ガシャドクロの怪談

水雨杞憂

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オカルト研究会

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「まぁ、よくある話よね」 
  
 怪談に聞き入っていた全員の余韻を破り理香が呆れたように言った。
  
「でも、結構面白かったですよ」
  
 僕はすかさずフォローを入れるように付け加える。 
  
「ありがとうございます。教えてもらった体験談を基にちょっと脚色はありますがまとめた甲斐があります」
  
 教宗が照れくさそうに言った。オカルト以外にもこういう書き物が趣味でもあるらしい。 
  
「きっと大体の怪談の原因であるシミュラクラ現象でしょう?」 
「ん? 染みラクダ現象?」 
  
 紀糸が聞き慣れない言葉に間の抜けた声を上げる。聞き直したのはいいものの彼女は頬杖をついていてあまり興味なさそうである。
  
「株掛さん。シミュラクラ現象ね。人間は生物を見分ける本能から三角形に並んだ三点を顔に錯覚する現象のことよ。心霊写真とかで顔が映ってるって話は全部これが原因ね」 
  
 理香は解説しつつホワイトボードの端についていた磁石を逆三角形に並べて丸い線で囲んだ。確かに顔に見えなくもない。 
  
「っと、言うことでっ。明日の活動内容はこの『川女』の正体である岩を探して見間違いだったことを証明しに行くわよっ!」 

 ビシッと窓の外を指して意気込んだが、

「り……理香ちゃん。ご…ごめんなさい。わわ…私…いかなくていい?」 

 部長さんが理香とは相反する口調。つまり、ぼそぼそと呟くように言った。

「えっ? なんでですかっ! 部長が来ないと恰好つかないですよっ」 
「だ…だって。こ……怖い……し。ゆ…幽霊…怒らせるの……そ…それに…かっ…可愛くなさそう……」 
  
 相変わらず部長は人形を抱え込むようにして撫でながら言った。 
 そんな中僕ば、貴方も十分怖いですよと思いつつもそんな先輩でも怖いものがあるんだと一人で関心をしていた。 
  
「はぁ。わかりましたっ! 嫌だというなら無理強いはしません。では、今回の参加者は教宗、上切君、株掛さん。そして、私っ。この四人で行います」 
「ごめん、アタシもちょっと……」 
  
 紀糸もバツの悪そうに言う。 
  
「ええっ! 株掛さんもっ! なんでっ?」 
  
 また、理香は紀糸の肩をまたがしっと掴みフルフルと肩を揺する。グラグラと紀糸の首が揺れつつ振動する声では答えた。 
  
「そういうことに絡むとロクなことにならないからアタシは遠慮したい~」 
「そんなこと言わずー! 見間違いの可能性もあるけど、まだ変質者の可能性も捨てきれないのっ! だから、喧嘩の強い株掛さんにも着いてきてもらいたいのよ」 
「ボディガードかアタシはぁ~」 
  
 しばらく二人は問答を続けていたが、やがて紀糸が折れて四人で参加することになったのだった。 
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