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嘘はばれたら後が怖いんだよ
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まあ、王様からの話にあった時点で怪しいとは思っていたんだけどね。エルビスにいる最高指導者が一回も出てこず、代わりに毎回エリスガル伯爵が仲介役として出てくるなんて、どう考えてもエリスガル伯爵が黒でしょ。
でも、この人達を召喚したのがエリスガル伯爵だと言うこと、幻惑魔術をかけて異界の戦士にファリン族にヘイトを集め、一方的に倒そうとしたこと。この事実はある意味武器になる。
「隊長さん!」
私は一時的に花畑に戻ってきていた隊長を見つけ声を掛けた。
「どうしましたミユ殿。」
「実はさっき異界からの戦士を一人捕まえて聞いてみたんだけど・・・」
私は隊長に先程滝隆二が行っていたことを全て話した。
異界からの戦士達を召喚したのはやはりエリスガル伯爵ということ。
エルビスが荒廃した風景を見せる幻惑魔術によって、印象操作を行ない、全てファリン族の所為にしていたこと。
「なんと、それは本当ですか?本当ならばエリスガル伯爵は抗争をでっち上げ、この森を接収しようとしたことに・・・」
「はい。これじゃ王国の方は動けませんか?」
私の狙いはこれだ。王様は抗争が新聞などで報道されている通りの事実であれば軍は差し向けないと行っていた。だが、実際にはエルビス側の一方的な侵略だ。これならば王国は私達に味方してくれるのでは無いかというのが私の考えだ。
「・・・分かりました。急ぎ王都へ使者を出します。ただ今からイザベルに行ったとしても普通の手段で言ったら1週間程はかかるかと。」
それだとかかりすぎる。ヘルゼさんは戦っている真っ最中だし・・・あ!
「確かグリフォンが残っているはずです。それに乗っていくのは?」
「分かりました。危険ですがそれでいきましょう。」
隊長はそれを聞いて、少し考えた後王都へ使者を送るために兵士達に指示を出し始めた。
・・・・・
・・・
所変わってエルビスの地下実験施設。そこに、コソコソと動く怪しげな黒い影が1つ。
「・・・ッチ!もうほとんど完成してんじゃねえか。てことは本体はもうアレの中か。」
黒い影は目の前にいる巨大な人型のそれをみて舌打ちをする。それの周りには何人もの黒いローブを着た研究者らしき人が巡回しており、容易には近づけないようになっている。
「これじゃアレに近づいたら袋のネズミだな。あのクソ男爵・・・今は伯爵だったか。アイツを締め上げた方が早そうだな。」
そう言い残し黒い影、タケルはふっと影に溶け込むように消えた。
・・・・・
・・・
一方こちらは王都イザベルの王城
王城の執務室ではファンデルワース王が部下から送られてきた報告書に目を通していた。
「・・・なるほど。そういうことかエリスガルめ。」
王は立ち上がり、近くにいた宰相に指示を出す。指示を聞いた宰相は急いで執務室から出て行った。
「魔力石を欲するのは死者蘇生のためかと仮定しておったが、まさか根底から覆されるとは・・・奴の目論見は潰さねばならん。急がねば・・・」
でも、この人達を召喚したのがエリスガル伯爵だと言うこと、幻惑魔術をかけて異界の戦士にファリン族にヘイトを集め、一方的に倒そうとしたこと。この事実はある意味武器になる。
「隊長さん!」
私は一時的に花畑に戻ってきていた隊長を見つけ声を掛けた。
「どうしましたミユ殿。」
「実はさっき異界からの戦士を一人捕まえて聞いてみたんだけど・・・」
私は隊長に先程滝隆二が行っていたことを全て話した。
異界からの戦士達を召喚したのはやはりエリスガル伯爵ということ。
エルビスが荒廃した風景を見せる幻惑魔術によって、印象操作を行ない、全てファリン族の所為にしていたこと。
「なんと、それは本当ですか?本当ならばエリスガル伯爵は抗争をでっち上げ、この森を接収しようとしたことに・・・」
「はい。これじゃ王国の方は動けませんか?」
私の狙いはこれだ。王様は抗争が新聞などで報道されている通りの事実であれば軍は差し向けないと行っていた。だが、実際にはエルビス側の一方的な侵略だ。これならば王国は私達に味方してくれるのでは無いかというのが私の考えだ。
「・・・分かりました。急ぎ王都へ使者を出します。ただ今からイザベルに行ったとしても普通の手段で言ったら1週間程はかかるかと。」
それだとかかりすぎる。ヘルゼさんは戦っている真っ最中だし・・・あ!
「確かグリフォンが残っているはずです。それに乗っていくのは?」
「分かりました。危険ですがそれでいきましょう。」
隊長はそれを聞いて、少し考えた後王都へ使者を送るために兵士達に指示を出し始めた。
・・・・・
・・・
所変わってエルビスの地下実験施設。そこに、コソコソと動く怪しげな黒い影が1つ。
「・・・ッチ!もうほとんど完成してんじゃねえか。てことは本体はもうアレの中か。」
黒い影は目の前にいる巨大な人型のそれをみて舌打ちをする。それの周りには何人もの黒いローブを着た研究者らしき人が巡回しており、容易には近づけないようになっている。
「これじゃアレに近づいたら袋のネズミだな。あのクソ男爵・・・今は伯爵だったか。アイツを締め上げた方が早そうだな。」
そう言い残し黒い影、タケルはふっと影に溶け込むように消えた。
・・・・・
・・・
一方こちらは王都イザベルの王城
王城の執務室ではファンデルワース王が部下から送られてきた報告書に目を通していた。
「・・・なるほど。そういうことかエリスガルめ。」
王は立ち上がり、近くにいた宰相に指示を出す。指示を聞いた宰相は急いで執務室から出て行った。
「魔力石を欲するのは死者蘇生のためかと仮定しておったが、まさか根底から覆されるとは・・・奴の目論見は潰さねばならん。急がねば・・・」
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