ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~

俊郎

文字の大きさ
143 / 338

136 旅立ちと赴任

しおりを挟む

 朝になった。ここでの朝ごはんともしばしの別れだな。
 それを分かってるからかタマの食べる量がいつもより多い。
 そしておばちゃんが盛ってくれる量もいつもより多い。
 しっかりお金を払っておかわりしておこう。

 お腹いっぱい食べた後、おばちゃんと宿に別れを告げて、ミルキーとの待ち合わせ場所へ向けて出発した。

「おはよう」
「おっはよー!」
「おはようございます」

 いつもの噴水広場でミルキーと合流。
 まずはバーリルへ向かう。
 必要かどうかは分からないが、向こうへ着いたら引っ越しの挨拶とかをしたいな。

 お金もかなり少なくなってしまったから一度狩りに行くのもいいかもしれない。
 ≪輝きの大空洞≫で狩りをすればすぐに稼げるはずだ。
 よし、落ち着いたらそうしよう。

 今日はおろし金で移動することにして、まずは城へ向かう。
 街中じゃなくてもフィールドから飛んでいけばいいとも思ったが、初心者達が大勢いて驚かせてしまうだろうとミルキーに却下された。
 仕方ないので今後も大人しくお城を利用させてもらう予定だ。

 城へ入ると、パシオンに遭遇した。
 やっぱりこっちの動きを把握してるんじゃないだろうな?

「「おはようございます」」
「おはよー!」
「うむ、おはよう。今日はこれからバーリルか?」
「そうですね」
「そうか。しかし丁度良かった、少し頼みを聞いてくれぬか?」

 今日はどことなく機嫌が悪そうだ。
 というよりも浮かない顔をしていると言った方がいいだろうか。
 その頼みとやらに関係してるのかもしれない。
 俺に出来る範囲のことならいんだけど。

「出来る範囲でなら」
「貴様なら問題はないはずだ。実は父上の命で、しばらくこの地を離れることになった」
「そうなんですか」
「うむ。しかしミゼルを残していくのは心配だ。護衛に騎士団の精鋭をつけるとはいえ、先日のように何が起こるか分からん。だから出来るだけで良い、ミゼルのことを気にかけておいて欲しいのだ」

 そういえばパシオンは王子だった。
 普段うろうろしてるから忘れてたが、外交とか社交とか色々忙しいんだろう。
 妹ラブなこいつがミゼルの心配をするのは分かる。
 むしろ雇うから四六時中護衛しろ、と言われないのが意外なくらいだ。

「ただし、この機会に距離を縮めようなどとは考えるなよ。何が起こっても良いように適度な距離を保ちつつ、有事の際には一番に駆けつけてミゼルを救え。父上は二の次で良いからな」

 ただ俺に近くにいて欲しくないだけだったらしい。無茶苦茶言ってる。
 多分王様が俺とミゼルを結婚させようとしたことをまだ警戒してるな。
 それなら俺に頼まなかったらいいのに。

「ミルキーよ、私がいなくてミゼルが寂しがるだろうから、話し相手になってやってくれ」
「あ、はい」

 ミルキーもパシオンにしっかりお願いされていた。
 俺と違って変な警戒しなくて良いからな。
 でもミゼルはパシオンがいなくて寂しがるだろうか。
 むしろ清々するような気がする。わざわざ言う必要もないしそっとしておくけど。

 これから出発するらしいパシオンと別れて、訓練場から飛び立った。
 おろし金は相変わらずの人気で騎士達に囲まれていた。
 その中には王様もいた。
 おろし金的には高級なお肉をくれるからか、王様は嫌いではないようだ。

 短時間の空の旅を楽しんで、バーリルへと到着した。
 どこに降りるか考えてなかったな。
 俺達の家の放牧スペースに直接でいいか。

「おろし金、あっちに頼む」
「キュルル!」

 俺の雑な指示でもおろし金にはしっかり伝わったようだ。
 放牧スペースの真上に到着した。
 なんか俺達の家のすぐ隣に建物が増えてないか?

 おろし金が羽ばたきながら徐々に高度を落としていると、下から何かが飛んできた。
 それは槍だった。
 おろし金の足に当たったがダメージは1。何が攻撃してきたんだ。

「ちょっと見てくる」
「タマもー!」
「あっ、はい」

 攻撃が放たれた方向に向かって飛び降りると、一人の老人が警戒態勢で槍を構えて立っていた。
 プレイヤーで、名前は≪宮田昭二(みやたしょうじ)≫。

 見た目が90くらいのおじいさんで背筋も曲がってて手足も震えてるんだけど、この人もプレイヤー!?
 傍らには緑と黄色のセキセイインコが一羽、飛び回っている。

「あんたら、一体何者じゃ!? あの化けもんとどういう関係か白状せい!」
「あ、はじめまして。俺はナガマサと言いまして、プレイヤーです。こっちはタマ。俺の相棒(パートナー)です」
「よろしく!」
「ほほう?」
「この村に危害を加えるつもりはないので、落ち着いてください。あのドラゴンはタマのペットのおろし金です。実はつい昨日あの家に引っ越してきまして」
「なんじゃ、そうだったんか。そりゃすまんかったのう」

 自己紹介をした上で簡単に説明をすると、槍を下ろしてくれた。
 かなり警戒してたみたいだけど話を聞いてくれる人で良かった。
 よくよく考えるとおろし金は強そうなドラゴンって感じの見た目だから、いきなり飛んできたらびっくりするか。

 おろし金が放牧場に降りて姿が見えなくなる。
 多分カナヘビモードになったんだろう。ミルキー達もすぐにこっちへ来る筈だ。

「儂の名前は宮田昭二じゃ。今の時間この村に戦えるもんはほとんどおらんから、せめて時間稼ぎだけでもと思って攻撃してしもうた。ほんにすまんかった」
「いえ、急に飛んできた俺達も悪かったので。どうもすみません」
「ごめんなさい」
「気にせんでええよ。村の皆には儂から話しとくけんな」

 宮田はそれはもう見事なおじいさんだ。
 顔も手もシワシワで背中も曲がっていて足腰も相当弱ってそう。
 よく槍を投げられたな。

 喋る声も掠れているし、滑舌も良くないようですごく聞き取りにくい。
 お年寄りの体調をここまで再現するものなのか?
 もしそうなら、俺もこの世界をこんなに楽しめてないはずなんだけど。
 
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

処理中です...