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コーラス遺跡都市防略
第27話コーラル防略、⑥/前言撤回/お人好し
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地面に剣を突き立て、息を上げ、左膝を地面につきながらドーベルを睨みつけるアメリナ。アメリナのしゃがむ地面の周りには焦げた跡が円状に残っていた。
「ほお、噴射力の高い炎のギフトの特性を利用して落下の衝撃を抑えたわけですか。」
ドーベルはそう関心したように言う。
「…貴様の…矮小な…脳みそでは…思いつかん芸当…だろう…?」
息絶え絶えに強がるように言うアメリナを見たドーベルは小さく「ふはっ」と笑った。
アメリナはさらに強がった。
「待っていろ…今すぐにでも…殺してやる…」
ドーベルはアメリナの顔から左足へ視線を移し、それを見つめると笑をもらしながら言った。
「その挫けた足で私を殺せると?
その刃こぼれしたクレイモアで私の首を刎ねると? フハハハハハハハハ___」
抑えきれなくなったのかアメリナの強がりに豪快に笑った。アメリナはドーベルを睨みつけながらクレイモアを杖代わりにゆっくりと弱々しく身を震わせながら、立ち上がる。ひとしきり笑ったドーベルはそんなアメリナを見ながら言う。
「___ ハハハ!全く、冗談はその不格好なカチューシャだけにして下さいよ。」
アメリナはその言葉に耳を向けず、ただゆっくりと、その震える足で踏みしめるようにドーベルの元へ歩き出す。そして、クレイモアの刀身の腹に手を添え目を瞑ると、気づいた頃には周囲には熱波が立ち込めていた。
ドーベルはその様子を見ると、左半身を引き、腰を落とすように身構える。
「…なるほど、ギフターでしたか。しかもそのギフト、私のと相性最悪ですね。」
アメリナの左手が触れる刀身は、爆炎を上げベルグの時のように赤く光る。
そこへドーベルの人形達が5、6体ほど一斉に弧を描くようにアメリナの正面から迫り、アメリナに飛びかかる。アメリナはその右手に握る紅きクレイモアを左下から地面を擦りながら右上に振り上げた。
___瞬間、炎が爆ぜる。
放たれる爆炎は人形達を炭に変え、ながら吹き飛ばされていく。
ドーベルはその光景を目の当たりにして、一言。
「先ほどの冗談云々の発言は、取り消しましょうか。」
アメリナはゆっくりと、ゆっくりと一歩一歩ドーベルに近づいていた。ただ挫けた足で歩くのはやはり相当苦しいようで、その顔には大量の汗が噴き出てきた。
ドーベルは、そのアメリナに近づき左アッパーを見舞うアメリナは左半身を引きながら躱すが、その顔を歪める。そのままアメリナは剣をドーベルの喉を狙いクレイモアを左から右へ大きく薙ぐが、ドーベルはそれをかなり大きく跳躍することで躱した。
(やはり、その足では回避が精一杯。回避からの素早い一打を叩き込む余力ももう無いはず。
ただ人形は木製である以上、あの爆炎には近づけたくはないですな。)
そう見解を立て、拳を握りしめるドーベル。
アメリナは右膝をつき、息をあげながら身構えるドーベルを睨みつける。だが、その顔は自然と笑っていた。
~~~
炎が周り始める遺物倉庫前には無数の黒焦げになった死体が通路を埋め尽くしていた。
腹の傷を抑え、矢の掠れた右目を瞑り仁王立ちするサムライ。
「やはリ、泥棒よりもこっちの方が性に合ってますネ。」
炎風にサムライの黒髪が蕭々と靡く。
火に囲まれ、かなりの暑さの中サムライはなぜか汗一つかいていない。
サムライに弓を引く、全身に傷をおうアルドラ。切断され、ダラダラと左腕の傷口を抑え失血を防ごうとする、一切武器を持っていないレグ。息をあげロングソードを杖のように地面に突き立てサムライを睨みつけるラグ。
「警備だなんてキャラじゃぁない事はするもんじゃないですね。」
ラグはそう呟いたアルドラに息をあげながらも言葉を紡ぐ。
「はぁ…はぁ…じゃぁ、そこに居る、足手纏いと一緒に、逃げてもらえませんかね…?」
その言葉を聞くと、レグは言う。
「おい、それどう言う意味だ!
…クソ、血が止まらねぇ」
レグはそう憤慨しつつも、血が流れ続ける左腕を抑える。
ラグはレグに言葉を返した。
「はぁ…自分の、状態見て言ってンのかッ!
…アルドラさん、お願い、します。」
そう言葉を送り合う2人とアルドラの会話を盗み聞きしてきたサムライは、ため息を吐き口を開いた。
「あノ、この際全員逃げてもらってもいいんですヨ?」
サムライの言葉を聞いたラグは吠える。
「そう言って背中を晒す奴が居るかッ!
そんなお人好しは…俺の父さんはもうこの世にはいねえんだよっ!」
サムライはその言葉を聞くと何食わぬ顔で踵を返し遺物倉庫の大扉の前に立つ。レグとラグ、アルドラはそれぞれサムライへ武器を構えその様子を目で追うだけだった。
「そのお人好しはまだ貴方の中に生きてましたネ。」
そう言い、倉庫の扉と扉の間に刀を刺しんだ。
ラグには、絶対に刺せない。
「ほお、噴射力の高い炎のギフトの特性を利用して落下の衝撃を抑えたわけですか。」
ドーベルはそう関心したように言う。
「…貴様の…矮小な…脳みそでは…思いつかん芸当…だろう…?」
息絶え絶えに強がるように言うアメリナを見たドーベルは小さく「ふはっ」と笑った。
アメリナはさらに強がった。
「待っていろ…今すぐにでも…殺してやる…」
ドーベルはアメリナの顔から左足へ視線を移し、それを見つめると笑をもらしながら言った。
「その挫けた足で私を殺せると?
その刃こぼれしたクレイモアで私の首を刎ねると? フハハハハハハハハ___」
抑えきれなくなったのかアメリナの強がりに豪快に笑った。アメリナはドーベルを睨みつけながらクレイモアを杖代わりにゆっくりと弱々しく身を震わせながら、立ち上がる。ひとしきり笑ったドーベルはそんなアメリナを見ながら言う。
「___ ハハハ!全く、冗談はその不格好なカチューシャだけにして下さいよ。」
アメリナはその言葉に耳を向けず、ただゆっくりと、その震える足で踏みしめるようにドーベルの元へ歩き出す。そして、クレイモアの刀身の腹に手を添え目を瞑ると、気づいた頃には周囲には熱波が立ち込めていた。
ドーベルはその様子を見ると、左半身を引き、腰を落とすように身構える。
「…なるほど、ギフターでしたか。しかもそのギフト、私のと相性最悪ですね。」
アメリナの左手が触れる刀身は、爆炎を上げベルグの時のように赤く光る。
そこへドーベルの人形達が5、6体ほど一斉に弧を描くようにアメリナの正面から迫り、アメリナに飛びかかる。アメリナはその右手に握る紅きクレイモアを左下から地面を擦りながら右上に振り上げた。
___瞬間、炎が爆ぜる。
放たれる爆炎は人形達を炭に変え、ながら吹き飛ばされていく。
ドーベルはその光景を目の当たりにして、一言。
「先ほどの冗談云々の発言は、取り消しましょうか。」
アメリナはゆっくりと、ゆっくりと一歩一歩ドーベルに近づいていた。ただ挫けた足で歩くのはやはり相当苦しいようで、その顔には大量の汗が噴き出てきた。
ドーベルは、そのアメリナに近づき左アッパーを見舞うアメリナは左半身を引きながら躱すが、その顔を歪める。そのままアメリナは剣をドーベルの喉を狙いクレイモアを左から右へ大きく薙ぐが、ドーベルはそれをかなり大きく跳躍することで躱した。
(やはり、その足では回避が精一杯。回避からの素早い一打を叩き込む余力ももう無いはず。
ただ人形は木製である以上、あの爆炎には近づけたくはないですな。)
そう見解を立て、拳を握りしめるドーベル。
アメリナは右膝をつき、息をあげながら身構えるドーベルを睨みつける。だが、その顔は自然と笑っていた。
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炎が周り始める遺物倉庫前には無数の黒焦げになった死体が通路を埋め尽くしていた。
腹の傷を抑え、矢の掠れた右目を瞑り仁王立ちするサムライ。
「やはリ、泥棒よりもこっちの方が性に合ってますネ。」
炎風にサムライの黒髪が蕭々と靡く。
火に囲まれ、かなりの暑さの中サムライはなぜか汗一つかいていない。
サムライに弓を引く、全身に傷をおうアルドラ。切断され、ダラダラと左腕の傷口を抑え失血を防ごうとする、一切武器を持っていないレグ。息をあげロングソードを杖のように地面に突き立てサムライを睨みつけるラグ。
「警備だなんてキャラじゃぁない事はするもんじゃないですね。」
ラグはそう呟いたアルドラに息をあげながらも言葉を紡ぐ。
「はぁ…はぁ…じゃぁ、そこに居る、足手纏いと一緒に、逃げてもらえませんかね…?」
その言葉を聞くと、レグは言う。
「おい、それどう言う意味だ!
…クソ、血が止まらねぇ」
レグはそう憤慨しつつも、血が流れ続ける左腕を抑える。
ラグはレグに言葉を返した。
「はぁ…自分の、状態見て言ってンのかッ!
…アルドラさん、お願い、します。」
そう言葉を送り合う2人とアルドラの会話を盗み聞きしてきたサムライは、ため息を吐き口を開いた。
「あノ、この際全員逃げてもらってもいいんですヨ?」
サムライの言葉を聞いたラグは吠える。
「そう言って背中を晒す奴が居るかッ!
そんなお人好しは…俺の父さんはもうこの世にはいねえんだよっ!」
サムライはその言葉を聞くと何食わぬ顔で踵を返し遺物倉庫の大扉の前に立つ。レグとラグ、アルドラはそれぞれサムライへ武器を構えその様子を目で追うだけだった。
「そのお人好しはまだ貴方の中に生きてましたネ。」
そう言い、倉庫の扉と扉の間に刀を刺しんだ。
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