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24.視線を独占したい小話
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「お待たせ晴海。……って、傘のまましゃがんじゃってどうしたの」
「おー」
「生返事」
「水溜まりがさあ」
「うん」
「雨が落ちると同心円ができて、次の雫が壊してまた同心円ができて、みたいのずーっと繰り返してんの……なんかキレーだから、見てる」
「ハマッてるね」
「カーテンとかのレースにも似てっかも」
「僕も見よ」
と言って隣にしゃがむ。晴海は篠突く雨ばかりを写していた瞳を湊に向けた。そうなってしまえばもう晴海の視線は湊のものだった。僕の晴海。こっち向きなよ、と思ったことが通じたのかどうか。額をすり、と触れ合わせると、鼻の頭も重なってくすぐったかった。二つ並んだ傘の下でのことだった。
(了)210705
「おー」
「生返事」
「水溜まりがさあ」
「うん」
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「ハマッてるね」
「カーテンとかのレースにも似てっかも」
「僕も見よ」
と言って隣にしゃがむ。晴海は篠突く雨ばかりを写していた瞳を湊に向けた。そうなってしまえばもう晴海の視線は湊のものだった。僕の晴海。こっち向きなよ、と思ったことが通じたのかどうか。額をすり、と触れ合わせると、鼻の頭も重なってくすぐったかった。二つ並んだ傘の下でのことだった。
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