ヰタ・セクスアリス

Kotetsu Saita

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第一章

【12.ナオ 痴漢③】

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効果なんかまるでないみたいに、そいつの指が伸ばされて、
ぼくのお尻の形に沿う。
たった指が伸ばされただけなのに、
その指の先は電流を帯びてるみたいに存在感がある。
ぼくは血の気が引いた。
とたんに怖くなってきた。なぜかわからないけど。

沿っているだけで全く動いてない。今、たった一本なのに。
動きもしないたったの一本がぼくを精神的に追い詰める。

ゴトゴト、揺れる電車の中で、
まるでコバンザメみたいにぴったりくっついたままだ。

たった一本なのに、ぼくのお尻かそいつの指なのか、
そこだけが熱い。

ぼくは出来るだけ息を殺してる。
まるで息をするとお尻がお腹みたいに膨らんだりへこんだりするって、
それがバレるのが嫌だとでもいうように。
今、どこ?
もうあと、何駅?
息が苦しい。酸素が足りない気がする。こんなに人がいると。
もっと早く背が大きくなりたい。上の方が空気がいっぱいあると思うから。

電車の動きに乗客が揺れて押されれると、
まるでぼくがその指に寄っかかったみたいに、お尻の肉が食い込む。
ぞっとする。
あわてて、ぼくが押しつけたんじゃない、てとっさに指から離れる。

それでも指はくっついたままだった。


あっけに取られてる間に、
手のひらに代わった。

お尻を包み込むみたいに。
これはもう確実に痴漢だ!

ピクリピクリと痙攣けいれんしたみたいに一本ずつ指が動く。
ぼくはその度に心臓が跳ね上がる。
そして
手のひらだけじゃなく、指先までもがぼくのお尻を包んでいる。
お尻の下側に指があるということは、
なんだかとても緊張する。

手のひらと指がナメクジみたいにものすごいゆっくり動いてる。
その度に、あちこちの指だったり手のひらだったりがピクリピクリと力が少しだけ入っている。
わからないくらいゆっくり、
手は這っていると思う。
少しずつ下に、中心側に伸びてってるように思う。
小指側なんて、もうすぐにでもお尻の割れ目に届きそう・・

ぼくはぶるっと震えて、顔を上げ視線が宙をさまよう。

ふいに真ん中の指が曲がって違う動きを始めた。
逆側への移動だけど、
これは・・・
パンツのラインをなぞってるんだ。

夏の制服の生地は薄いせいで、
そんなこともわかってしまうのか。

ふいに、指が逆向きに動き出した。


逆向きって・・・どこまで触る気なんだろう。

その動きへ意識を集中するのを邪魔するみたいに、
また
他の指がピクリピクリと動く。

中指がパンツのライン上だから、
それより外側の指のところは肌の上にあるのはズボンの薄い生地だけ。
その反対側の指は、
小指?
それがピクリと動くと
ヒッ
とする。そんな割れ目のすぐ近くにあるってことを知って。

ぼくは目を見開き、またぎゅっと閉じる。
もう震えているかもしれない。

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