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悪戯っ子の悪戯によって思い付く作戦もある

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夕食の後、私は部屋に戻ると、スバルさんから髪の毛を取るための作戦を考えることにした。とりあえず、スバルさんの一日の行動としては、昼間は屋台で調味料を売って、夜はこの宿屋の厨房で料理を作ると・・・

なんかあまり隙が無いな。それに、夕食を食べている間スバルさんのことを観察していたけど、この宿屋の従業員の女性や、調味料を売っていた屋台で働いていた女の子たちがスバルさんにべったりで、いつも必ず一人はスバルさんに付き添っている。あれはどう見ても、スバルさんに落とされている。スバルさんは自覚していないみたいだけど、確実にハーレムを形成している。厄介だな・・・

と言うことで総合すると、スバルさんは多忙で話しかける時間すらあまりない。その上少しでも空いた時間はスバルさんのハーレムが周りを取り囲み、まさに鉄壁の要塞と化している。

打つ手なし。これは困った。そう思っていると私の膝にタマミが転がり込んできた。どうやら遊んでほしいらしい。さっきまでタマミと遊んでいたライドを見ると、ぐったりとしている。どうやらライドがダウンしたから私の所へと来たらしい。

仕方ない、少し遊んでやるか。とはいっても私は犬用のおもちゃみたいなものは持っていない。という事で、遊ぶ内容としては

「よし来い!」

「キュオン!」

取っ組み合いだ。とは言っても、そこまで激しいものじゃない。タマミが私の手にじゃれるだけの取っ組み合いだ。とはいってもタマミには楽しいようで、思い切りじゃれてくる。

可愛いな~とか思って油断していたら、ヒートアップしてきたのかタマミは私の頭を一気に駆け上ってきた、

「ちょ!ちょっとタマミ?」

「キュウキュウ!」

するとタマミは私の頭の上で私の髪の毛をいじり始めた。止めようとするが、タマミは私の手を右へ左へと躱す。そして一通り私の頭をぼさぼさにして満足したのか、タマミは寝てしまった。はあ・・・私の髪長いから梳かすの大変なんだけど。

文句を言いたいところだけど、当の本人はもう寝ているし、今から起こして文句を言うほど私は非道な人間ではない。とりあえず文句は明日タマミが起きたら言うことにしよう。

そう思ってカバンから櫛を取り出した時、ある考えが私の中にひらめいた。でも成功する可能性は低いし、かなり運任せな作戦だ。でもこれぐらいしか思いつかない。この作戦で行こう。

私はベッドで寝るタマミを一目見て、ライドを抱き枕にして寝た。

翌朝、タマミに文句を言おうとしたところで、私がライドから寝苦しかったと文句を言われてしまい、タマミに文句を言い損ねてしまった。

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