、すでに貴婦人たちがそれぞれの席に座っていた。
女性だけの集まりというのはどうも落ち着かない。
「ようこそいらっしゃいました、ヴェルレー公爵夫人」
「王妃殿下、此度はお招きいただき光栄です」
「いいのよ。あなたは私の幼馴染であるセルジュ様の妻。招かないわけにはいかないわ。それに先日の私たちが派遣した使用人の件もありますから」
ビスチェ様は優美な所作で私の元へやってくる。言葉の節々、声音が刺々しく聞こえる。
「王妃様のご許可なく追い出してしまい申し訳ございませんでした。しかし、「王妃様方のご紹介」といえども。彼女たちは我が家の財産を盗み、仕事においても怠慢を働いた「盗人」です。他でもない信頼のおけるご紹介だっただけあり、とても残念に思います」
わざわざ挑発するように大事な部分を強調して話してみる。
周囲も使用人の話を聞いてざわついた。王妃の紹介の使用人が犯罪を働くなど、十分でしかない。
国王が王妃が紹介した人物は国が保証していると同義なのだから、その信用が下がる行為なのだから。
「その件については申し訳ございませんでした。言い訳になってしまいますが身辺調査が甘い部分があったと思います、それに侍女長からの推薦で信用してしまい承認した私の管理能力の甘さもございますわ」
一応社交界慣れしているだけあり、公の場にも関わらず非を認め、私に頭を下げるビスチェ様。
王妃が公の場で頭を下げるという行為は体裁を保つという面で基本はあってはならない。
国が過ちを認めたと同義なのだから。
「とんでもございませんわ、頭をおあげください、王妃殿下。こうして非を認めていただけて安心いたしました。ーーただ、使用人が横領した宝飾品は莫大な額となりまして、できればその分の賠償と補填はいただきたいのですがよろしいでしょうか?」
「……は?」
ーーここまでされてはこれ以上は言及できない……と思っただろうか?
私は利益を追い求める裏組織のボスだ。この程度で引き下がる女だと思わないで欲しい。
「我がヴェルレー家は家内の状況も芳しくなく、お恥ずかしい限りですが色々と入り用でして。それに、盗まれた宝石はかなり希少な宝石ばかり。中には閉山した鉱山でしかとれない高品質のピンクダイヤモンドの指輪やボタンが盗まれました。……そうですわね、額としては……およそ金貨4億枚でしょうか?」
「お、億!?夫人、それはいくらなんでも法外すぎるかと……!」
「あら、でもピンクダイヤモンドは先日おこなわれたオークションで大粒のものが3億枚で落札されましたわ。それと比べるとかなり破格かと。セルジュ様のお祖母様はかなりの宝石の蒐集家で、貴重な宝石がいくつも所持しておりました。その宝石が盗まれたのです。王室の紹介の使用人でもありますし、当人が返済できないなら、王室に負担してもらうしかありませんわ」
実際、幸いなことに貴重な宝石は多くは盗まれずに済んだけれどね。それは没収された財産の中にも含まれていると思う。
素人は宝石のデザインや大きさで価値を決めるけれど、セルジュ様のお祖母様は宝石の蒐集家ということもあり、デザインではなく、質やカットの仕方、中の気泡や色味まで最高品質の宝石を所持していたらしいとセルジュ様から聞いた。
結果的に古臭く、高く見えにくいから盗まれずに済んだのが不幸中の幸いだろう。
ピンクダイヤモンドも盗まれたのは本当だがボタン用の小さいサイズなので金貨3000枚ほどの価値だと私は睨んだ。闇オークションでも滅多に出回らない品だからもっと金額は高いかもしれない。
セルジュ様が没収された財産のうちの3分の2の値段。それでも莫大な金額だから賠償金の減額を迫ってくるだろう。
それでも、まだ手元に残っているうちに少しでも返してもらうわよ。
公の場で非を認めた以上、多くの貴族の目がある。逃げられないわ。
「それは私の一存ではなんとも言えませんわ……。しかし、逃げも隠れましません。これはお約束いたしますわ」
「支払う」とは言ってないし、顔色から反省もしていない。支払い逃れをする気満々だな。
「金額が金額ですものね。しかし、王妃様は先ほどご自分の非を認めてくださいましたわ。それでもヴェルレー家としても、謝罪で済まされる問題ではありません。金額は双方の弁護士を交え、少しでもお支払いしていただくことをこの場の人間を証人としてお約束していただきたいですわ」
王妃に沈黙が続く。次第に客人たちの不信感が王妃に降り注ぐ。
貴族たちからは人気の高い王妃だけど、その王妃が不祥事を起こし、責任を取らないなんてイメージダウンだものね。
ただでさえ民心が向いていないのに、今イメージを損なうのは避けたいでしょう?
国王相手なら部が悪いけど、相手は「王妃」。権力を駆使したゴリ押しの支払い逃れは通用しなくてよ。
「金額の詳細は後日といたしますが、お支払いはお約束致しましょう。これは私が招いた……失態ですから」
政治をするにも、貴族として活動していくにも、人と関わる上で信用を勝ち取るというのは必要不可欠だ。
信用がなければ、交渉はできない、お金は稼げない、人が寄りつかない。
そして何をするにも人の力が必要で、信用があれば人を動かせる。
信用は自分の行動で培うものでお金では買えない。けれど、脆く、一度崩れ去れば完全に取り戻すのは不可能だ。
だから、お金で信用が取り戻せるなら安いものよね。
私は結果に満足気に唇を噛む王妃に微笑んだ。
私は国王派閥に属するアントネッラ・カステル。旦那の爵位は子爵でも、昔からアフリアット王国を支えてきたことから歴史は古い貴族の一員。
でも、最近は歴史のある貴族でも一定の年月目立った功績を立てていない場合、年々国からの支給額を減給する法律を宰相主導の元、改正されたせいでカステル家の財政は火の車。最初こそ銀行から借りれていたが、借金が返せなくなってしまい、しまいには旦那様は闇金に手を出してしまったようだった。
何日かに一回、柄の悪い連中が我が家に来て膨れ上がる利子を国から支給される生活費でなんとか返す日々。
利子だけでもう元金なんて返しきったような気がするが、闇金と言うのは暴利で稼ぐものであり、王国の法律では高い金利で貸し付けるのは禁止されていない。それに、そういう高利貸しの商売は他の貴族もやっている手法で成す術はない。
怖いのは返し切れなかった時に、主に旦那が痛い目に合うくらいだ。
甲斐性のない旦那様と一緒になったのは私の人生の失敗のひとつではあるけれど、今度の茶会では王妃様が主催するものだ。これを機会に王妃様と仲良くなればこの現状も変わるかもしれない。私は、こんなところで終われないし、周りを蹴落としてもなんとしてものし上がってやる。
それに、次の茶会にはヴェルレー公爵夫人も参加するとのことだし、公爵様の毒殺未遂事件のこともある。攻撃するいい機会にもなるだろう。
ふふふ……、今からお茶会が楽しみだわ。
…………。
※イリーナ視点
流石は王妃主催の茶会。用意する会場も、招待される貴族も一流ばかりだ。
エヴナ家も商会で言えば中々の位置にいるけれど、ことこういった貴族の集まりにおいては繋がりが浅いと言える。
厳密にいえば、一部の貴族との交流はあるし、賄賂的なつながりもあるけれど、それは表立ってのものではないし。
受付を済ませて王妃宮の広間に入ると、すでに貴婦人たちがそれぞれの席に座っていた。
女性だけの集まりというのはどうも落ち着かない。
「ようこそいらっしゃいました、ヴェルレー公爵夫人」
「王妃殿下、此度はお招きいただき光栄です」
「いいのよ。あなたは私の幼馴染であるセルジュ様の妻。招かないわけにはいかないわ。それに先日の私たちが派遣した使用人の件もありますから」
ビスチェ様は優美な所作で私の元へやってくる。言葉の節々、声音が刺々しく聞こえる。
「王妃様のご許可なく追い出してしまい申し訳ございませんでした。しかし、「王妃様方のご紹介」といえども。彼女たちは我が家の財産を盗み、仕事においても怠慢を働いた「盗人」です。他でもない信頼のおけるご紹介だっただけあり、とても残念に思います」
わざわざ挑発するように大事な部分を強調して話してみる。
周囲も使用人の話を聞いてざわついた。王妃の紹介の使用人が犯罪を働くなど、十分でしかない。
国王が王妃が紹介した人物は国が保証していると同義なのだから、その信用が下がる行為なのだから。
「その件については申し訳ございませんでした。言い訳になってしまいますが身辺調査が甘い部分があったと思います、それに侍女長からの推薦で信用してしまい承認した私の管理能力の甘さもございますわ」
一応社交界慣れしているだけあり、公の場にも関わらず非を認め、私に頭を下げるビスチェ様。
王妃が公の場で頭を下げるという行為は体裁を保つという面で基本はあってはならない。
国が過ちを認めたと同義なのだから。
「とんでもございませんわ、頭をおあげください、王妃殿下。こうして非を認めていただけて安心いたしました。ーーただ、使用人が横領した宝飾品は莫大な額となりまして、できればその分の賠償と補填はいただきたいのですがよろしいでしょうか?」
「……は?」
ーーここまでされてはこれ以上は言及できない……と思っただろうか?
私は利益を追い求める裏組織のボスだ。この程度で引き下がる女だと思わないで欲しい。
「我がヴェルレー家は家内の状況も芳しくなく、お恥ずかしい限りですが色々と入り用でして。それに、盗まれた宝石はかなり希少な宝石ばかり。中には閉山した鉱山でしかとれない高品質のピンクダイヤモンドの指輪やボタンが盗まれました。……そうですわね、額としては……およそ金貨4億枚でしょうか?」
「お、億!?夫人、それはいくらなんでも法外すぎるかと……!」
「あら、でもピンクダイヤモンドは先日おこなわれたオークションで大粒のものが3億枚で落札されましたわ。それと比べるとかなり破格かと。セルジュ様のお祖母様はかなりの宝石の蒐集家で、貴重な宝石がいくつも所持しておりました。その宝石が盗まれたのです。王室の紹介の使用人でもありますし、当人が返済できないなら、王室に負担してもらうしかありませんわ」
実際、幸いなことに貴重な宝石は多くは盗まれずに済んだけれどね。それは没収された財産の中にも含まれていると思う。
素人は宝石のデザインや大きさで価値を決めるけれど、セルジュ様のお祖母様は宝石の蒐集家ということもあり、デザインではなく、質やカットの仕方、中の気泡や色味まで最高品質の宝石を所持していたらしいとセルジュ様から聞いた。
結果的に古臭く、高く見えにくいから盗まれずに済んだのが不幸中の幸いだろう。
ピンクダイヤモンドも盗まれたのは本当だがボタン用の小さいサイズなので金貨3000枚ほどの価値だと私は睨んだ。闇オークションでも滅多に出回らない品だからもっと金額は高いかもしれない。
セルジュ様が没収された財産のうちの3分の2の値段。それでも莫大な金額だから賠償金の減額を迫ってくるだろう。
それでも、まだ手元に残っているうちに少しでも返してもらうわよ。
公の場で非を認めた以上、多くの貴族の目がある。逃げられないわ。
「それは私の一存ではなんとも言えませんわ……。しかし、逃げも隠れましません。これはお約束いたしますわ」
「支払う」とは言ってないし、顔色から反省もしていない。支払い逃れをする気満々だな。
「金額が金額ですものね。しかし、王妃様は先ほどご自分の非を認めてくださいましたわ。それでもヴェルレー家としても、謝罪で済まされる問題ではありません。金額は双方の弁護士を交え、少しでもお支払いしていただくことをこの場の人間を証人としてお約束していただきたいですわ」
王妃に沈黙が続く。次第に客人たちの不信感が王妃に降り注ぐ。
貴族たちからは人気の高い王妃だけど、その王妃が不祥事を起こし、責任を取らないなんてイメージダウンだものね。
ただでさえ民心が向いていないのに、今イメージを損なうのは避けたいでしょう?
国王相手なら部が悪いけど、相手は「王妃」。権力を駆使したゴリ押しの支払い逃れは通用しなくてよ。
「金額の詳細は後日といたしますが、お支払いはお約束致しましょう。これは私が招いた……失態ですから」
政治をするにも、貴族として活動していくにも、人と関わる上で信用を勝ち取るというのは必要不可欠だ。
信用がなければ、交渉はできない、お金は稼げない、人が寄りつかない。
そして何をするにも人の力が必要で、信用があれば人を動かせる。
信用は自分の行動で培うものでお金では買えない。けれど、脆く、一度崩れ去れば完全に取り戻すのは不可能だ。
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私は結果に満足気に唇を噛む王妃に微笑んだ。
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