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賢王は同じ轍を二度踏まない
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「ライド!止めをお願い!」
「ガァッルアアアア!」
ライドの炎によって灰色の兵士達が燃え、灰となって燃え尽きる。よし、これで14人目。
私はライドとタマミと共に、灰色の兵士達の掃討をしていた。初めはファリン族の怪我人達の処置をしていたが、段々と灰色の兵士達のクセを見抜いてきたらしいファリン族の戦士達は、段々と怪我をしないようになっていた。そのため、私たちは灰色の兵士達の掃討に集中することが出来ている。
「ライド、大丈夫?怪我してない?」
「ヴォフ!」
よかった。怪我はしていないみたいだ。つくづくライドってすごいよな。流石おっさん(妖精)が認めるヘル・ウルフ。伊達じゃ無い。
「タマミは大丈夫?疲れてない?」
「キュオン!」
良かった。こっちも大丈夫そうだ。
よし、じゃあ少し休んだらまた別の所へ行こう。灰色の兵士達の残りの数は159。どうや氷室や風間も頑張ってくれているみたいだ。殺気からみるみるうちにカウンターの数が減っていく。
これなら全滅まで早そうだ。そう思ったとき、草むらの影から人の気配がした。見ると、そこにはイザベルの軍服を着た兵士達が。兵士達はゆっくりと私に近づいてくると・・・
・・・・・
・・・
「ふふふ・・・では貴方たち。森へ行って味方の振りをしつつファリン族を全滅させてきなさい。」
黒いローブの男の言葉に、イザベル王国軍の兵士達は無言で頷き、100人ほどの兵士が森へと駆けていく。
「ふふふ・・・これでよし。」
笑みを浮かべるローブの男。そして次に新たな指示を兵達に出す。
「ではあなた方はイザベルへと戻り、ファンデルワース王を拘束してきてください。」
黒いローブの男がそう言った瞬間、残った兵士達は全員回れ右をして、来た道を戻っていく。
「ふふふ・・・はははっ!これでいい!軍も手に入れファンデルワース王の首も手に入れたも同然!その暁には王家に伝わるあのスキルを・・・ガッ!」
高笑いをする黒いローブの男。だが、次の瞬間、男の胸には剣が深々と突き立てられていた。
「・・・っは・・・な、何故・・・」
なんと、一人の兵士が黒いローブの男に剣を突き立てていた。驚きのあまり口から血反吐を吐きながら目を見開く黒いローブの男。
「馬鹿な・・・私の催眠は完璧だったはず・・・ゴハッ・・・」
「悪いが、お前は一つ思い違いをしている。我が王は聡明だ。以前のエルビオン王のクーデターの折りに兵達が催眠によって操られたことを受け、二度と同じ過ちを繰り返させんと、我らにある命をくれたのだ。」
「ま、まさか・・・王家に受け継がれるあのスキル・・・!!」
「そう。絶対王政によって我らは王の命令しか受けんのだ。残念だったな。お前のような何処の馬の骨かも知れぬ男の命など初めから聞く気など無かったのだ。」
そう言って兵は黒いローブの男の首を切り飛ばした。
「ガァッルアアアア!」
ライドの炎によって灰色の兵士達が燃え、灰となって燃え尽きる。よし、これで14人目。
私はライドとタマミと共に、灰色の兵士達の掃討をしていた。初めはファリン族の怪我人達の処置をしていたが、段々と灰色の兵士達のクセを見抜いてきたらしいファリン族の戦士達は、段々と怪我をしないようになっていた。そのため、私たちは灰色の兵士達の掃討に集中することが出来ている。
「ライド、大丈夫?怪我してない?」
「ヴォフ!」
よかった。怪我はしていないみたいだ。つくづくライドってすごいよな。流石おっさん(妖精)が認めるヘル・ウルフ。伊達じゃ無い。
「タマミは大丈夫?疲れてない?」
「キュオン!」
良かった。こっちも大丈夫そうだ。
よし、じゃあ少し休んだらまた別の所へ行こう。灰色の兵士達の残りの数は159。どうや氷室や風間も頑張ってくれているみたいだ。殺気からみるみるうちにカウンターの数が減っていく。
これなら全滅まで早そうだ。そう思ったとき、草むらの影から人の気配がした。見ると、そこにはイザベルの軍服を着た兵士達が。兵士達はゆっくりと私に近づいてくると・・・
・・・・・
・・・
「ふふふ・・・では貴方たち。森へ行って味方の振りをしつつファリン族を全滅させてきなさい。」
黒いローブの男の言葉に、イザベル王国軍の兵士達は無言で頷き、100人ほどの兵士が森へと駆けていく。
「ふふふ・・・これでよし。」
笑みを浮かべるローブの男。そして次に新たな指示を兵達に出す。
「ではあなた方はイザベルへと戻り、ファンデルワース王を拘束してきてください。」
黒いローブの男がそう言った瞬間、残った兵士達は全員回れ右をして、来た道を戻っていく。
「ふふふ・・・はははっ!これでいい!軍も手に入れファンデルワース王の首も手に入れたも同然!その暁には王家に伝わるあのスキルを・・・ガッ!」
高笑いをする黒いローブの男。だが、次の瞬間、男の胸には剣が深々と突き立てられていた。
「・・・っは・・・な、何故・・・」
なんと、一人の兵士が黒いローブの男に剣を突き立てていた。驚きのあまり口から血反吐を吐きながら目を見開く黒いローブの男。
「馬鹿な・・・私の催眠は完璧だったはず・・・ゴハッ・・・」
「悪いが、お前は一つ思い違いをしている。我が王は聡明だ。以前のエルビオン王のクーデターの折りに兵達が催眠によって操られたことを受け、二度と同じ過ちを繰り返させんと、我らにある命をくれたのだ。」
「ま、まさか・・・王家に受け継がれるあのスキル・・・!!」
「そう。絶対王政によって我らは王の命令しか受けんのだ。残念だったな。お前のような何処の馬の骨かも知れぬ男の命など初めから聞く気など無かったのだ。」
そう言って兵は黒いローブの男の首を切り飛ばした。
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