神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界家族

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エセ紳士はラエヴと名乗った。

「君の可愛いアキはこの子か。
 確かに白くて美人だなあ
 で、ちっさいこの子は?」

「ライは、おかあさまと父上の子。
 貴方のような邪神にシムラクルム叔父さまを渡せませんね。」

ライカスが、話しながら体を成長させた。

「素晴らしい!」

ぱんぱんと拍手さえした。

「邪神だと?」

タロー様は神様の方を見て、どう言う事だと言う様に睨みつけた。

「神獣神で、闇の神の伴侶になり、闇の責務を司る様になってると聞いてね。
 なら、私の伴侶にするのも良いかと思って、めんどくさい人間を受け入れたのだよ。
 ただ、ね
 私の弟の方がシムラクルムを嫌ってしまっていてね。
 嫌がらせに、あの人間を転生させちゃったのさ。」

「邪神が支配する世界か」

タロー様が、半分呆れて、半分警戒して神様が俺を差し出すわけが無いと。

「本当の事を話して貰おうか。」

「そうだねー
 ちょっとした、お仕置きだな」

タロー様の問いにラエヴはそう答えた。

「お仕置き?!」

俺とタロー様は、声を揃えてしまった。

「だってねぇ、シムラクルム
 あの人間を受け入れてくれたらって言ったのに、ね?」

何が、ね?だ。

「ライカス、どう言う事だ?」

タロー様がライカスに聞いた。

「シムラクルム叔父上は前々からこちらの」
「分かった!!
 ラエヴ!!」

ライカスの言葉を遮って、邪神ラエヴに向き直った。

「ラエヴ、アキには会わせた。
 あの人間の行方と今の力を教えてくれ。」

「シムラクルム、都合良すぎないかい?」

「時間がない!
 私がした事の責任は取らねばならない。
 だから、頼んでいる!」

「そう、じゃあアキを頂戴。」

「ダメだ!
 アキはオプスクリタスの伴侶だ!」

「なら、この話はお終い。
 帰って」

「わ、私が、行く」

神様が邪神のとこへ行ったら、俺たちの世界はどうなっちゃうんだよ!

「へぇー、面白いね。
 君の面白い顔に免じて、教えてあげるよ」

真っ赤に俯いた神様の拳が震えていた。

「ラエヴ!
 シムラクルムはやれない!」

「いいよー
 だって、こんな面白いとこ見れたんだから。」

エセ紳士面をそのままに油断ならない笑顔を貼りつけて、俊樹の今の状態を教えてくれた。

「弟は邪神じゃない。
 善神だから、安心したまえ。
 シムラクルムの言葉に腹を立てただけだからな。」

元来、神様が公平だの平等だのは勝手に願う側が思うだけのことで、決して平等などではない。
自由で正直なだけだと。
気まぐれに人に関わり、飽きれば切り捨てるほどには、自由なだけだった。

「あの人間は、まだ、私が治める世界にいるけど、時間の問題だね。
 魔力はかなり高いみたいだし。」

爆発物を送りつけたのは、純粋に飛島の手の者だったって事だ。



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