その執着は今更です。

ビーバー父さん

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ギルマス

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 領地経営だとは思わずに、配管の話が来た時に執事に言って図面と必要な資材関係と工法・工程を渡すようにしたけど、その時に契約書とか対価を約束してたのかもしれないな。

「あれはローレンツォの事だったのか」

「おやおや、公爵様ったら。
 それじゃ離婚されても仕方ないですねぇ」

 ギルマスの揶揄いに顔色を変える公爵に、気にする事ないですよ、いつもの事なので、と返すと余計に顔を赤くして少し怒ってるようだった。

「あ、余計な事を」

 ギルマスは全く悪いとか反省してると言った様子もなく、ごめんねぇ、とニヤニヤ笑っていた。

「我が家の執事が着服してたとは思わないが、ローレンツォの政策に報奨も渡されていなかったのだろ?」

 報奨は考えた事も無かった。

「領地の事ですし、経営は公爵様のものですから」

 感情を捨てるしかなかったお屋敷での生活は、スラム街にいた時だけホッとしていたことにも気づいてしまった。

「ほんと最低な侯爵だったのですねぇ。
 まさか報告の通りとは……」

「いや、その、ん? 報告とは? なんだ」

 先ほどからギルマスが言ってる事は、領地の内部の話で他国のしかもギルドが知るような話ではなかった。
 諜報員がいる様な立場の人なら分かるけど。

「モンブラン公爵、改めて、ルイとは離婚が成立していますし、私が立候補しても問題はないでしょう。
 この度、貴殿の婚姻はあくまでカモフラージュで、本題はルイと私の縁談だ。
 そちらの国王から打診があった時は、あり得ないと思っていましたけど、配管の整備これらの事がルイ君の功績でしかも国王の嫡子とくれば、いくら婚外子とはいえ公爵家の血筋なら問題はないでしょう」

 国王の奴! まさかそんな事を!

「貴様は何者だ!?」

「私はこの国の皇太子サントノーレ、ロイズが私の影武者でもある」

 いやいや、ロイズの影武者情報いらないし。

「僕は国を出た身なので、婚姻だのは冗談で終わらせてください」

「うん、そうだと思った。
 だって君って権力とかお金とか興味なさそうだもんね」

「いえありますよ。 生活って言うか食べて行けなくなったら困りますし。
 公爵家での一年は本当に地獄でしたから、お金大事です!」

 そう言うと皇太子であるギルマスは大笑いした。

「うんうん、ルイ、この先何か困ったら私に声を掛けて。
 それなりにギルマスとしては実力も有るからね」

 まぁ結局はこの話を破談するに、僕の出方を見たかった、それに報告で知った情報がどこまで本気なのかうえ差を、確かめたかっただけの様だった。

「ローレンツォ、ほんとうに、ほんとうにすまなかった……」

 消沈した表情に、更に追い打ちをかけるように、あの地獄には帰りたくないと吐露していた。


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