99 / 116
天界革命
親衛隊選抜告知
しおりを挟む
親衛隊なんて、と思っていたらウリエルに決まった事だと言われた。
「それが決まった事なら、分かりました。」
ため息を吐くように、言葉を出した。
「ウリエルはイズくんの表情でよく分かったねー」
「当たり前だ。
イズは私のもので、私はイズのものだ」
結構恥ずかしいことをはっきり言ってくれたのも嬉しかったけど、分かり辛い俺の事を見てくれていたんだ。
そう思うと不謹慎だけど、今すぐこの胸の中に飛び込んで行きたかった。
「イズ、おいで」
言われるまま、その伸ばされた腕の中に入った。
「これより人の世界でひと月ののち、親衛隊の選抜を行うことを三界に宣言する。
選抜資格はこのイズラエルを守ることのみ。
選抜に参加したい者たちがいれば、全員、参加を認める
ただし、開催場所が分かった者のみとする!」
ミカエルが朗々とその言葉を三界の聞き取れる者すべてに伝えた。
三界と言えば人間も含まれる。
人間界にもわずかだが、その言葉を受け取れる者がいた。
人間にこんな不思議な能力があると言えば、周りからは中二病と言われるだろうことは容易に想像できたし、寧ろそっちに傾倒してる者ならば口の端に乗ってしまうかもしれなかった。
三界を統べると決められたのなら、人の世界からも来て欲しいというのは、俺の個人的な考えだった。
「じゃぁな、ノエ
明日は欠勤か?」
ガレオスが、面白がってウリエルの腕の中にいる俺を揶揄った。
「ノエがいつか、俺の腕に抱かれてくれると嬉しいな」
そう言うと素早く俺の頬にキスをして二人を連れて帰って行った。
「クソっ!
手の早い!」
忌々し気に毒づくウリエルが新鮮で、ちょっと笑ってしまった。
「ウリエル、頬っぺただから」
「イズ!
私の頬に違う誰かが触れてもお前はいいのか?」
「あ、いや
絶対、嫌!」
俺は一番嫌な事を、ウリエルにしてしまったんだ。
「ごめん、ウリ、」
謝ろうとした所で、キスで口を塞がれた。
「ん、」
「帰るぞ」
腰を抱かれたまま、ウリエルに飛び立たれた。
「ちょっと、ウリエル!
俺自分で飛べる!」
「イズは勝手にどっかへ行く癖があるからな
一人では飛ばせられん!
此度もだ!
どれだけ探したと思う!」
後ろからミカエルが笑いながら追いついてきて、諦めろと言われた。
「イズくん、君が一人で悩み悲しんでくれてることも分かってたけどね
でも、その家出癖は直してほしいな。
君が悲しむように、私たちも心配で仕方なかった。」
俺は、ウリエルやミカエルの気持ちと言いながら、自分の気持ちしか考えていなかった。
「ウリエル、ごめん
ミカエルも、ごめんなさい」
「今回も、だけど
君を不安にさせたのが一番悪いけど、
その不安を私たちに言ってくれないと、分からない事もたくさんある。
だから、ウリエルに言いにくいことも、私になら言いやすいだろ?」
「ミカエル、ウリエルに言えないことを他の誰かに話すようなことはないよ
それなら、ちゃんとウリエルに言うから」
「えー?
なんかそれ、悲しいよ、イズくん!」
ウリエルの腕に力が入って、更に体が密着した。
「それが決まった事なら、分かりました。」
ため息を吐くように、言葉を出した。
「ウリエルはイズくんの表情でよく分かったねー」
「当たり前だ。
イズは私のもので、私はイズのものだ」
結構恥ずかしいことをはっきり言ってくれたのも嬉しかったけど、分かり辛い俺の事を見てくれていたんだ。
そう思うと不謹慎だけど、今すぐこの胸の中に飛び込んで行きたかった。
「イズ、おいで」
言われるまま、その伸ばされた腕の中に入った。
「これより人の世界でひと月ののち、親衛隊の選抜を行うことを三界に宣言する。
選抜資格はこのイズラエルを守ることのみ。
選抜に参加したい者たちがいれば、全員、参加を認める
ただし、開催場所が分かった者のみとする!」
ミカエルが朗々とその言葉を三界の聞き取れる者すべてに伝えた。
三界と言えば人間も含まれる。
人間界にもわずかだが、その言葉を受け取れる者がいた。
人間にこんな不思議な能力があると言えば、周りからは中二病と言われるだろうことは容易に想像できたし、寧ろそっちに傾倒してる者ならば口の端に乗ってしまうかもしれなかった。
三界を統べると決められたのなら、人の世界からも来て欲しいというのは、俺の個人的な考えだった。
「じゃぁな、ノエ
明日は欠勤か?」
ガレオスが、面白がってウリエルの腕の中にいる俺を揶揄った。
「ノエがいつか、俺の腕に抱かれてくれると嬉しいな」
そう言うと素早く俺の頬にキスをして二人を連れて帰って行った。
「クソっ!
手の早い!」
忌々し気に毒づくウリエルが新鮮で、ちょっと笑ってしまった。
「ウリエル、頬っぺただから」
「イズ!
私の頬に違う誰かが触れてもお前はいいのか?」
「あ、いや
絶対、嫌!」
俺は一番嫌な事を、ウリエルにしてしまったんだ。
「ごめん、ウリ、」
謝ろうとした所で、キスで口を塞がれた。
「ん、」
「帰るぞ」
腰を抱かれたまま、ウリエルに飛び立たれた。
「ちょっと、ウリエル!
俺自分で飛べる!」
「イズは勝手にどっかへ行く癖があるからな
一人では飛ばせられん!
此度もだ!
どれだけ探したと思う!」
後ろからミカエルが笑いながら追いついてきて、諦めろと言われた。
「イズくん、君が一人で悩み悲しんでくれてることも分かってたけどね
でも、その家出癖は直してほしいな。
君が悲しむように、私たちも心配で仕方なかった。」
俺は、ウリエルやミカエルの気持ちと言いながら、自分の気持ちしか考えていなかった。
「ウリエル、ごめん
ミカエルも、ごめんなさい」
「今回も、だけど
君を不安にさせたのが一番悪いけど、
その不安を私たちに言ってくれないと、分からない事もたくさんある。
だから、ウリエルに言いにくいことも、私になら言いやすいだろ?」
「ミカエル、ウリエルに言えないことを他の誰かに話すようなことはないよ
それなら、ちゃんとウリエルに言うから」
「えー?
なんかそれ、悲しいよ、イズくん!」
ウリエルの腕に力が入って、更に体が密着した。
1
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる