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人がいるなら必ず証拠は落ちている
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そこにあったのは、見晴らしの良い花畑の中では不自然なほど巨大な木だった。それがぽつんと1本だけ花畑の中にそびえ立っている。
怪しい、どう見ても怪しい。
見渡す限り花畑が広がっているのに、なんであそこにだけ巨大な木があるのだろうか。とりあえず気になるので近くに行ってみることにした。
・・・・・
・・・
近くで見ると本当に大きい。だって幹の直径が私を両手を広げてもまだまだ足りない。まるでいつだったか本で見た、歌にも出てくるあの木みたいだ。大きさはこちらの方が断然大きいみたいだけど。
木の周りをぐるぐると回って観察してみたけど、これと行って怪しい点は無い。大きさを除けばいたって普通の木だ。
おかしいな・・・1本だけぽつんとある木だから絶対この木が怪しいと思っていたのに・・・
そう思って木の根元を何気なく見てみると、ある事に気が付いた。
「・・・ここだけ花が咲いていない?」
そう、この部分だけきれいに花が咲いていないのだ。木の周りも、どこもかしこもきれいな花が咲き乱れているというのに、この部分だけぽっかりと花が咲いていない。でもこの部分に何かがあるというわけではなく、触ってみても何もない。
やっぱり気のせいだったのかな?いや、何かあるに違いない。
私はこの周りを徹底的に調べようと立ち上がった瞬間
ポロっと、ポケットからタマミのくれたきれいな石を落としてしまった。
カツーン
「え?」
その何もない部分に落ちた石は音を響かせて落ちた。
普通の地面だったらそんな音はならないはずだ。もしかすると・・・
私は試しにその部分をノックしてみる。すると
コォン…コォン…
ノックの音が妙に響いて聞こえた。やっぱり。
おそらくこの下には空間が広がっている。だからこんなに音が響くんだ。それに、ここだけ花が咲いていないということは多分ここが入り口。
でもここが入り口だとしても、取っ手のようなものがない。もしかしてファリン族の集落に入るときにやったみたいに手を押し当てるのかな?
そう思って地面に手を押し当ててみたが何の変化もない。
うーむ・・・ん?
ふと顔を上げると、私の目にあの巨大な木が映る。どこから見ても立派な木だ。でも私はふいに違和感を覚える。それは低い位置に一本だけ生えた枝。
なんとなく触れてみると、その枝はまるで煙のように消えてしまった。
カコ・・・ズズズズズ
音がしたので振り返ってみると、私の後ろにはぽっかりと大きな穴が姿を現していた。
まず先にライドが穴の中に入る。一見小さな穴だけどライドはするりと入って行ってしまった。そしてライドの鳴き声が聞こえたので私も穴の中へと入る。穴には梯子がかけられており、どうやらここに誰かがいるのは間違いないようだ。
しばらく進んでいると、目の前に簡素な扉が見えた。
コンコン
・・・
ノックをしてみても返事はない。もしかしたらいないのかな?いやでも扉の向こう明るいし、もしかしたらノックが聞こえていないのかも。そう思った私はドアノブに手をかける。
ガチャ
扉に鍵はかかっていなかった。
「おじゃましまーす・・・」
扉の向こうはいたって普通の家のようで、ここが地下であることを忘れさせるくらい明るかった。でもやはり誰もいない。仕方がないので地上に戻ってしばらく待ってみようと振り返った時。
ガチャリ
ドアノブがひとりでに動いた。もしかしてここの家主が返ってきた?
ぎいぃという音がして扉が開かれる。
「おわぁ!?何じゃお主ら!!」
あ。幼女(妖精)だ
怪しい、どう見ても怪しい。
見渡す限り花畑が広がっているのに、なんであそこにだけ巨大な木があるのだろうか。とりあえず気になるので近くに行ってみることにした。
・・・・・
・・・
近くで見ると本当に大きい。だって幹の直径が私を両手を広げてもまだまだ足りない。まるでいつだったか本で見た、歌にも出てくるあの木みたいだ。大きさはこちらの方が断然大きいみたいだけど。
木の周りをぐるぐると回って観察してみたけど、これと行って怪しい点は無い。大きさを除けばいたって普通の木だ。
おかしいな・・・1本だけぽつんとある木だから絶対この木が怪しいと思っていたのに・・・
そう思って木の根元を何気なく見てみると、ある事に気が付いた。
「・・・ここだけ花が咲いていない?」
そう、この部分だけきれいに花が咲いていないのだ。木の周りも、どこもかしこもきれいな花が咲き乱れているというのに、この部分だけぽっかりと花が咲いていない。でもこの部分に何かがあるというわけではなく、触ってみても何もない。
やっぱり気のせいだったのかな?いや、何かあるに違いない。
私はこの周りを徹底的に調べようと立ち上がった瞬間
ポロっと、ポケットからタマミのくれたきれいな石を落としてしまった。
カツーン
「え?」
その何もない部分に落ちた石は音を響かせて落ちた。
普通の地面だったらそんな音はならないはずだ。もしかすると・・・
私は試しにその部分をノックしてみる。すると
コォン…コォン…
ノックの音が妙に響いて聞こえた。やっぱり。
おそらくこの下には空間が広がっている。だからこんなに音が響くんだ。それに、ここだけ花が咲いていないということは多分ここが入り口。
でもここが入り口だとしても、取っ手のようなものがない。もしかしてファリン族の集落に入るときにやったみたいに手を押し当てるのかな?
そう思って地面に手を押し当ててみたが何の変化もない。
うーむ・・・ん?
ふと顔を上げると、私の目にあの巨大な木が映る。どこから見ても立派な木だ。でも私はふいに違和感を覚える。それは低い位置に一本だけ生えた枝。
なんとなく触れてみると、その枝はまるで煙のように消えてしまった。
カコ・・・ズズズズズ
音がしたので振り返ってみると、私の後ろにはぽっかりと大きな穴が姿を現していた。
まず先にライドが穴の中に入る。一見小さな穴だけどライドはするりと入って行ってしまった。そしてライドの鳴き声が聞こえたので私も穴の中へと入る。穴には梯子がかけられており、どうやらここに誰かがいるのは間違いないようだ。
しばらく進んでいると、目の前に簡素な扉が見えた。
コンコン
・・・
ノックをしてみても返事はない。もしかしたらいないのかな?いやでも扉の向こう明るいし、もしかしたらノックが聞こえていないのかも。そう思った私はドアノブに手をかける。
ガチャ
扉に鍵はかかっていなかった。
「おじゃましまーす・・・」
扉の向こうはいたって普通の家のようで、ここが地下であることを忘れさせるくらい明るかった。でもやはり誰もいない。仕方がないので地上に戻ってしばらく待ってみようと振り返った時。
ガチャリ
ドアノブがひとりでに動いた。もしかしてここの家主が返ってきた?
ぎいぃという音がして扉が開かれる。
「おわぁ!?何じゃお主ら!!」
あ。幼女(妖精)だ
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