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のじゃ幼女はチート
しおりを挟む私と隊長さんが大急ぎで王都に送る使者の準備をしているところで幼女(妖精)がグランドさんの所から戻ってきた。しかも4人ほど人を抱えて。
「ほれ、土産じゃ。」
そう言って乱雑に男女4人を地面に投げる。全員気絶している用だが命に別状はなさそうだ。
ただ
「この人達・・・異界からの戦士では?」
「そうじゃよ?グランドの奴にげんこつ一発見舞ってやったらその衝撃波で気絶してしまっての。仕方ないので連れてきたわ。」
私の質問に呆気カランと答える幼女。そんな捨て猫拾ってくるみたいに連れてこられても・・・というより私が苦労して一人捕まえたばかりなのにこの幼女(妖精)ついでみたいな感じで捕まえて来るなんて・・・
「魔封じの術も掛けてあるから其奴らしばらくは魔法使えぬし、簡単な手足の拘束のみで良いじゃろ。」
魔封じの術って何?初めて聞いたんだけど。ちょっとさっき捕まえた滝隆二にも掛けてくれないかな。あのままだと髪の毛採取できないし。
「ええよ。とりあえずあの泥人形砕いてくれ。直接触れねば術は掛けらんのじゃ。」
そう言われたので、隊長さんや兵士の人に協力してもらい、ちょっと精悍なハニワを砕いた。サラマンダーが少し残念そうな顔をしていたが、仕方ない。
そして泥人形から滝隆二を取り出した瞬間、滝隆二に雷が降り注いだ。
「ははは!出してくれて感謝するぜ!あばよ!」
そう言って雷のような速さで逃げ出す滝隆二
しまった!逃げられた!
思わず顔をしかめるが
「アホめ誰が逃すか。」
次の瞬間、そう言って幼女(妖精)は目にもとまらぬ速さで滝隆二の目の前に飛びだした
「な!なんだお前!」
「ちいと痛いぞ。暫く眠っておれ」
そう言って
ペチン
デコピンを繰り出した。
「おわあああああ!!!」
幼女(妖精)のデコピンを喰らった滝隆二はそのまま地面にバウンドもせず吹き飛ばされ、15m程先にあった木に激突し動かなくなった。
ば、化け物・・・
「失敬な!」
・・・・・
・・・
「ああそうそう。ここから30キロほど西南西の位置に軍隊が見えたぞ。国旗から見るにイザベルの軍みたいじゃが・・・」
幼女(妖精)が突然思い出したかのように言う。対する私達の目は点だ。
「い、いやちょっと待って。イザベルの軍がこっちに向っているの?数は?」
「たぶん1万はおるの。」
う、嘘でしょ?軍隊のおかわりとか聞いてないよ!それに王様イザベルからは軍は送らないって・・・
「おそらく何かがあったのでしょう。妖精殿、我らにグリフォンを2頭お貸し願えませんか?王と軍の将軍に使者を立てたいのです。」
隊長の言葉に幼女(妖精)は
「わかった。グリフォンたちにはお主らを振り落とさぬよう言い聞かせておく。その間急ぎ使者の人選をしておけ。」
と、答えた。
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