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おめかしに時間を使いすぎると会いたい人が帰っている。
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妖精(おっさん)が出してくれたアフタヌーンティーを楽しみながら、わたしはクロートーさんと今後の事について話し合うことにした。ちなみに妖精(おっさん)は女神様と一緒にお茶をするのにふさわしい服に着替えてくるといってどこかへ行ってしまった。
「なるほど・・・ここから南にあるトライスに。」
「はい。とりあえず転生者たちが集まるなら大きな街かと思って。」
「そうですね。大きな街であれば情報も手に入りやすいでしょう。」
一通り近況の報告をし終えたところでクロートーさんはすくっと立ち上がった。
「さて、ではヴェル・ウィングルの処理をするとしますか。望結さん、髪の毛は採取してありますか?」
私は先程とっておいたヴェルの髪の毛をクロートーさんに渡す。すると、髪の毛はするすると伸び始め、虹色に輝く1本の糸となった。
「とりあえず・・・能力に関する記憶、望結さんの記憶は取り除かなくてはなりませんね。」
クロートーさんがどこからかハサミを取り出し、糸をハサミで切っていく。すると先程まで綺麗な虹色だったのに、だんだんと色が薄くなり始めた。
「それに、この方の周りの認識も改めなくてはなりませんね。」
すると急に糸から数え切れないほどの横糸が飛び出した。クロートーさんはハサミで全ての長さをそろえるように横糸を切っていく。
「・・・これで大丈夫でしょう。」
どうやら終わったらしい。クロートーさんは一息つくと、糸を懐に仕舞った。でもこの切り落とした糸くずとかはどうするんだろう?虹色に光っていて綺麗なんだけど・・・
「あ、それヴェル・ウィングルの転生時に使用された世界エネルギーなので、一カ所に集めておいてくれますか?」
あ、そうなんだ。
私は言われたとおりに糸くずを一カ所に集めた。そしてクロートーさんは一カ所に集められた糸くずに向かって何かブツブツと唱え始めた。しばらくすると糸くずは地面へと吸い込まれるように消えてしまった。
「あとはこの森の生態系の修復と、この世界から消されてしまったオピウムの再生ですね。そちらは戻ってからやるとしましょう。」
そう言い終えたとき、クロートーさんの体が透け始めた。どうやらそろそろ時間のようだ。
「そろそろ時間ですか。では望結さん、これからも頑張ってくださいね。」
クロートーさんが消えたその瞬間
「めめめ女神様あああ!」
着替えに行っていた妖精(おっさん)がとても煌びやかなドレスを着て戻ってきた。
「ふさわしい服に着替えて参りまし・・・あら?女神様は?」
あ、帰っちゃいましたよ。
「なんでよおおおお!!!」
妖精(おっさん)の絶叫が森の中に響き渡った。
「なるほど・・・ここから南にあるトライスに。」
「はい。とりあえず転生者たちが集まるなら大きな街かと思って。」
「そうですね。大きな街であれば情報も手に入りやすいでしょう。」
一通り近況の報告をし終えたところでクロートーさんはすくっと立ち上がった。
「さて、ではヴェル・ウィングルの処理をするとしますか。望結さん、髪の毛は採取してありますか?」
私は先程とっておいたヴェルの髪の毛をクロートーさんに渡す。すると、髪の毛はするすると伸び始め、虹色に輝く1本の糸となった。
「とりあえず・・・能力に関する記憶、望結さんの記憶は取り除かなくてはなりませんね。」
クロートーさんがどこからかハサミを取り出し、糸をハサミで切っていく。すると先程まで綺麗な虹色だったのに、だんだんと色が薄くなり始めた。
「それに、この方の周りの認識も改めなくてはなりませんね。」
すると急に糸から数え切れないほどの横糸が飛び出した。クロートーさんはハサミで全ての長さをそろえるように横糸を切っていく。
「・・・これで大丈夫でしょう。」
どうやら終わったらしい。クロートーさんは一息つくと、糸を懐に仕舞った。でもこの切り落とした糸くずとかはどうするんだろう?虹色に光っていて綺麗なんだけど・・・
「あ、それヴェル・ウィングルの転生時に使用された世界エネルギーなので、一カ所に集めておいてくれますか?」
あ、そうなんだ。
私は言われたとおりに糸くずを一カ所に集めた。そしてクロートーさんは一カ所に集められた糸くずに向かって何かブツブツと唱え始めた。しばらくすると糸くずは地面へと吸い込まれるように消えてしまった。
「あとはこの森の生態系の修復と、この世界から消されてしまったオピウムの再生ですね。そちらは戻ってからやるとしましょう。」
そう言い終えたとき、クロートーさんの体が透け始めた。どうやらそろそろ時間のようだ。
「そろそろ時間ですか。では望結さん、これからも頑張ってくださいね。」
クロートーさんが消えたその瞬間
「めめめ女神様あああ!」
着替えに行っていた妖精(おっさん)がとても煌びやかなドレスを着て戻ってきた。
「ふさわしい服に着替えて参りまし・・・あら?女神様は?」
あ、帰っちゃいましたよ。
「なんでよおおおお!!!」
妖精(おっさん)の絶叫が森の中に響き渡った。
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