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一学期 四章 球技大会の打ち上げ
036 神崎さんが並ぶなら、俺も並ばなきゃっ!
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ビュッフェの皿の盛り方による性格診断の話が一段落した後、菅野さんが俺に向かって今日の球技大会の様子について尋ねてきた。
「そういえば球技大会、男子はどんな感じだったの? 優勝したって聞いたけど」
「うーん、どんな感じと言われても、まぁみんなで頑張ったとしか……」
菅野さんのアバウトな質問に対して、俺はアバウトな返事を返した。
「こいつやる気ないって言ってたくせに、超本気だったんだぜ!」
おい、余計なこと言うな月山っ。間違ってはいないけど、その言い方だと、なんかすごくカッコ悪い感じに聞こえるだろうが。
「でも、実際のところ、青葉くんのおかげで優勝できたのは事実だよ」
今まで食べることにだけ集中していた太田くんが、ようやく口を開いた。
「一組の中で、一番がんばってプレーしてただけじゃなくて、みんなが活躍できるように、一人ずつの長所にあったアドバイスをしてくれたり、やる気を出させる声かけをしてくれたりしてさ。全クラスの男子の中でも青葉くんがMVPだと思うな」
ちょっと、そんな褒めちぎられたら恥ずかしい。しかも好きな子の前でとか、嬉しいんだけど、すっごい恥ずかしい。どんな顔して聞けばいいんだよ。
「そんな褒められたら恥ずかしいんだけど……。太田君が頑張ったから、剛田も止めれたんだし、みんながそれぞれ全力を出してくれた結果だよ」
「またまた謙遜しちゃって、ハットトリック決めたし、大活躍だったじゃない」
クラス委員長の言葉に、神崎さんは「ハットトリック?」と小首を傾げた。
「一試合で三点とるって意味だよ」
菅野さんが神崎さんに説明をいれてくれた。
「そうなんだ! すごいねっ!」と、神崎さんは俺の顔をじっと見ながら笑顔で言った。
「あっ……ありがとう/////」
しまった、つい頬を染めてスラッシュが五つもついてしまった。神崎さんに褒められて、めちゃめちゃ嬉しい。
……しかし、欲張りなことを言ってしまうと、試合を少しだけでも神崎さんに見ていてほしかったな、という気持ちもあるのだけれども。
“チリン、チリンッ!”
そんな事を考えていた時、突然厨房の方からベルの鳴る音が聞こえてきた。
「ん? 何の音だろ?」という神崎さんの問いに、「あぁ、多分ローストビーフができたんだと思うよ」と菅野さんは答えた。
「えぇっ! それはぜひとも並ばなきゃっ!」
神崎さんは、慌てた様子で立ち上がった。神崎さんが並ぶなら、俺もぜひとも並ばなきゃっ!
「……俺もローストビーフ食べたいな」
それとなくローストビーフが目的だというアピールをし、神崎さんとともに席を立つ。
「あたしはもうお腹いっぱいだわ」
「デザートの分空けとかないとね」
菅野さんと委員長はどうやら並ばないらしい。
「太田くんは、並ばないのか?」
俺がそう尋ねると、太田君は首を横に振った。
「あんな薄っぺらいお肉のために、わざわざ列に並ぶのは時間がもったいないよ」
何を当たり前の事を言ってるんだい? といいたげに、太田君は自分の目の前にある料理をどんどん胃に流し込んでいる。質よりも量ということだろうか。
「俺もいらねぇわ。ローストビーフとか食べ慣れてるし」
月山はわざとらしく鼻につく感じで言った。そういえば、こいつの家は父が医者で金持ちのボンボンであった。
「早く行こうよ~!」
神崎さんは、初めて遊園地に来た子供が親を急かすような様子で、俺の服の裾を引っ張った。
「あっ、うん……///」
もう勘弁してほしい。さきほどから神崎さんの一挙手一投足に、俺は頬を染めて照れまくりである。
「そういえば球技大会、男子はどんな感じだったの? 優勝したって聞いたけど」
「うーん、どんな感じと言われても、まぁみんなで頑張ったとしか……」
菅野さんのアバウトな質問に対して、俺はアバウトな返事を返した。
「こいつやる気ないって言ってたくせに、超本気だったんだぜ!」
おい、余計なこと言うな月山っ。間違ってはいないけど、その言い方だと、なんかすごくカッコ悪い感じに聞こえるだろうが。
「でも、実際のところ、青葉くんのおかげで優勝できたのは事実だよ」
今まで食べることにだけ集中していた太田くんが、ようやく口を開いた。
「一組の中で、一番がんばってプレーしてただけじゃなくて、みんなが活躍できるように、一人ずつの長所にあったアドバイスをしてくれたり、やる気を出させる声かけをしてくれたりしてさ。全クラスの男子の中でも青葉くんがMVPだと思うな」
ちょっと、そんな褒めちぎられたら恥ずかしい。しかも好きな子の前でとか、嬉しいんだけど、すっごい恥ずかしい。どんな顔して聞けばいいんだよ。
「そんな褒められたら恥ずかしいんだけど……。太田君が頑張ったから、剛田も止めれたんだし、みんながそれぞれ全力を出してくれた結果だよ」
「またまた謙遜しちゃって、ハットトリック決めたし、大活躍だったじゃない」
クラス委員長の言葉に、神崎さんは「ハットトリック?」と小首を傾げた。
「一試合で三点とるって意味だよ」
菅野さんが神崎さんに説明をいれてくれた。
「そうなんだ! すごいねっ!」と、神崎さんは俺の顔をじっと見ながら笑顔で言った。
「あっ……ありがとう/////」
しまった、つい頬を染めてスラッシュが五つもついてしまった。神崎さんに褒められて、めちゃめちゃ嬉しい。
……しかし、欲張りなことを言ってしまうと、試合を少しだけでも神崎さんに見ていてほしかったな、という気持ちもあるのだけれども。
“チリン、チリンッ!”
そんな事を考えていた時、突然厨房の方からベルの鳴る音が聞こえてきた。
「ん? 何の音だろ?」という神崎さんの問いに、「あぁ、多分ローストビーフができたんだと思うよ」と菅野さんは答えた。
「えぇっ! それはぜひとも並ばなきゃっ!」
神崎さんは、慌てた様子で立ち上がった。神崎さんが並ぶなら、俺もぜひとも並ばなきゃっ!
「……俺もローストビーフ食べたいな」
それとなくローストビーフが目的だというアピールをし、神崎さんとともに席を立つ。
「あたしはもうお腹いっぱいだわ」
「デザートの分空けとかないとね」
菅野さんと委員長はどうやら並ばないらしい。
「太田くんは、並ばないのか?」
俺がそう尋ねると、太田君は首を横に振った。
「あんな薄っぺらいお肉のために、わざわざ列に並ぶのは時間がもったいないよ」
何を当たり前の事を言ってるんだい? といいたげに、太田君は自分の目の前にある料理をどんどん胃に流し込んでいる。質よりも量ということだろうか。
「俺もいらねぇわ。ローストビーフとか食べ慣れてるし」
月山はわざとらしく鼻につく感じで言った。そういえば、こいつの家は父が医者で金持ちのボンボンであった。
「早く行こうよ~!」
神崎さんは、初めて遊園地に来た子供が親を急かすような様子で、俺の服の裾を引っ張った。
「あっ、うん……///」
もう勘弁してほしい。さきほどから神崎さんの一挙手一投足に、俺は頬を染めて照れまくりである。
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