16 / 338
16 トラブルと†紅の牙†再来
しおりを挟む「なんだよ、なんか文句あるのか?」
突然のことに呆然となりながらも突然の乱入者を見つめていると、†紅の牙†はこっちに絡んできた。
昨日の俺と同じ、初心者装備。
右手には黒い強そうな剣を握っていて、やたら偉そうだ。
面倒くさそうな予感しかしない。
でもまぁ一応話してみるか。
「さっきのプルンは俺が狩ろうとしてたんですが」
「狩ろうとしてただけでまだ何もしてなかっただろ。だから先に攻撃した俺のだ」
おう、そんな気はしてた。
話が通じそうにない。
だからセーフとか言ってたんだな。
こういうのは関わらないのが一番だ。
「そうですか。分かりました」
さっさと立ち去ることにしよう。
変に絡むよりも他の獲物を探した方が早い。
タマが明滅を繰り返しながら†紅の牙†に突っ込んでいこうとするのを捕まえて、移動する。
ゲームとはいっても、やっぱり社会には色々な人がいるものだ。
そこから何匹かのモンスターを狩った。
オオカナヘビも一匹狩れた。
幸先が悪いと思ってたけど、そうでもなかったらしい。
さっきみたいな横取りを警戒して、周辺に見えるモンスターをまとめて狩った。
基本レベルは1、転職したてということもあってか職業レベルは2上がっている。
見える範囲にモンスターはいないから、ステータスやスキルのポイント振りをまとめてやっておこう。
と思ったらちょっととんでもないことが発覚した。
操作を終わらせた後の画面がこちら。
名前:ナガマサ
種族:人
Lv:8(1↑)
Str:12(5↑)
Vit:4
Agi:16(6↑)
Dex:20
Int:7
Luc:2
職業:挑戦者(チャレンジャー)
職業Lv:3(2↑)
スキル
サバイバルの心構え Lv1(使用不能)
武器修練 Lv1(使用不能)
武器適正・片手剣 Lv1(使用不能)
リラックス Lv1(使用不能)
魔法適正 Lv1(使用不能)
属性適正・無 Lv1(使用不能)
フルスイング Lv1(使用不能)
目印 Lv1(使用不能)
応急手当 Lv1(使用不能)
武器修練・片手剣 Lv1(使用不能)(New)
無属性魔法・下級 Lv1(使用不能)(New)
我が道を行く Lv9(1↑)
封印の左腕 Lv9(1↑)
封印の右腕 Lv7
封印の左脚 Lv7(1↑)
封印の右脚 Lv1
成長促進 Lv1(MAX)
取得経験値増加 Lv6(2↑)
スキルはどうでもいい。
いやどうでもよくはないけど、今はいい。
挑戦者の職業スキルはどうやら浅く広く、色んな職業の下位スキルがほとんどらしい。
その中でも無属性の魔法と、片手剣を装備すると補正のかかるスキルを取得しただけだ。
それはおいといて、ステータスのポイントが有り得ないくらいあった。
通常もらえるのは3ポイント。
何故か11ポイントもあった。
いや、何故かじゃないな。
それは昨日取得した≪成長促進≫のスキルだ。
これはレベルアップ時にもらえるステータスポイントが1増える効果を持つユニークスキルなんだが、そう、ユニークスキル。
≪我が道を行く≫の強化対象だ。
つまり効果がスキルレベル倍、多分8倍されて3に+されたんだろう。
1レベル上がっただけで3倍分の強化とはすごい。
これならミーガンみたいなやつに襲われても安心だな。
そもそも襲ってくるか分からないけど。
モグラの話では、ああいうのは明らかな初心者を狙うらしいからな。
今や俺も立派な1次職。きっと獲物に含まれないだろう。
ちなみに基本レベルが上がった際にもらったスキルポイントは振っていない。
ユニークスキル自体は増えていたけど、なんと、どれも2ポイント以上必要だったからだ。
仕方ないから次のレベルアップまでお預けだ。
その分強力な効果だといいんだけど。
しかし今日は封印スキルの右腕と左脚の育ちが悪い。
今日はそこまで意識を割いてないから、仕方ないか。
よし、ここからはがっつり意識を割いて行こう。
夕方までの暇つぶしを兼ねてのレベル上げだ。
と獲物を求めて彷徨っていたんだが、あまりモンスターがいない。
プレイヤーの姿はちらほら見掛ける。
初心者向けのエリアだから、配置されてるモンスターの数がそんなに多くないのかもしれないな。
オオカナヘビは難易度的に人気がないみたいだけど、こいつは割合的に多くない。
その分経験値的に美味しいけど。
封印スキルのレベル上げの為にアクティブスキルとダッシュをキャンセルされながら歩いていると、プルンが跳ねているのを見つけた。
剣を抜こうとしたところで、プレイヤーが駆け寄っているのに気が付いた。
髪の長さと顔立ちから察するに女性のようだ。
名前も『ミルキー』と、実に女性らしい。
そこまで差し迫ってる訳じゃないし他を探そう。
「あー!!」
方向を変えようとしたところで聞こえてきたのは、叫び声。
突然の大声に女性プレイヤーも動きを止めた。
この声は聴き覚えがあるぞ。
そしてすごい勢いで駆け寄ってきたのは†紅の牙†。またお前か。
「あっ」
「よっしゃー!」
俺の時と同じように、ほんとにあっという間にプルンを仕留めてしまった。
ある意味手際がいい。
「私が狩ろうとしてたんですけど」
「はぁ? なんか文句あるわけ?」
「横殴りはマナー違反です!」
「あんたの方が近かっただけでまだ何もしてなかっただろ。言いがかりはやめろよな!」
「っ」
ミルキーは勝気だったらしい。†紅の牙†に食って掛かった。
†紅の牙†は怯むことなく大声で威嚇する。
流石に大人の男に威圧されると萎縮してしまうのか、ミルキーは言い淀んでしまった。
「言いたいことがあるならはっきり言えよ! ああ!?」
ミルキーが怯んだことに気をよくしたのか、†紅の牙†は更に威嚇する。
手にした剣の切っ先を向けて、脅すようにちらつかせている。
ミルキーの装備は転職する前の俺と同じ、つまり初心者用鎧に初心者用短剣だけ。
対して†紅の牙†は、鎧こそ初心者用鎧だが武器は違う。
黒い片手直剣で、初心者用の装備とは格が違うように見える。
多分あれはあの男の相棒だ。
だから初心者相手同市であんなに強気に出られるんだな。
これは放っておく気にはならない。
せっかくの第二の人生だ。
目の前で困ってる人くらい助けて、気持ちよく生きたい。
モグラに助けてもらった分、他の初心者の力になるって決めてたしな。
45
あなたにおすすめの小説
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる