ガシャドクロの怪談

水雨杞憂

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誘い道

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 あれから数日。 
 あの後、目が覚めた能久には帰り道の途中で突然倒れたと説明し家まで送って行った。
 一応、後遺症がないかと心配していたが大事を取って学校を休んだぐらいで、その次の日にはケロッとした様子で何事もなく戻ってきていた。 
 何気なく、倒れる前のことを聞いたがやはりあまり覚えていないらしい。 
 まぁ、それでよかったとも僕は思っている。あんなこと覚えていない方がいい。 
  
 それから、偶然なのか分からないがあの事件の次の日にあの道の隣の家で火事があった。しかも、燃え跡から一世帯の遺体が見つかったらしいが奇妙なことに数年前に全員死亡しておりミイラのように干からびていたそうだ。 
 それも不思議なことに水道も、ガスも電気が止まっていたにも関わらず、誰にも気づかれることなく死んでいたことになる。それも数年間も……。 
今日は、その家の残骸の取り壊しを行うらしいので様子を見にやってきた。 
 興味本位であり、この間の正体をもっと知りたい気もしたのだ。
  
「それにしても火事すごかったらしいな」 
  
 なぜかついてきた紀糸がつぶやく。 
  
「しかも、深夜だったし。燃え移ってたらもっと大変なことになってたんじゃないか?」 
「そうなんだ」 
  
 紀糸のその言葉に耳を傾けながら様子を見る。 
 黒く焦げた草がちらほらと残っているが敷地を分ける塀沿いの草はまだ青々と残っていた。 
現場としては、いつもの静かな住宅街が重機の音やら、人の声やらで騒がしい。 
 学校の帰り道に寄ったため家はだいぶ片付いており、トラックに瓦礫を積む作業の他になぜか敷地内を掘り起こしている最中であった。 
 土地を売りに出すためにも地盤をしっかりさせないといけないのだろうか、地中にあるなにやら巨大な物を掘り起こしているようだった。 
 しかも、クレーンのようなもので釣り上げようとしているほど巨大な物のようである。 
 しばらく見ていたところ、その巨大な物が姿を現した。 
 それは、まだ土にまみれておりサツマイモを思わせる形をしている。 
 サツマイモと似ているのはもっともで何かの木の根っこのようだ。車ほどの大きさはある根の先は、先が何故か五つに枝分かれをしていて不気味に垂れ下がっていた。 
そして…… 
  
図太いその全貌に気色が悪い無数の穴が開いていた。 
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