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夏休み 五章 終わる夏休みと終わらない宿題
027 後輩からのSOSと恋のABC
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謀らずしも発生してしまった、海水浴イベントを終えて数日が経過した頃、残念ながらそのイベントに参加できなかった可哀そうな後輩から、SOS信号が入った。
「先輩、助けてください! な……夏休みが……終わってしまいます!」
「――次週、『終わる夏休みと、終わらない宿題!』 デュエルスタンバイっ!」
「……雪ちゃん先輩、何言ってるんですか?」
「いや、夏バテで頭おかしくなったのかも……。っじゃあ、俺は家に帰ってクーラーガンガン効かせて、アニマックスの遊戯王みに帰るわ。」
「ちょっと、待ってください! 宿題みてくれるって言ったじゃないですか~! 遊戯王はよくわからないけど、クーラーなら私の部屋にもありますから~!」
ちろるんはそう言って、彼女の家から帰ろうとする俺を必死で引き留めた。
「いや、確かにそう言ったけどさ……。何でちろるんの家なの?」
「え? 駄目ですかね? 今日、親は仕事で遅くまで帰ってこないですけど……。」
「え゛……ちょっ、それどういう意味? もしかしてちろるん、誘ってんの?」
この純情乙女な後輩は、きょとんと首をかしげてから、はっとした表情を浮かべて顔を赤らめた。
「っはぁ!?/// もう何言ってんですか!? 付き合うまでっ、そういうのは無しって言ったでしょっ!!」
もはや「それ本気でやってんの? 天然に見せかけた養殖なんじゃないですか?」と突っ込みたくなるが、きっと彼女のことだから、これは天然だとそう信じたい。
っていうかそれよりも、何か今結構すごいこと言ってた気がするんだけど……。
「…………ちろるは付き合ったらしてもいいの?――恋のABC。」
「なんですか? 恋のABC……?」
「あ、いや……知らないならいい。」
またもや世代ギャップ……。いや、一年しか歳変わらないんだから、ちろるんの性知識が不足しているのだろう。ちなみに、恋のABCのCまで行くと、D(童貞)の名をはく奪されることになる。
「……とりあえず、暑いし中に入ります? でも変な事とかしないでくださいよ?///」
人生における性欲のボルテージが最高潮の男子高生とは違って、やはり女子はそういうのは恐いのだろうか。
よく妹に注意されるが、知的好奇心が旺盛な俺はふと疑問に思ったことが口に出てしまう時がある。デリカシーのない質問を、ふと俺はちろるに漏らしてしまった。
「やっぱり女子からしたら、身体触られるとかそういうのって嫌なの?」
「っえ……、先輩だったら……嫌ってわけじゃ……ないですけど///」
駄目だっ――この子、多分このまま押し切ったらCまで一直線だっ。妹たちに、ちょろいから由来する「ちょろるん」とあだ名をつけられるのも仕方ない。
「まぁなんだ……心配しなくても、変な事しないから大丈夫だよ。宿題早く片づけようぜ。」
全く――俺がイギリス人もびっくりなほどの紳士だからよかったものの。そこらの変態紳士ならもうとっくにオオカミに変身していただろう。そのところ俺は一味ちがう。決して、度胸がないとか言ってはいけないのである。
「先輩、助けてください! な……夏休みが……終わってしまいます!」
「――次週、『終わる夏休みと、終わらない宿題!』 デュエルスタンバイっ!」
「……雪ちゃん先輩、何言ってるんですか?」
「いや、夏バテで頭おかしくなったのかも……。っじゃあ、俺は家に帰ってクーラーガンガン効かせて、アニマックスの遊戯王みに帰るわ。」
「ちょっと、待ってください! 宿題みてくれるって言ったじゃないですか~! 遊戯王はよくわからないけど、クーラーなら私の部屋にもありますから~!」
ちろるんはそう言って、彼女の家から帰ろうとする俺を必死で引き留めた。
「いや、確かにそう言ったけどさ……。何でちろるんの家なの?」
「え? 駄目ですかね? 今日、親は仕事で遅くまで帰ってこないですけど……。」
「え゛……ちょっ、それどういう意味? もしかしてちろるん、誘ってんの?」
この純情乙女な後輩は、きょとんと首をかしげてから、はっとした表情を浮かべて顔を赤らめた。
「っはぁ!?/// もう何言ってんですか!? 付き合うまでっ、そういうのは無しって言ったでしょっ!!」
もはや「それ本気でやってんの? 天然に見せかけた養殖なんじゃないですか?」と突っ込みたくなるが、きっと彼女のことだから、これは天然だとそう信じたい。
っていうかそれよりも、何か今結構すごいこと言ってた気がするんだけど……。
「…………ちろるは付き合ったらしてもいいの?――恋のABC。」
「なんですか? 恋のABC……?」
「あ、いや……知らないならいい。」
またもや世代ギャップ……。いや、一年しか歳変わらないんだから、ちろるんの性知識が不足しているのだろう。ちなみに、恋のABCのCまで行くと、D(童貞)の名をはく奪されることになる。
「……とりあえず、暑いし中に入ります? でも変な事とかしないでくださいよ?///」
人生における性欲のボルテージが最高潮の男子高生とは違って、やはり女子はそういうのは恐いのだろうか。
よく妹に注意されるが、知的好奇心が旺盛な俺はふと疑問に思ったことが口に出てしまう時がある。デリカシーのない質問を、ふと俺はちろるに漏らしてしまった。
「やっぱり女子からしたら、身体触られるとかそういうのって嫌なの?」
「っえ……、先輩だったら……嫌ってわけじゃ……ないですけど///」
駄目だっ――この子、多分このまま押し切ったらCまで一直線だっ。妹たちに、ちょろいから由来する「ちょろるん」とあだ名をつけられるのも仕方ない。
「まぁなんだ……心配しなくても、変な事しないから大丈夫だよ。宿題早く片づけようぜ。」
全く――俺がイギリス人もびっくりなほどの紳士だからよかったものの。そこらの変態紳士ならもうとっくにオオカミに変身していただろう。そのところ俺は一味ちがう。決して、度胸がないとか言ってはいけないのである。
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