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二学期 六章 文化祭
034 パトロール中のガチレズロリポリス
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神崎さんと共にお化け屋敷を出た後、時計を確認するともう時刻は正午を回っていた。
「私はこの後、吹奏楽の演奏のリハがあるから行ってくるよ~」
「吹奏楽のステージは午後の一発目だったね。またあとで聴きに行くよ。」
「うん、ありがとう! っじゃあまたね~。」
神崎さんを見送り、俺は昼食をとることにした。中庭には、はし巻きやタコ焼き、焼きそばなどの焼き物や揚げ物系の屋台が並んでいる。
「屋台村周辺の写真もついでに撮っておこう。」
カメラで各屋台の様子を撮影していく。秋晴れの陽気の下で、文化祭を楽しむ人々をファインダー越しに覗いていると、警察官の制服を着たちびっ子がいた。
そのちびっ子ポリスは、カメラを向けられていることに気が付くと、とことここちらに近づいてきた。
「ちょっと、何勝手に撮ってるのよ。」
次期生徒会長の永森氷菓は、半目でこちらを睨め付けている。
彼女はなぜかミニスカポリスの衣装であった。しかし、彼女の小柄な身体ではかなりぶかぶかで、ミニスカも普通のスカートの丈に見える。
「記録係なんだからいいだろ。ところで何だその恰好は?」
俺の問いに、氷菓はげんなりした表情で答えた。
「私はどこかで問題が起きてないか、校内をパトロール中だったのよ。そしたらコスプレ喫茶で、クラスの子たちに捕まっちゃって……。」
「なるほど……、それで身ぐるみを剥され、辱めを受けた格好になってるんだな。」
「雪の言い方に悪意を感じるわ。」
氷菓は不快感を募らせた表情で、ベンチにすとんと腰掛けた。
「氷菓はもう昼飯食ったの?」
「まだよ。お昼を食べたら、吹雪さまのステージを観に行くわ。」
吹雪さまのステージではなく、吹奏楽部のステージである。
「ほんとこの、ガチレズロリポリスは……。」
「本名より長い変なあだ名つけないでよ。」
昼食がまだの俺と氷菓は、屋台村で昼食を購入することにした。俺は唐揚げ串と、コロッケ、焼きそばを購入し、氷菓はフランクフルトとワッフルを購入した。
「おい氷菓、もっと食べないと大きくならないぞ?」
「親戚の叔父さんにも同じ事言われるけど、余計なお世話だよ。雪こそ、そんな油の多そうな茶色のものばっかり食べて、おデブになってもしらないわよ。」
氷菓の忠告を、俺は鼻で笑い飛ばした。
「どれだけ食べても、食べた分のカロリーよりも、多くのカロリーを使えば太らない。そんな簡単な真理がわからず、キャベツダイエットだ、にがり水ダイエットだ、耳つぼダイエットだと、テレビの情報に振り回されている情報弱者。本人の前で口にはしないけど、わりと心底軽蔑してる。」
「多くの女子を敵に回すから、わりと本当に言わないほうがいいよ。」
俺と氷菓はテラスに座って、昼食をとりながら文化祭を楽しむ道行く人々を眺めた。
「文化祭、例年よりも盛り上がってるし、みんな楽しそうでよかったな。」
「偉大なる吹雪さまの指揮の元で、新旧生徒会と実行委員、そして生徒一人一人が頑張ったもの。」
「準備までが大変だったけど、当日はそこまですることなさそうだ。」
「することがないのは良い事よ。私達も楽しまなくちゃね。」
俺は氷菓と共に昼飯を済ませ、そのまま一緒に体育館のステージへと向かうことにした。
「私はこの後、吹奏楽の演奏のリハがあるから行ってくるよ~」
「吹奏楽のステージは午後の一発目だったね。またあとで聴きに行くよ。」
「うん、ありがとう! っじゃあまたね~。」
神崎さんを見送り、俺は昼食をとることにした。中庭には、はし巻きやタコ焼き、焼きそばなどの焼き物や揚げ物系の屋台が並んでいる。
「屋台村周辺の写真もついでに撮っておこう。」
カメラで各屋台の様子を撮影していく。秋晴れの陽気の下で、文化祭を楽しむ人々をファインダー越しに覗いていると、警察官の制服を着たちびっ子がいた。
そのちびっ子ポリスは、カメラを向けられていることに気が付くと、とことここちらに近づいてきた。
「ちょっと、何勝手に撮ってるのよ。」
次期生徒会長の永森氷菓は、半目でこちらを睨め付けている。
彼女はなぜかミニスカポリスの衣装であった。しかし、彼女の小柄な身体ではかなりぶかぶかで、ミニスカも普通のスカートの丈に見える。
「記録係なんだからいいだろ。ところで何だその恰好は?」
俺の問いに、氷菓はげんなりした表情で答えた。
「私はどこかで問題が起きてないか、校内をパトロール中だったのよ。そしたらコスプレ喫茶で、クラスの子たちに捕まっちゃって……。」
「なるほど……、それで身ぐるみを剥され、辱めを受けた格好になってるんだな。」
「雪の言い方に悪意を感じるわ。」
氷菓は不快感を募らせた表情で、ベンチにすとんと腰掛けた。
「氷菓はもう昼飯食ったの?」
「まだよ。お昼を食べたら、吹雪さまのステージを観に行くわ。」
吹雪さまのステージではなく、吹奏楽部のステージである。
「ほんとこの、ガチレズロリポリスは……。」
「本名より長い変なあだ名つけないでよ。」
昼食がまだの俺と氷菓は、屋台村で昼食を購入することにした。俺は唐揚げ串と、コロッケ、焼きそばを購入し、氷菓はフランクフルトとワッフルを購入した。
「おい氷菓、もっと食べないと大きくならないぞ?」
「親戚の叔父さんにも同じ事言われるけど、余計なお世話だよ。雪こそ、そんな油の多そうな茶色のものばっかり食べて、おデブになってもしらないわよ。」
氷菓の忠告を、俺は鼻で笑い飛ばした。
「どれだけ食べても、食べた分のカロリーよりも、多くのカロリーを使えば太らない。そんな簡単な真理がわからず、キャベツダイエットだ、にがり水ダイエットだ、耳つぼダイエットだと、テレビの情報に振り回されている情報弱者。本人の前で口にはしないけど、わりと心底軽蔑してる。」
「多くの女子を敵に回すから、わりと本当に言わないほうがいいよ。」
俺と氷菓はテラスに座って、昼食をとりながら文化祭を楽しむ道行く人々を眺めた。
「文化祭、例年よりも盛り上がってるし、みんな楽しそうでよかったな。」
「偉大なる吹雪さまの指揮の元で、新旧生徒会と実行委員、そして生徒一人一人が頑張ったもの。」
「準備までが大変だったけど、当日はそこまですることなさそうだ。」
「することがないのは良い事よ。私達も楽しまなくちゃね。」
俺は氷菓と共に昼飯を済ませ、そのまま一緒に体育館のステージへと向かうことにした。
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