【本編完結】金色の魔法使い→続編あります

ビーバー父さん

文字の大きさ
19 / 19

その後1 我が子

しおりを挟む


「シアン! 頑張って!!」

 想像していたけど、こんな事をお母さんはやってのけたのかと思うと、尊敬しかなかった。
 グランが手を握って励ましてくれるけど、励まされてもどうにもならんのよ。

「おぎゃー!!!」

 元気な産声だった。
 もう、クタクタだ。
 ちょっと眠い。
 もう無理。

「シアーン!! 見て見て、私と同じ金髪に碧の瞳で、顔はシアンにそっくりだよー!!」

「グランと同じなんだ、良かった」

 神様は僕の不安を知ってくれてか、金髪碧眼の子だった。

「ありがとう、シアン……、こんなに可愛い子を産んでくれて」

 僕こそ生まれてくれてありがとうって気持ちで胸に抱いた。

「ふふ、可愛い。
 グランと同じだね」

 ずっとグランが自分の子だと言ってくれたから、僕もこの子をグランの子だと胸を張って言えた。

「シアン、愛してる」

「僕も、グランを愛してるよ」

 汗と涙でぐちゃぐちゃなのに、キスをしてくれる。

 病室の外ではお母さんが結構大きな声で、早く教えてー!!って叫んでた。

「みんなに報告して来るね。
 うちの子の可愛さを自慢してくるから、シアンはこの子とゆっくり休んでて」

 そう言ってグランは軽くキスをして扉を開けた。





「ちょっと! どうだったの!?」

「お義母さん、落ち着いて」

 シアンにそっくりな顔で詰め寄られると、フフッて笑ってしまう。

「笑ってないで、教えてちょうだい!」

「私と同じ金髪碧眼でシアンによく似た可愛い子です」

 そう告げると、義母は号泣した。

「ありが、とう、ほんとうに、ありがとうございます。
 あの子が今笑っていられるのは、殿下のお陰です」

「お義父さん、私はもう殿下ではなく、同じラキューなんですよ。
 それに私はシアンの夫ですから、妻を守るのは当たり前です。
 私も息子になったんですから、ね」

 シアンがあんなに優しくて強くて可愛いのは、このご両親のお陰なんだって実感した。
 父上と母上にお願いをして、急いで書類上の婚姻だけはすませてあるし、生まれて来る子は私の実子なのだから、誰にも何も言わせる気は無かった。
 だからこそ、シアンの両親にとっても私は正真正銘の息子だった。

「殿、あ、ラグランジュ様、子供は」
「ラグランジュでお願いします。
 グランはシアンだけが呼べる名ですし、息子に様はおかしいでしょ」

 義父は呼びにくそうにしながらも、私をラグランジュと呼んでくれた。

「ラグランジュ、子供は、シアンの様な魔力があるのだろうか?」

 そこは私も思っていた所だった。
 シアンの魔力が遺伝と言うわけでは無いのも分かっていたけど、本来は遺伝する。

「私の方の魔力が遺伝するかもしれないですねぇ」

 例えどんな魔力だろうと、子供もシアンも守ってみせる。
 そして皇族という独特な世界で育った私は、本心を隠して良い人を演じ続けて見せるさ。
 決してシアンにはこんな私を見せる事は無いけどね。
 汚いものを排除したように、私たちの前に汚物があってはならないのだ。

「シアンと子供が帰ってきたら、みんなを呼んでお祝いしましょう!
 お祝い事は沢山あった方が良いですからね」

 これからは三人で幸せな家庭を築き、この先生まれて来る子供達の事も想像すると至福という快感だった。

 ごめんね、シアン。
 私は皇族の中で一番腹黒いから、綺麗なシアンを手放せないんだ。




 
 
 
 
しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

花緑青の灯
2022.07.24 花緑青の灯

話の構成はとても面白かったです!!
でも、主語が行方不明な文章や、言い回しが??な文章が多く、少し読み難かったです。しかし、こういった点が改善されていけば、もっともっと良い作品になると思いますので、頑張ってください!!😊

2022.07.24 ビーバー父さん

花緑青の灯様


アドバイスありがとうございます。
つたない文章で大変申し訳ありません。

精進しますので、長い目でお願いします。

解除

あなたにおすすめの小説

【完結】転生した悪役令息は、お望み通り近付きません

カシナシ
BL
「お前など、愛す価値もない」 ディディア・ファントム侯爵令息が階段から落ちる時見たのは、婚約者が従兄弟を抱きしめている姿。 (これって、ディディアーーBLゲームの悪役令息じゃないか!) 妹の笑顔を見るためにやりこんでいたBLゲーム。引くほどレベルを上げた主人公のスキルが、なぜかディディアに転生してそのまま引き継いでいる。 スキルなしとして家族に『失敗作』と蔑まれていたのは、そのスキルのレベルが高すぎたかららしい。 スキルと自分を取り戻したディディアは、婚約者を追いかけまわすのを辞め、自立に向けて淡々と準備をする。 もちろん元婚約者と従兄弟には近付かないので、絡んでこないでいただけます? 十万文字程度。 3/7 完結しました! ※主人公:マイペース美人受け ※女性向けHOTランキング1位、ありがとうございました。完結までの12日間に渡り、ほとんど2〜5位と食い込めた作品となりました!あああありがとうございます……!。゚(゚´Д`゚)゚。 たくさんの閲覧、イイね、エール、感想は、作者の血肉になります……!(o´ω`o)ありがとうございます!(●′ω`人′ω`●)

その首輪は、弟の牙でしか外せない。

ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。 第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。 初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。 「今すぐ部屋から出ろ!」 独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。 翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。 「俺以外に触らせるな」 そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。 弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。 本当にこのままでもいいのか。 ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。 その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。 どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。 リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24) ※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。 三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。

【完結】運命じゃない香りの、恋

麻田夏与/Kayo Asada
BL
オメガ性のリュカ・レバノンは、王国の第一王子ダイセルが見初めた、彼の運命の番だ。だが、ダイセル王子に無体な真似を働かれ、リュカは婚約の王命を断ろうとする。当然、王宮からの追っ手が来たところで──「そなた、何やら素晴らしい香りをしているな」。その声は、国一番の魔術師兼調香師のマシレ・グラースのものだった。調香師アルファ×不幸めオメガのラブストーリー。

君さえ笑ってくれれば最高

大根
BL
ダリオ・ジュレの悩みは1つ。「氷の貴公子」の異名を持つ婚約者、ロベルト・トンプソンがただ1度も笑顔を見せてくれないことだ。感情が顔に出やすいダリオとは対照的な彼の態度に不安を覚えたダリオは、どうにかロベルトの笑顔を引き出そうと毎週様々な作戦を仕掛けるが。 (クーデレ?溺愛美形攻め × 顔に出やすい素直平凡受け) 異世界BLです。

歳上公爵さまは、子供っぽい僕には興味がないようです

チョロケロ
BL
《公爵×男爵令息》 歳上の公爵様に求婚されたセルビット。最初はおじさんだから嫌だと思っていたのだが、公爵の優しさに段々心を開いてゆく。無事結婚をして、初夜を迎えることになった。だが、そこで公爵は驚くべき行動にでたのだった。   ほのぼのです。よろしくお願いします。 ※ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

既成事実さえあれば大丈夫

ふじの
BL
名家出身のオメガであるサミュエルは、第三王子に婚約を一方的に破棄された。名家とはいえ貧乏な家のためにも新しく誰かと番う必要がある。だがサミュエルは行き遅れなので、もはや選んでいる立場ではない。そうだ、既成事実さえあればどこかに嫁げるだろう。そう考えたサミュエルは、ヒート誘発薬を持って夜会に乗り込んだ。そこで出会った美丈夫のアルファ、ハリムと意気投合したが───。

Bランク冒険者の転落

しそみょうが
BL
幼馴染の才能に嫉妬したBランク冒険者の主人公が、出奔した先で騙されて名有りモブ冒険者に隷属させられて性的に可哀想な日々を過ごしていたところに、激重友情で探しに来た粘着幼馴染がモブ✕主人公のあれこれを見て脳が破壊されてメリバ風になるお話です。 ◯前半は名有りモブ✕主人公で後半は幼馴染✕主人公  ◯お下品ワードがちょいちょい出てきて主人公はずっと性的に可哀想な感じです(・_・;) ◯今のところほとんどのページにちょっとずつ性描写があります

悪役令嬢と呼ばれた侯爵家三男は、隣国皇子に愛される

木月月
BL
貴族学園に通う主人公、シリル。ある日、ローズピンクな髪が特徴的な令嬢にいきなりぶつかられ「悪役令嬢」と指を指されたが、シリルはれっきとした男。令嬢ではないため無視していたら、学園のエントランスの踊り場の階段から突き落とされる。骨折や打撲を覚悟してたシリルを抱き抱え助けたのは、隣国からの留学生で同じクラスに居る第2皇子殿下、ルシアン。シリルの家の侯爵家にホームステイしている友人でもある。シリルを突き落とした令嬢は「その人、悪役令嬢です!離れて殿下!」と叫び、ルシアンはシリルを「護るべきものだから、守った」といい始めーー ※この話は小説家になろうにも掲載しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。