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栄光時代
時の人
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『突如現れたニューヒロインは、十年ぶりの飛び級冒険者だった!?』
そんな見出しが飾る壁新聞を見詰めながら、何やら不気味な笑い声を漏らしている金髪の少女がいた。
その金髪の少女は何か急に周りを気にするかのように、きょろきょろと周辺を見回していた。
昼下がりの時間帯に、記事が張り出された掲示板の周辺にはそれほどの人通りは見られない。
そして疎らに見える通行人達も、そんな彼女の事をさして気にしてはいないようだ。
それを確認して安堵した金髪の少女は、再び記事の内容へと没頭していく。
「何々・・・『グリザリドの街の危機に颯爽と現れたのは、かつてのレジェンド級冒険者エセルバード氏の孫娘、カレン・アシュクロフト。彼女はヒーロー級冒険者であるデリック氏と共に、魔物の群れに襲撃されている城門へと現れると、魔法の一撃で強力な魔物であるフォートレスオーガを葬り去り・・・』か。ふへ、ふへへへ・・・」
一頻り記事の内容を読み込んだ金髪の少女カレンは、再び不気味な笑い声を漏らし始めている。
そこに書いてあった内容は、デリックと共に解決した騒動の彼女の活躍について記したものであった。
その彼女の活躍を讃え称賛する記事の内容に、カレンは嬉しくて堪らないといった様子で、その唇をふにゃふにゃと溶かしてしまっていた。
「何じゃ?何か嬉しい事でもあったんかいのぅ?」
「っ!もー!!聞いてよトージロー!!私一人でやれたんだよ?あんたの力を借りなくても、こう・・・バーンって強い魔物を倒しちゃったんだから!!」
ふにゃふにゃと唇を溶かしながら喜びを噛みしめているカレンに、トージローが何か嬉しい事でもあったのかと尋ねてくる。
その声に弾かれたようにそちらへと顔を向けた彼女は、彼の肩をバンバンと叩くと待ってましたと大声で語り始めていた。
「ふふーん、ニューヒロインだって!どうしよう、サインとかねだられちゃったら?そういうの練習しといた方がいいのかなぁ?デリックさんは、そういうのどうしてるんだろ?聞いとけばよかったかなぁ・・・?」
自らの名前がデカデカと載った記事に、カレンは鼻を高くしては妄想に浸っている。
これまで散々な目に遭ってきた反動からか、留まることの知らない彼女の妄想は、架空のファンを作り出しては、それにサインをねだられることまで想像し始めていた。
「・・・見つけた」
そんな彼女の姿を、通りの向こう側から見つめる人影があった。
その人影は何やら小さく呟くと、彼女の下へと駆け寄ってくる。
「あ、あの!!カレンさん、ですよね?」
通りの向こう側から駆け寄ってきた人影は、カレンの下までやって来ると、意を決したように彼女に声を掛けてくる。
それはカレンよりもさらに若い、少年と少女であった。
「え、そうだけど・・・?えっ、何々!?何の用なの?まさか、早速サインとか・・・?きゃー!!どうしようどうしよう!?まだ全然考えてないのに!?えーっと、カレン・アシュクロフトでしょ?綴りはこうだから、ここを可愛い感じでアレンジして・・・」
彼らの緊張した様子と憧れの混じったその瞳は、カレンにある事を連想させていた。
そう、サインをねだってくるファンの姿である。
まさにカレンが想像した通りの姿でやってきた二人に、彼女は勝手にそう決めつけると慌て始め、空中に急造のサインまで描き始めていた。
「弟子にしてください!!」
「・・・ださい!!」
カレンがそうして独り相撲をしていると、彼女の目の前の二人が同時に頭を下げてきていた。
それはカレンが想定した範囲のねだり方ではあったが、彼らが口にした内容はどうやら彼女が思っていたものとは違ったようだった。
「弟子?あー・・・そっちね。はいはい、なるほどなるほど・・・」
慌てて考えていたサインがどうやら無駄になりそうだと知ったカレンはしかし、それほど落ち込んだ様子は見せない。
それもそうだろう、自らの前で頭を下げ弟子にしてくれと頼む少年と少女の姿は、彼女が思い描いていたファンの姿とそう変りない。
それどころか、それよりもさらに熱心なファンの姿と言えた。
「うーん、でもなぁ?いくらエクスプローラー級の冒険者になったといっても、私なんてまだ駆け出しだし。弟子っていうのはなぁ・・・あっ、トージロー。勝手にどっかに行かないの!あ、ごめんね。こっちの話だから気にしないで」
自らが思い描いていた以上の熱心なファンの姿に、思わず唇がにやけてしまうカレンはしかし、流石に弟子を取るのはと頭を悩ませていた。
いくら立て続けに大活躍したとはいえ、彼女がまだ駆け出しの冒険者には変わりない。
そんな自分が弟子を取るのはどうなのだと、彼女は頭を悩ませている。
そんな彼女の視界の端では、トージローがまたしてもふらふらとどこかへと歩いていこうとしていた。
「ま、でも?噂のニューヒロインだし?弟子の一人や二人とっちゃってもいいじゃない?そうだよね!うん、決めた!いいわよ二人とも、弟子に―――」
トージローの服の裾を引っ張り、それを軽く諫めたカレンは唇の指を添えては一人考え始めている。
駆け出しの自分が弟子などとってもいいのかと悩む彼女は、チラリと掲示板の方へと視線を向けると、そこに張り出された壁新聞へと目をやっていた。
そこには彼女を讃える、ニューヒロインの見出しが。
それを目にしてはニンマリと笑い気分を良くしたカレンは、二人を弟子として受け入れると口にしようとしていた。
「トージロー様と言うんですね!!人づてに貴方の相棒がカレンという人だという事だけは分かったんですが・・・あの僕、ルイスです!こっちはメイって言って、その・・・お願いします、僕達を弟子にしてください!!」
「・・・ださい!!」
受け入れると決めた弟子に、差し出した手は握られることなく空振ってしまう。
カレンが差し出した手を握り返す筈だった少年、ルイスは呆けた表情で立ち尽くすトージローへと駆け寄ると、彼へと手を差し出していた。
「・・・ん?どういう事かな、これは?」
差し出したままの手をにぎにぎと動かしながら、カレンは訳が分からないとその光景を眺めていた。
その唇は穏やかな微笑みを浮かべていたが、その端っこはひくひくとひくつき始めていた。
「憶えてないかもしれませんが、少し前に廃村で危ない所を救ってもらったことがあるんです!!その時からずっと思ってました・・・師匠にするなら、この人しかいないって!!」
「・・・ました」
眩いほどにキラキラとその瞳を輝かせ、トージローへと憧れの視線を向けるルイスとメイに、トージローはぼんやりと彼らの事を眺めるばかり。
しかしそんな彼らの姿に、カレンにもはっきりと分かってしまったのだろう。
彼らの目当てはトージローであり、自分はそれに辿り着くための目印として利用されただけなのだと。
「はーん、そういう事・・・」
納得を口にした、カレンの表情は穏やかだ。
しかしその穏やかな笑顔は、彼女の顔に張り付いたようにのっぺりとしており、その口元はぴくぴくと何やら引き攣ってしまっているようだった。
「はい、駄目ー!トージローは弟子とか取りませーん!残念でしたー!」
トージローの周りへと纏わりついていた二人の間へと割り込むようにその身体を押し込んだカレンは、そのまま両手クロスすると彼らの願いは叶わないと宣言していた。
「は、何だよ!?お前に何か聞いてないっての!!俺らはトージロー様に・・・」
「そのトージローの相棒は私なので、口を挟む権利はありまーす!!はい、帰った帰った!!トージローも、ほら行きましょ?」
急に割り込んできては強引に話を終わらせようとするカレンに、ルイスは激しく食って掛ってくる。
しかし彼女はそんな彼の事など相手にしないとトージローの手を取ると、そのままその場を後にしようとしていた。
「おい、ブス!!お前なに勝手なこと言ってんだよ!?」
「あー?誰がブスよ、このガキ!!あー、そんな口の悪い子には到底弟子は務まりませんなー?ねー、トージロー?」
トージローを連れてこの場を後にしようとしているカレンを、ルイスは口汚く罵っている。
そんな彼の言葉にカレンはカチンときた様子で振り返るが、すぐに勝ち誇ったような表情になると、そんなのでは弟子の資格はないと言いのけていた。
「なっ!?くっ・・・俺らは、絶対諦めないからな!!憶えてろよ!!」
「・・・ろよ!」
カレンの言い分に痛い所を突かれたと動揺するルイスは、そのまま言葉を詰まらせると、やがて負け惜しみの言葉を叫んでは去っていく。
そんなルイスに、メイもまた彼の姿を真似するように指を突きつけると、そのまま慌てて彼を追って駆けだしていく。
「はんっ!何よ・・・どうせ弟子になりに来るんなら、私の所に来なさいよね!私だってねぇ、ニューヒロインなんて言われてる、若手のホープなんだから!」
ルイス達の後姿を見送ったカレンは、どこか悔しそうに鼻を鳴らす。
そうしてぶつぶつと呟いた彼女は、トージローへと視線を向ける。
そんな視線の意味をトージローが分かる訳もなく、彼は相変わらずぼんやりとした表情を浮かべていた。
そんな見出しが飾る壁新聞を見詰めながら、何やら不気味な笑い声を漏らしている金髪の少女がいた。
その金髪の少女は何か急に周りを気にするかのように、きょろきょろと周辺を見回していた。
昼下がりの時間帯に、記事が張り出された掲示板の周辺にはそれほどの人通りは見られない。
そして疎らに見える通行人達も、そんな彼女の事をさして気にしてはいないようだ。
それを確認して安堵した金髪の少女は、再び記事の内容へと没頭していく。
「何々・・・『グリザリドの街の危機に颯爽と現れたのは、かつてのレジェンド級冒険者エセルバード氏の孫娘、カレン・アシュクロフト。彼女はヒーロー級冒険者であるデリック氏と共に、魔物の群れに襲撃されている城門へと現れると、魔法の一撃で強力な魔物であるフォートレスオーガを葬り去り・・・』か。ふへ、ふへへへ・・・」
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そこに書いてあった内容は、デリックと共に解決した騒動の彼女の活躍について記したものであった。
その彼女の活躍を讃え称賛する記事の内容に、カレンは嬉しくて堪らないといった様子で、その唇をふにゃふにゃと溶かしてしまっていた。
「何じゃ?何か嬉しい事でもあったんかいのぅ?」
「っ!もー!!聞いてよトージロー!!私一人でやれたんだよ?あんたの力を借りなくても、こう・・・バーンって強い魔物を倒しちゃったんだから!!」
ふにゃふにゃと唇を溶かしながら喜びを噛みしめているカレンに、トージローが何か嬉しい事でもあったのかと尋ねてくる。
その声に弾かれたようにそちらへと顔を向けた彼女は、彼の肩をバンバンと叩くと待ってましたと大声で語り始めていた。
「ふふーん、ニューヒロインだって!どうしよう、サインとかねだられちゃったら?そういうの練習しといた方がいいのかなぁ?デリックさんは、そういうのどうしてるんだろ?聞いとけばよかったかなぁ・・・?」
自らの名前がデカデカと載った記事に、カレンは鼻を高くしては妄想に浸っている。
これまで散々な目に遭ってきた反動からか、留まることの知らない彼女の妄想は、架空のファンを作り出しては、それにサインをねだられることまで想像し始めていた。
「・・・見つけた」
そんな彼女の姿を、通りの向こう側から見つめる人影があった。
その人影は何やら小さく呟くと、彼女の下へと駆け寄ってくる。
「あ、あの!!カレンさん、ですよね?」
通りの向こう側から駆け寄ってきた人影は、カレンの下までやって来ると、意を決したように彼女に声を掛けてくる。
それはカレンよりもさらに若い、少年と少女であった。
「え、そうだけど・・・?えっ、何々!?何の用なの?まさか、早速サインとか・・・?きゃー!!どうしようどうしよう!?まだ全然考えてないのに!?えーっと、カレン・アシュクロフトでしょ?綴りはこうだから、ここを可愛い感じでアレンジして・・・」
彼らの緊張した様子と憧れの混じったその瞳は、カレンにある事を連想させていた。
そう、サインをねだってくるファンの姿である。
まさにカレンが想像した通りの姿でやってきた二人に、彼女は勝手にそう決めつけると慌て始め、空中に急造のサインまで描き始めていた。
「弟子にしてください!!」
「・・・ださい!!」
カレンがそうして独り相撲をしていると、彼女の目の前の二人が同時に頭を下げてきていた。
それはカレンが想定した範囲のねだり方ではあったが、彼らが口にした内容はどうやら彼女が思っていたものとは違ったようだった。
「弟子?あー・・・そっちね。はいはい、なるほどなるほど・・・」
慌てて考えていたサインがどうやら無駄になりそうだと知ったカレンはしかし、それほど落ち込んだ様子は見せない。
それもそうだろう、自らの前で頭を下げ弟子にしてくれと頼む少年と少女の姿は、彼女が思い描いていたファンの姿とそう変りない。
それどころか、それよりもさらに熱心なファンの姿と言えた。
「うーん、でもなぁ?いくらエクスプローラー級の冒険者になったといっても、私なんてまだ駆け出しだし。弟子っていうのはなぁ・・・あっ、トージロー。勝手にどっかに行かないの!あ、ごめんね。こっちの話だから気にしないで」
自らが思い描いていた以上の熱心なファンの姿に、思わず唇がにやけてしまうカレンはしかし、流石に弟子を取るのはと頭を悩ませていた。
いくら立て続けに大活躍したとはいえ、彼女がまだ駆け出しの冒険者には変わりない。
そんな自分が弟子を取るのはどうなのだと、彼女は頭を悩ませている。
そんな彼女の視界の端では、トージローがまたしてもふらふらとどこかへと歩いていこうとしていた。
「ま、でも?噂のニューヒロインだし?弟子の一人や二人とっちゃってもいいじゃない?そうだよね!うん、決めた!いいわよ二人とも、弟子に―――」
トージローの服の裾を引っ張り、それを軽く諫めたカレンは唇の指を添えては一人考え始めている。
駆け出しの自分が弟子などとってもいいのかと悩む彼女は、チラリと掲示板の方へと視線を向けると、そこに張り出された壁新聞へと目をやっていた。
そこには彼女を讃える、ニューヒロインの見出しが。
それを目にしてはニンマリと笑い気分を良くしたカレンは、二人を弟子として受け入れると口にしようとしていた。
「トージロー様と言うんですね!!人づてに貴方の相棒がカレンという人だという事だけは分かったんですが・・・あの僕、ルイスです!こっちはメイって言って、その・・・お願いします、僕達を弟子にしてください!!」
「・・・ださい!!」
受け入れると決めた弟子に、差し出した手は握られることなく空振ってしまう。
カレンが差し出した手を握り返す筈だった少年、ルイスは呆けた表情で立ち尽くすトージローへと駆け寄ると、彼へと手を差し出していた。
「・・・ん?どういう事かな、これは?」
差し出したままの手をにぎにぎと動かしながら、カレンは訳が分からないとその光景を眺めていた。
その唇は穏やかな微笑みを浮かべていたが、その端っこはひくひくとひくつき始めていた。
「憶えてないかもしれませんが、少し前に廃村で危ない所を救ってもらったことがあるんです!!その時からずっと思ってました・・・師匠にするなら、この人しかいないって!!」
「・・・ました」
眩いほどにキラキラとその瞳を輝かせ、トージローへと憧れの視線を向けるルイスとメイに、トージローはぼんやりと彼らの事を眺めるばかり。
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彼らの目当てはトージローであり、自分はそれに辿り着くための目印として利用されただけなのだと。
「はーん、そういう事・・・」
納得を口にした、カレンの表情は穏やかだ。
しかしその穏やかな笑顔は、彼女の顔に張り付いたようにのっぺりとしており、その口元はぴくぴくと何やら引き攣ってしまっているようだった。
「はい、駄目ー!トージローは弟子とか取りませーん!残念でしたー!」
トージローの周りへと纏わりついていた二人の間へと割り込むようにその身体を押し込んだカレンは、そのまま両手クロスすると彼らの願いは叶わないと宣言していた。
「は、何だよ!?お前に何か聞いてないっての!!俺らはトージロー様に・・・」
「そのトージローの相棒は私なので、口を挟む権利はありまーす!!はい、帰った帰った!!トージローも、ほら行きましょ?」
急に割り込んできては強引に話を終わらせようとするカレンに、ルイスは激しく食って掛ってくる。
しかし彼女はそんな彼の事など相手にしないとトージローの手を取ると、そのままその場を後にしようとしていた。
「おい、ブス!!お前なに勝手なこと言ってんだよ!?」
「あー?誰がブスよ、このガキ!!あー、そんな口の悪い子には到底弟子は務まりませんなー?ねー、トージロー?」
トージローを連れてこの場を後にしようとしているカレンを、ルイスは口汚く罵っている。
そんな彼の言葉にカレンはカチンときた様子で振り返るが、すぐに勝ち誇ったような表情になると、そんなのでは弟子の資格はないと言いのけていた。
「なっ!?くっ・・・俺らは、絶対諦めないからな!!憶えてろよ!!」
「・・・ろよ!」
カレンの言い分に痛い所を突かれたと動揺するルイスは、そのまま言葉を詰まらせると、やがて負け惜しみの言葉を叫んでは去っていく。
そんなルイスに、メイもまた彼の姿を真似するように指を突きつけると、そのまま慌てて彼を追って駆けだしていく。
「はんっ!何よ・・・どうせ弟子になりに来るんなら、私の所に来なさいよね!私だってねぇ、ニューヒロインなんて言われてる、若手のホープなんだから!」
ルイス達の後姿を見送ったカレンは、どこか悔しそうに鼻を鳴らす。
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