ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~

俊郎

文字の大きさ
230 / 338

222 瞬殺と予兆

しおりを挟む

「モジャマサ、起きて!」
「んぅ……」

 タマの声。
 そして俺の身体ががっしがっし揺さぶられる。
 俺を起こそうとしているようだ。
 もう朝か?

 目を微かに開けてみると、まだ暗い。
 明りの無い部屋は真っ暗だ。
 いつも起きる時間なら、薄らでも明るくなってる筈なのに。

 時間は――2時か。
 まだ起きるには早いな。
 二度寝しよう。

「早く起きるモジャー!」
「うわわわわわわ……!」

 時間を見て目が閉じようとしたところで、頭を盛大にワサワサされた。
 あまりの勢いで目が覚めた。
 一体どうしたっていうんだ。

「どうしたんだタマ……今日何かあったか?」
「タケダを見張ってたあいつが、仲間と一緒にタケダの後をつけてるよ!」
「マジか。よし、よく知らせてくれたな」
「タマはさいきょーだからね!」

 タマが、分身が見ている光景を教えてくれる。
 マッスル☆タケダは今日の商売を終えて、帰宅する途中のようだ。

 昨日ストーレの街へ行った時に、姿を隠してマッスル☆タケダの様子を見ている怪しい男を見つけた。
 問い詰めてみたものの、特に確証も無かったから放流した。
 ストーカーとかファンなら俺が手出しすることではないが、もしPKだったら、タケダが襲われてしまうかもしれない。

 だからタマの分身に見張ってもらっていた。
 それが今、こうして役に立った。
 監視してもらってて正解だったな。

「タケダさんが襲われた場合、助けられるか?」
「もちろん! タマにお任せすればだいじょーぶ!」

 タマは≪滅魔双竜法≫の効果で、二人になることが出来る。
 単純な分身というわけではなく、ステータスや思考を分割したそれは、タマ自身と言ってもおかしくはない。
 思考はリアルタイムで共有していて、二人のタマはそれぞれが考えて行動も出来る。
 簡単に言えば、文字通りタマが二人になるスキルだ。

 俺とミルキーも使うことは出来る筈だが、色々と怖いので封印している。
 他の≪滅魔竜法≫のスキルも、結局手は出していない。
 スキルは一杯あるし、使うことはないだろう。

 もう一人のタマ、タマBが見張ってるからタケダは安心だ。
 ストーキングしてる集団が何かしようとしても、タマBが瞬殺する。
 手加減はしっかりしてもらうから、死にはしない。

 しかし、俺もストーレに向かった方が良いんだろうか。
 仮にあいつがPKだったとしたら。

 謎の集団がタケダの前に現れた瞬間に、タマBによって全滅する。
 訳が分からな過ぎる。
 タマBの説明でしっかり納得してもらえるといいんだけど。

「あいつらやっぱりPKだったみたい。マッスルに攻撃しようとしてる!」
「やっぱりか。戦況は?」
「おわった!」

 あいつらは行動を開始したようだ。
 タマに様子を聞くと、既に鎮圧したらしい。
 思った通り一瞬だった。
 予想以上に一瞬だったけどな。

「よしよし、よくやったな。タケダさんはどうだ?」
「タマと一緒に笑ってる!」
「あの人も大概タフだよなぁ」

 PKの集団に襲われそうになったのに、困惑すらしてなさそうだ。
 タマが片づけたとはいえ、もっと動揺してもおかしくないだろうに。
 少なくとも俺ならびっくりする。

 念の為メッセージを送っておく。
 数分経たずに返事が来た。
 俺は、怪しい男を見つけて見張っていた旨を書いた。
 それに対して、助けてくれたことへの感謝が綴られていた。

 そうだ、ついでに≪魔導機械士≫用の装備を作成出来る職人を探してくれたことへのお礼も送っておこう。
 見つかった報告もしておかないと、まだ捜してくれているかもしれないし。

 連絡が遅くなったことも合わせて謝罪しておく。
 いくつかメッセージをやりとりして、お礼とお詫びを兼ねてタケダを筋肉の島フルーツアイランドへ連れて行く約束をした。

 先日渡した素材を、タケダも集めたいそうだ。
 ≪筋肉の欠片≫を使うと筋肉筋肉した武器になるみたいだからな。
 モンスターの見た目もタケダ好みだろうし、彼にとっては楽園みたいなものかもしれない。

 メッセージとタマAB間でのやりとりで、タケダとはしっかりと話が出来た。
 PK達は全部で12人。
 タケダやタマに被害は無し。
 全員タマBによって縛り上げられているそうだ。

 12人って、多くないんだろうか?
 モグラ達が討伐しに行ってるたまり場とやらに全員がいるわけではないだろうけど、ちょっと気になる。
 このことはモグラにも連絡しておこう。

 特に被害も無いので、説明しに行くのは止めた。
 タマBも、スキルを解除すれば元の一人になるだけだから迎えに行く必要もないし。

「モジャ、誰かこっちに来るよ」
「え? こんな時間に?」
「うん。いっぱいいるー」

 今は深夜の2時を過ぎている。
 この村の住人達は老人が多い。
 寝る時間も早い。

 こんな時間に誰かが訪ねてきたことは、今まで無かった。
 うちで宴会をした時は全裸の男達が村を疾走した後帰って来たことはあるが、今日は誰も招いていない。

 タマの索敵は範囲が広く優秀だが、完璧に把握出来る訳ではない。
 人数と大きさ、なんとなくの強さくらいのもので、見た目等の情報は得られないらしい。

 可能性が高いのはパシオンか?
 妹のミゼルに何かがあったと聞けば、騎士団を従えてやって来ても何もおかしくはない。

 もしくは、昭二。
 村でもまとめ役に近い昭二は、何かあれば武器を持って立ち向かうことが出来る人だ。
 俺達がドラゴンモードのおろし金に乗ってこの村に来た時も、逃げずにいた。
 村で何かが起きて、村人を引き連れてやって来たのかもしれない。

 どちらにしても、何かトラブルがなければこんな時間に来ることはないだろう。
 確かめる必要があるな。
 
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

処理中です...