そんなにホイホイ転生させんじゃねえ!転生者達のチートスキルを奪う旅〜好き勝手する転生者に四苦八苦する私〜

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作戦会議終了

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「では次に、強力な力を持つ者たちの対処じゃが・・・・望結、頼めるか?」

「分かりました。」

私は幼女(妖精)に言われ、各々に20枚にも及ぶ羊皮紙をそれぞれ配る。

「こ、これは・・・!奴らの能力情報!?しかも似顔絵付きだと?」

「こ、こんなものどうやって・・・?」

隊長とルミナークさんがわなわなと震えている。

「ん?儂が女神から天啓を受けた。」

ルミナークさんの質問にあっけからんと答える幼女(妖精)。本当は私の転生者ファイルから情報を抜粋しただけなのだが、情報の出所を言ってしまうと、私が転生者だとバレかねないので(あの三人もいることだし・・・)幼女(妖精)が女神から天啓を受けて情報を得たという形にして貰ったのだ。

ちなみにこの羊皮紙は幼女(妖精)に転生者ファイルの情報をそのまま魔法でコピーして貰った。かなり文句言われたけど、飴玉をあげることで事なきを得た。

「さて、此奴らのこと各々頭に入れておけよ。此奴らは自分たちですら扱えんほどの能力を神より賜っている。絶対一人では戦うな。」

幼女(妖精)の言葉に皆が大きく頷いた。

・・・・・

・・・

「それと、この20人はなるべく殺すな。」

再び会議の場がざわめき出す。

「此奴ら神から特別に能力を賜っておるんじゃぞ?もし殺そうものなら、何があるか分かったもんじゃ無かろう。」

「た、確かに」

もちろん幼女(妖精)が言ったことは嘘だ。別に転生者を殺してしまっても神から罰が下ることはない。ただ、殺してしまうと転生者の持つ異常な量の世界エネルギーがうまくこの世界に還元されないこともあるため、なるべく生け捕りにして欲しいとのことだった。

「それに此奴ら、視る限り戦い慣れはしておらぬようじゃから、生け捕りは容易かもしれんぞ?」

「確かに、奴ら能力はともかく動きはど素人だ。」

「素人であれば、痛みに対する耐性や搦め手にも弱いでしょう。」

幼女(妖精)の話を聞いて、エリックさんやヘルゼさんはなにやら話し合っており、他の人たちも難しい顔でなにやら考えているようだ。

「あ、そうそう、500人の軍の方じゃが一人も残さず殲滅殲滅してくれ。」

そこへ、幼女(妖精)が更なる爆弾を落とした。

「500人の方は、エルビスの奴らが死者蘇生で不完全に蘇った者たちらしくての、冥府の神がお怒りなのじゃ。だから500人の軍隊は一人も残さず殲滅するのじゃ。」

「ちょ、ちょっとまって?死者蘇生?冗談でしょ?」

焦ったように聞いてくるルミナークさん。隣にいるヘルゼさんもかなり驚いている。

「事実じゃ。エルビスの奴ら、不完全ではあるが何らかの方法で大量の死者蘇生に成功しておる。じゃから皆の者、500人の軍勢は残さず殲滅するのじゃ。さもなければ冥府の神の八つ当たりを喰らいかねん。」

私は現在進行形でハデス神の八つ当たり喰らっているようなものなんですけどね。

「これにて作戦会議は終了じゃ。皆、明日の働きに期待する。解散!」
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