180 / 186
50年ぶりの再会
しおりを挟む
「さて、少し休んで回復もしたし、儂がトドメを刺してこようかの。」
そう言って幼女(妖精)は立ち上がる。先程まであった木崎に噛みつかれたときの傷なんかはほとんど治ってしまっている。
「き、気をつけてくださいね?」
「大丈夫じゃ。女神様にあそこまでして貰って倒せなかったなど、儂妖精クビになるからの。慢心せず一気に倒してくるわ」
そういって幼女(妖精)は木崎の元へと向かっていった。
決着が付くのにそう時間はかからず、木崎は無事に捕らえられた。終わった後の木崎の顔はなんとも疲れ切ったような、子供のような顔をしていた。
私は木崎を捕らえたことをアトロポスさん達に連絡を取った。
・・・・・
・・・
「・・・?!」
ガバッと、ベッドから飛び上がるようにタケルは目を覚ました。
(俺は・・・あの時アイツに刺されて・・・駄目だ、その後が分からねぇ!)
一番新しい記憶である木崎との決闘に敗北した記憶。それ以降の記憶は全くといって良いほど無かった。何故自分は薄暗い部屋で清潔なベッドで寝ているのか。何故自分は生きているのか。何故自分はここまで手厚く治療されているのか。
分からないことが山ほどある。
その時、扉が誰かによって開けられる音が聞こえた。思わず身構えるタケル。だが、構えた瞬間、傷が痛み思わずベッドから落ちそうになる。
「ヴォフン!」
ベッドから落ちそうになるタケルに何か白い塊が駆け寄る。白い塊はタケルと床の間に滑り込み、タケルが床と激突するのを防いだ。
ぱたぱたと誇らしげに尻尾を振る白い塊、否ブリザード・ウルフをみて、タケルは
「た、助かった。礼を言う。」
と、ぎこちなさそうに礼を言いながらブリザード・ウルフを撫でる。
「あら、もう目が覚めたのね。」
そう言いながら入ってきた中年女性の声に驚くタケル。そこにはなんとなく見覚えのある女性、否妖精が立っていた。
「あんた、50年ほど前、このエルビスがまだ森だった頃に私と会ったことあるわよね?」
妖精の問いに対して沈黙で返すタケル。
「誤魔化したって無駄だよ。あんたの魂の波動はちゃんと覚えている。見た目や性格なんかは誤魔化せても魂は誤魔化せない。」
沈黙が場を支配する。そしてついにタケルは諦めたようにため息をつくとこう言った。
「ああ。俺は前世でアンタに会ったことがある。」
そうタケルが言ったのを聞いて、妖精はどこか安心したかのように息をついた。
「よかったよ。お前さんが生きてて・・・あのとき助けられなくて悪かったね。」
そう言って頭を下げる妖精に驚くタケル。そして、こう言った。
「いや、アレは俺の身から出た錆。自分の力の価値を正しく理解せず、多くの人に見せびらかしたらどうなるかを深く考えなかった自分の責任だ。アンタは悪くない。」
そう言って幼女(妖精)は立ち上がる。先程まであった木崎に噛みつかれたときの傷なんかはほとんど治ってしまっている。
「き、気をつけてくださいね?」
「大丈夫じゃ。女神様にあそこまでして貰って倒せなかったなど、儂妖精クビになるからの。慢心せず一気に倒してくるわ」
そういって幼女(妖精)は木崎の元へと向かっていった。
決着が付くのにそう時間はかからず、木崎は無事に捕らえられた。終わった後の木崎の顔はなんとも疲れ切ったような、子供のような顔をしていた。
私は木崎を捕らえたことをアトロポスさん達に連絡を取った。
・・・・・
・・・
「・・・?!」
ガバッと、ベッドから飛び上がるようにタケルは目を覚ました。
(俺は・・・あの時アイツに刺されて・・・駄目だ、その後が分からねぇ!)
一番新しい記憶である木崎との決闘に敗北した記憶。それ以降の記憶は全くといって良いほど無かった。何故自分は薄暗い部屋で清潔なベッドで寝ているのか。何故自分は生きているのか。何故自分はここまで手厚く治療されているのか。
分からないことが山ほどある。
その時、扉が誰かによって開けられる音が聞こえた。思わず身構えるタケル。だが、構えた瞬間、傷が痛み思わずベッドから落ちそうになる。
「ヴォフン!」
ベッドから落ちそうになるタケルに何か白い塊が駆け寄る。白い塊はタケルと床の間に滑り込み、タケルが床と激突するのを防いだ。
ぱたぱたと誇らしげに尻尾を振る白い塊、否ブリザード・ウルフをみて、タケルは
「た、助かった。礼を言う。」
と、ぎこちなさそうに礼を言いながらブリザード・ウルフを撫でる。
「あら、もう目が覚めたのね。」
そう言いながら入ってきた中年女性の声に驚くタケル。そこにはなんとなく見覚えのある女性、否妖精が立っていた。
「あんた、50年ほど前、このエルビスがまだ森だった頃に私と会ったことあるわよね?」
妖精の問いに対して沈黙で返すタケル。
「誤魔化したって無駄だよ。あんたの魂の波動はちゃんと覚えている。見た目や性格なんかは誤魔化せても魂は誤魔化せない。」
沈黙が場を支配する。そしてついにタケルは諦めたようにため息をつくとこう言った。
「ああ。俺は前世でアンタに会ったことがある。」
そうタケルが言ったのを聞いて、妖精はどこか安心したかのように息をついた。
「よかったよ。お前さんが生きてて・・・あのとき助けられなくて悪かったね。」
そう言って頭を下げる妖精に驚くタケル。そして、こう言った。
「いや、アレは俺の身から出た錆。自分の力の価値を正しく理解せず、多くの人に見せびらかしたらどうなるかを深く考えなかった自分の責任だ。アンタは悪くない。」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
スローライフ 転生したら竜騎士に?
梨香
ファンタジー
『田舎でスローライフをしたい』バカップルの死神に前世の記憶を消去ミスされて赤ちゃんとして転生したユーリは竜を見て異世界だと知る。農家の娘としての生活に不満は無かったが、両親には秘密がありそうだ。魔法が存在する世界だが、普通の農民は狼と話したりしないし、農家の女将さんは植物に働きかけない。ユーリは両親から魔力を受け継いでいた。竜のイリスと絆を結んだユーリは竜騎士を目指す。竜騎士修行や前世の知識を生かして物を売り出したり、忙しいユーリは恋には奥手。スローライフとはかけ離れた人生をおくります。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる