ガシャドクロの怪談

水雨杞憂

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オカルト研究会

プロローグ

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 誰でも体験のしたことのある、自分が起きているのか寝ているのか分からない微睡まどろみ。 
 自分は夢の住人であると共に、現実の気配を感じることも出来るそんな時間。 
 僕のそんな時間の中、突然体に衝撃が走る。 
 「ビクンッ」と痙攣を起こし僕は目を開いたのだ。
  
 目の前にはカーテンの隙間から漏れる月光と街灯で照らされる天井の他に、僕に覆いかぶさるガーシャの顔があった。 
  
「あの、何をしてらっしゃるのですか?」 
「む、起こしてしまったか」 
  
 ガーシャは特に表情を変えずに僕から降りる。
  そして、淡々と説明を始めた。
  
「低級霊が優希の魂を引っ張っていたのでな」 
「それとこれと何の関係が?」 
「引っ張って魂が抜かれてたからちょっと叩いて払ってやったのじゃ」 
「そんなに危なかったのっ?」 
  
 僕は不意の命の危機に驚愕する。 
  
「いや、よくあることじゃ。低級は焦りからかすぐ魂にちょっかい出そうとする。しかも、寝ている間の魂が浮わついているときにな」
「それって、よくあることなんだ……」 
「うむ、だが所詮は生者の活動中に干渉できない者どもよ。守護霊が容易に払っておるわ」 
「なんだ」 
「うむうむ、優希には守護霊は居らぬからな。こうして妾が払っているというわけじゃ」 
「は?」 
  
 急なカミングアウトに目を点にする表情をしているのが自分が見えなくともわかる。 
 僕には守護霊はついていないなどと思いもしなかった。
  
「ああ、元々いたが妾がついたことでとっくの昔に逃げて行ったぞ」 
  
 ガーシャは白骨化した指で頬を叩きながら思い出す様に言った。 
 僕は呑気な声をあげるガーシャを他所に頭を抱え絶望の淵へと突き落とされていた。 
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