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グラディウス王国 ムッカの街
自己紹介
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セラスが部屋を出てから少しした頃・・・・・・
「おい、もう目を開けてもいいぞ。あいつは話に気をとられて気づいてなかったが、お前さん途中から起きてただろ?」
ビクッ
ドアが閉まった音がしたすぐ後、男の人に声をかけられ驚いたが言われた内容から起きていた事がバレていたことがわかったので目を開けた。
目を開けてそっと声が聞こえた方を見ると、燃える様な赤い髪に橙色の瞳の頬に傷のあるガタイのいい大きな人が私が横になっていたソファの近くに立ち、私の顔を覗き込んでいた。
相手と目が合ったが、その顔の近さと迫力に驚いてしまいとっさに距離をとろうとした時、身体が傾きソファから落ちてしまいそうになった。
咄嗟に衝撃に備えて目を瞑ったがいつまでたっても落ちた衝撃がくることはなく、逆に暖かく大きな何かに包まれるような感覚にゆっくりと目を開けた。
「おっと!急に動くと危ないぞ」
目を開いて自分の今の状況を確認すると、どうやら男の人が上手く受け止めてくれたらしく大きな腕で優しく抱き抱えられていた。
「あっ、ありがとうごさいます」
「おう!こっちこそ驚かせて悪かったな」
顔を上げてお礼を言うとニカッ!と太陽の様に笑って返事をしたかと思うと申し訳なさそうに驚かせてしまった事を謝られ、丁寧にソファの上に下ろしてもらった。
私をソファに下ろすと、男の人は対面にあるソファに戻り座って話し始めた。
「さっきの事を話す前にまずは名乗んないとな。
俺はここムッカの街にある冒険者ギルドのギルドマスターでゼファードだ。
ギルマスでもゼドでも呼びやすい呼び方で良いぜ!」
「じゃあ、ゼドさんって呼んでもいいですか?
私はフェリシテって言います。フェリって呼んでください!」
「わかったフェリって呼ばせてもらうな!
それと、そんな硬っ苦しい喋り方じゃなくていつも通りの話し方で話せよ!」
「わかった!そうする!」
ゼドさんは最初にその姿を見た時はその迫力に驚いてしまったが、話してみると私が子供だからなのか驚かせたり怖がらせないようにすごく気を使って優しく話してくれているのがわかる。
さっき途中からだけど聞いてしまったセラスとの話でもセラスの事をすごく心配していたし、ゼドさんはとても仲間思いな優しい人なんだろうな。
「良し、じゃあこれからの事を話そうか。セラスの事も含めてな」
「うん」
互いに自己紹介して一息ついた所にゼドさんが話し始めたが、さっきの優しい話し方とは少し違って真剣味が増した声で話し始めたので自然と背筋が伸びた。
「おい、もう目を開けてもいいぞ。あいつは話に気をとられて気づいてなかったが、お前さん途中から起きてただろ?」
ビクッ
ドアが閉まった音がしたすぐ後、男の人に声をかけられ驚いたが言われた内容から起きていた事がバレていたことがわかったので目を開けた。
目を開けてそっと声が聞こえた方を見ると、燃える様な赤い髪に橙色の瞳の頬に傷のあるガタイのいい大きな人が私が横になっていたソファの近くに立ち、私の顔を覗き込んでいた。
相手と目が合ったが、その顔の近さと迫力に驚いてしまいとっさに距離をとろうとした時、身体が傾きソファから落ちてしまいそうになった。
咄嗟に衝撃に備えて目を瞑ったがいつまでたっても落ちた衝撃がくることはなく、逆に暖かく大きな何かに包まれるような感覚にゆっくりと目を開けた。
「おっと!急に動くと危ないぞ」
目を開いて自分の今の状況を確認すると、どうやら男の人が上手く受け止めてくれたらしく大きな腕で優しく抱き抱えられていた。
「あっ、ありがとうごさいます」
「おう!こっちこそ驚かせて悪かったな」
顔を上げてお礼を言うとニカッ!と太陽の様に笑って返事をしたかと思うと申し訳なさそうに驚かせてしまった事を謝られ、丁寧にソファの上に下ろしてもらった。
私をソファに下ろすと、男の人は対面にあるソファに戻り座って話し始めた。
「さっきの事を話す前にまずは名乗んないとな。
俺はここムッカの街にある冒険者ギルドのギルドマスターでゼファードだ。
ギルマスでもゼドでも呼びやすい呼び方で良いぜ!」
「じゃあ、ゼドさんって呼んでもいいですか?
私はフェリシテって言います。フェリって呼んでください!」
「わかったフェリって呼ばせてもらうな!
それと、そんな硬っ苦しい喋り方じゃなくていつも通りの話し方で話せよ!」
「わかった!そうする!」
ゼドさんは最初にその姿を見た時はその迫力に驚いてしまったが、話してみると私が子供だからなのか驚かせたり怖がらせないようにすごく気を使って優しく話してくれているのがわかる。
さっき途中からだけど聞いてしまったセラスとの話でもセラスの事をすごく心配していたし、ゼドさんはとても仲間思いな優しい人なんだろうな。
「良し、じゃあこれからの事を話そうか。セラスの事も含めてな」
「うん」
互いに自己紹介して一息ついた所にゼドさんが話し始めたが、さっきの優しい話し方とは少し違って真剣味が増した声で話し始めたので自然と背筋が伸びた。
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これからもこの小説をよろしくお願いします。