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暗躍と暗躍

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幼女(妖精)の交換条件に従って、氷室と風間は灰色の兵士倒しに森の奥へと行ってしまった。好き勝手にさせていると、万が一裏切った時に気がつかない可能性があるのでは無いかと幼女(妖精)にも聞いてみたが

「大丈夫じゃ。一応監視を付けておる。万一裏切り行為をしたらすぐに儂に知らせるはずじゃ」

とのことだった。

「ま、あやつらなら裏切らんじゃろ。仲間もこちらにおるし。」

まあ、たしかに。ちょっとその言い方は人質を取っている気がしてアレだけど・・・

・・・・・

・・・

とりあえず私もタマミとライドを連れて救護活動の傍ら灰色の兵士達を倒しに行こう。アトロポスさんから送られてきた、灰色の兵士達の残党の数を表示するカウンターの数字は現在200程。初期の500人からはかなり人数が減ってきた。皆頑張っているようだ。

「グランドの奴も森に眷属を放っておるし、ヘル・ウルフやグリフォンも遊撃に回っておる。灰色の兵が全滅するのも時間の問題じゃろ。」

と、幼女(妖精)が言う。

それなら安心だ。

もしかしたら王様の軍隊が到着する前に終わっちゃうかも。いや、軍の人たちの目的はエルビスで復活しようとしている魔神を復活させないことだっけか。じゃあこの後エルビスへと向かうのか。大変だな。

「まあよい。油断大敵じゃぞ。気をつけて行ってこい。儂も後で出る。」

「分かりました!」

こうして私はライドに乗り、三度森の中へと入っていった。

・・・・・

・・・

―――・・・エルビス地下研究所

タケルは魔神の胸部へと登り、ひたすらに剣を突き刺していた。

「ええいくそ!かなり深いところまで取り込まれてやがる!」

タケルは魔神に埋まった元の体を掘り起こそうと奮闘しているが、一向に自分の体は出てきそうに無い。

「仕方ない。この研究所ごと吹き飛ばして・・・」

「そうはさせませんよ。」

タケルが振り返ると、そこには黒いマントを羽織り、眼鏡をかけた少年が一人。

タケルは剣先を突如として現れたその少年に向ける。

「・・・何者だ?」

睨むタケルに対して、少年は笑みを浮かべながらこう挨拶をした。

「僕は木崎悠馬。初めまして。そしてさようなら。先輩。」

まばゆい光がタケルを包み込んだ。

・・・・・

・・・

「ふふふふ・・・他愛も無いですね。雑兵など、いくら集めたとしても操られてしまえばおしまいだというのに。ファンデルワース王は考えが足りないようで・・・」

含み笑いをしながら歩く黒いローブを着た男。その後ろにはイザベルから派兵された一万人の兵士達がいた。

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