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カイ・リンデンバウムの恐ろしき計画
勇者リタ・エインズリーの最後 3
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『ちっ、もう終わりかよ・・・ようやく、いい感じなってきたと思ったのによぉ』
明らかに戦闘能力を失ったようなその呻き声に、その鬼はつまらなそうに舌打っていた。
それはもはや価値のなくなった存在として、ボクが葬られることを示している。
それは、終わりを意味しているのだろうか。
いいや、それは違う。
まだ、この手には聖剣アストライアを握られているのだ。
そしてそれを振るうべき場所も、すぐ近くに存在する。
「今・・・だっ!」
折角の奇襲をばらしてしまうその声はしかし、このボロボロの身体を動かすには必要な気合だ。
事実、その振るった刃は死にかけの身体で放ったとは思えないほどに鋭い。
普段ならば大きく飛び掛らなければ届かないその鬼の首も、その鬼自身が持ち上げた身体にすぐ目の前に、手を伸ばせば届きそうなほどに近くに存在した。
その距離ならば、もはや狙いを定める事も出来ないこの身体でも、どうにか当てる事が出来る。
必殺の願いを込めた刃は今、鬼の首を取ろうと閃いていた。
『っ!?うおぉぉぉぉぉ、らぁぁぁっ!!!』
鬼の首へと食い込んだ刃はしかし、その瞬間に大きく逸れて明後日の方向へと向かっていく。
それはボクの攻撃に気がついた鬼が、すぐにこの身体を大きく投げ飛ばしたからだ。
まるで静止したかのようにゆっくりと空中を漂う身体に、ボクは首を落とそうとした鬼へと視線を向ける。
その鬼は傷口を押さえ、苦しそうな表情を作っていたが、それはどうやら倒れるほどのものではないらしい。
全ての力を使い切った結果がそれだと知ったボクに、もはや力はない。
ゆっくりと回転しながら落ちていく身体に、近づいた地面が螺旋状に削られていく。
それはこの身体が地面へと叩きつけられる勢いを減じさせていたかもしれないが、それはもはやボクには何の関心もない事であった。
『死んだ振りって奴か!!やるじゃねぇか!!!』
ボクの渾身の狙いを躱してみせた鬼が、それを讃えて笑っている。
その元気な姿を見れば、ボクの攻撃が無駄だった事がはっきりと分かるだろう。
地面へと落ちたボクは、もはや力なく僅かにバウンドするばかり。
しかしその身体が途中で踏み止まったのは、地面へと突き立った聖剣がその勢いを殺していたからだ。
『っとと、こりゃ思ったよりやべぇな』
嬉しそうにその唇を歪めていた鬼が、ゆらりと身体を傾けてはその場で足元をふらつかせている。
それはボクが切りつけた首のダメージが、思ったよりも深かったことを示しているのだろう。
見れば、その傷口を押さえた手の平から、止まる事なくダラダラと血液が漏れてきている。
それはその鬼が佇む地面を赤く染め上げ、彼が流した血液の量を物語っていた。
『そんじゃ、ま・・・これで決着といこうや、勇者様よぉ!!!』
このまま戦い続ければ自らの命も危ないと判断した鬼は、逆に戦意を昂ぶらせると気合の雄叫びを放つ。
それはたとえ言葉が通じずとも、これで最後にしようと叫んでいた事は伝わっていた。
決着に、その残った力を爆発させている鬼は、失ってしまった角の姿を燃え上がるような真っ赤な輝きで取り戻している。
その圧倒的な迫力に、その姿こそが彼の本来の姿なのだと、自然と理解していた。
「・・・行こう、アストライア。ごめんね、こんなのが君の主で」
この世の全てを破壊するかのような鬼の姿にも、こちらは立っているのやっとといった状態でしかない。
それでも、これが最後なのだ。
それならせめて、立って、戦って終わろう。
そう願って、聖剣を杖に立ち上がったボクは、今もこの身体を支えるように暖かな力を与え続けてくれているその剣に、そっと別れの言葉告げる。
ボクはその役目を果たせなかったけど、きっと次の勇者はボクよりも君に相応しい主が現れる。
敵の真っ只中にあるこの状況に、果たしてその願いが叶うかは分からない。
それでも、最後ぐらいそんな夢を見てもいいじゃないと、リタ・エインズリーは祈っていた。
『・・・来ねぇのか?そんじゃ、こっちから行かせて貰うぜ?』
その場から動こうとしないこちらの姿に、不審に思った鬼はゆっくりとこちらへと向かって歩き出す。
その動きは遅く、まるで警戒を感じないものであったが、その一歩一歩に押し潰されるようにプレッシャーが増してゆく。
まだ遠く、とてもではないが届かない間合いにもその迫力は凄まじく、この喉は既に呼吸を止めてしまっている。
そのままその鬼がそこで立ち止まれば、ボクは為す術もなく窒息してしまうだろう。
しかし彼は、それを望んではないようだ。
『ん~?もう動く力も残ってねぇのか?はぁ・・・しまらねぇなぁ。ま、これで終いだな』
目の前にまでやってきた鬼にも、この身体は碌に動いてもくれない。
そんなボクの姿に、この身体にもはや戦う力が残されていないのだと知った鬼は、どこか残念そうに溜め息をつく。
そうして止めとばかりにその拳を振り上げ、その鬼はボクへと止めを刺そうと構えている。
その時、ボクの目の前には、隙だらけの鬼の姿が映っていた。
「あぁ・・・振るわ、ないと」
その反応は、意識したものではなく、そして今も意識の中にはない。
スローモーションに見える景色の中でさらにゆっくりと動く自らの腕に、ボクは思わずそれを他人事のように呟いていた。
『はっ、二度も同じ手に引っかかるとはな・・・俺も焼きがまわったなぁ!!!』
しかしそれはボクの認識よりもずっと速く、見事に鬼のわき腹を切り裂いては、それに深く深くめり込んでいた。
それは致命傷の手応えだろう。
勝てると予感した瞬間に回復した意識は、しかしすぐに途切れてしまうことになる。
あまりに深いダメージに、自らの油断を嘆く鬼の拳がボクを捉え、この意識はそこで途切れてしまう。
『あ、不味っ!?思わず本気で・・・殺しちまったか?』
そんな鬼の呟きを、ボクは聞くことはない。
そしてこの身体は、二度と目覚める事はなかった。
勇者リタ・エインズリーの冒険は、そうしてここで終わりを迎えたのだった。
明らかに戦闘能力を失ったようなその呻き声に、その鬼はつまらなそうに舌打っていた。
それはもはや価値のなくなった存在として、ボクが葬られることを示している。
それは、終わりを意味しているのだろうか。
いいや、それは違う。
まだ、この手には聖剣アストライアを握られているのだ。
そしてそれを振るうべき場所も、すぐ近くに存在する。
「今・・・だっ!」
折角の奇襲をばらしてしまうその声はしかし、このボロボロの身体を動かすには必要な気合だ。
事実、その振るった刃は死にかけの身体で放ったとは思えないほどに鋭い。
普段ならば大きく飛び掛らなければ届かないその鬼の首も、その鬼自身が持ち上げた身体にすぐ目の前に、手を伸ばせば届きそうなほどに近くに存在した。
その距離ならば、もはや狙いを定める事も出来ないこの身体でも、どうにか当てる事が出来る。
必殺の願いを込めた刃は今、鬼の首を取ろうと閃いていた。
『っ!?うおぉぉぉぉぉ、らぁぁぁっ!!!』
鬼の首へと食い込んだ刃はしかし、その瞬間に大きく逸れて明後日の方向へと向かっていく。
それはボクの攻撃に気がついた鬼が、すぐにこの身体を大きく投げ飛ばしたからだ。
まるで静止したかのようにゆっくりと空中を漂う身体に、ボクは首を落とそうとした鬼へと視線を向ける。
その鬼は傷口を押さえ、苦しそうな表情を作っていたが、それはどうやら倒れるほどのものではないらしい。
全ての力を使い切った結果がそれだと知ったボクに、もはや力はない。
ゆっくりと回転しながら落ちていく身体に、近づいた地面が螺旋状に削られていく。
それはこの身体が地面へと叩きつけられる勢いを減じさせていたかもしれないが、それはもはやボクには何の関心もない事であった。
『死んだ振りって奴か!!やるじゃねぇか!!!』
ボクの渾身の狙いを躱してみせた鬼が、それを讃えて笑っている。
その元気な姿を見れば、ボクの攻撃が無駄だった事がはっきりと分かるだろう。
地面へと落ちたボクは、もはや力なく僅かにバウンドするばかり。
しかしその身体が途中で踏み止まったのは、地面へと突き立った聖剣がその勢いを殺していたからだ。
『っとと、こりゃ思ったよりやべぇな』
嬉しそうにその唇を歪めていた鬼が、ゆらりと身体を傾けてはその場で足元をふらつかせている。
それはボクが切りつけた首のダメージが、思ったよりも深かったことを示しているのだろう。
見れば、その傷口を押さえた手の平から、止まる事なくダラダラと血液が漏れてきている。
それはその鬼が佇む地面を赤く染め上げ、彼が流した血液の量を物語っていた。
『そんじゃ、ま・・・これで決着といこうや、勇者様よぉ!!!』
このまま戦い続ければ自らの命も危ないと判断した鬼は、逆に戦意を昂ぶらせると気合の雄叫びを放つ。
それはたとえ言葉が通じずとも、これで最後にしようと叫んでいた事は伝わっていた。
決着に、その残った力を爆発させている鬼は、失ってしまった角の姿を燃え上がるような真っ赤な輝きで取り戻している。
その圧倒的な迫力に、その姿こそが彼の本来の姿なのだと、自然と理解していた。
「・・・行こう、アストライア。ごめんね、こんなのが君の主で」
この世の全てを破壊するかのような鬼の姿にも、こちらは立っているのやっとといった状態でしかない。
それでも、これが最後なのだ。
それならせめて、立って、戦って終わろう。
そう願って、聖剣を杖に立ち上がったボクは、今もこの身体を支えるように暖かな力を与え続けてくれているその剣に、そっと別れの言葉告げる。
ボクはその役目を果たせなかったけど、きっと次の勇者はボクよりも君に相応しい主が現れる。
敵の真っ只中にあるこの状況に、果たしてその願いが叶うかは分からない。
それでも、最後ぐらいそんな夢を見てもいいじゃないと、リタ・エインズリーは祈っていた。
『・・・来ねぇのか?そんじゃ、こっちから行かせて貰うぜ?』
その場から動こうとしないこちらの姿に、不審に思った鬼はゆっくりとこちらへと向かって歩き出す。
その動きは遅く、まるで警戒を感じないものであったが、その一歩一歩に押し潰されるようにプレッシャーが増してゆく。
まだ遠く、とてもではないが届かない間合いにもその迫力は凄まじく、この喉は既に呼吸を止めてしまっている。
そのままその鬼がそこで立ち止まれば、ボクは為す術もなく窒息してしまうだろう。
しかし彼は、それを望んではないようだ。
『ん~?もう動く力も残ってねぇのか?はぁ・・・しまらねぇなぁ。ま、これで終いだな』
目の前にまでやってきた鬼にも、この身体は碌に動いてもくれない。
そんなボクの姿に、この身体にもはや戦う力が残されていないのだと知った鬼は、どこか残念そうに溜め息をつく。
そうして止めとばかりにその拳を振り上げ、その鬼はボクへと止めを刺そうと構えている。
その時、ボクの目の前には、隙だらけの鬼の姿が映っていた。
「あぁ・・・振るわ、ないと」
その反応は、意識したものではなく、そして今も意識の中にはない。
スローモーションに見える景色の中でさらにゆっくりと動く自らの腕に、ボクは思わずそれを他人事のように呟いていた。
『はっ、二度も同じ手に引っかかるとはな・・・俺も焼きがまわったなぁ!!!』
しかしそれはボクの認識よりもずっと速く、見事に鬼のわき腹を切り裂いては、それに深く深くめり込んでいた。
それは致命傷の手応えだろう。
勝てると予感した瞬間に回復した意識は、しかしすぐに途切れてしまうことになる。
あまりに深いダメージに、自らの油断を嘆く鬼の拳がボクを捉え、この意識はそこで途切れてしまう。
『あ、不味っ!?思わず本気で・・・殺しちまったか?』
そんな鬼の呟きを、ボクは聞くことはない。
そしてこの身体は、二度と目覚める事はなかった。
勇者リタ・エインズリーの冒険は、そうしてここで終わりを迎えたのだった。
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