現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活

シン

文字の大きさ
92 / 96

77

しおりを挟む
 森の中に謎のドームを見つける

 ドームに入る

 ドーム内を歩く

 ドーム内で変なアナウンスを聞く←イマココ

『神令により、対象者の因果律改変を行います』

 謎のアナウンスがドーム内に流れたが、気になるキーワードがある。

 それは[神令]と[因果律改変]の二つ。

 [シンレイ]とはなんぞや?幽霊とかの類いなのだろうか?

 誰かに恨まれてはいると思うが、流石に相手が霊体になる様な真似はしていない。

 そして[因果律改変]。

 そんな狂戦士が暴れる漫画で出て来るようなフレーズ、俺になんの関係があるのだろう・・・。

 そう思っていると、目の前にホログラムが現れ、そこに因果律改変についての説明が表示された。

【因果律改変とは:因果律の改変とは、原[因]と結[果]の関係性を改変し、被対象者にかかる負担を軽減する為の措置です。
一人の人間に因果からなる業を背負わせ過ぎると、その人間の人生が破綻する恐れがある為、神から発せられる[神令]により、因果律を強制的に改変し、被対象者の人生を保護します。】

 なるほど・・・、心霊ではなくて神令なのね・・・。

 そして因果律とやらを調整して、俺の人生を保護すると。

 確かに探索者になってから、莫大な収入を得る事は出来たが、それを上回る揉め事が襲いかかっている様な気がする。

 まだ俺個人にしか襲いかかって来てないが、これが家族や近しい人達に襲いかかった時、俺は正気を保てるのだろうか・・・。

 そう考えると、この因果律改変とやらを受けるのも悪くはない気がする。

【因果律改変に伴い被対象者が得る物は、これから先の安定した人生です。
代償として失う物は、因果が狂い始めてから今日までの記憶と、その期間に得た経験や物、交友関係など全てを失います。

ですが世の中の情勢は変わりません。

どうするか決まったら、下のボタンをタップしてください。

   YES   NO  】


 探索者になってから今日まで、辛い事はあっても、その期間を消したいと思った事は無い。

 因果律の変更をすると、記憶や経験、金銭や物品、さらに仲良くなった人々や、今や家族同然の魔王軍の皆との関係性も無くなる様だ。

 だが俺が居なければ、俺が黒級になっていなければ、探索者協会本部から刺客が放たれる事など無く、戦争も起こらなかっただろう。

 俺はその場に座り込み、体感で1時間以上考えた。

 そして俺は決断を下し、ホログラムをタップした。

「バイバイ」という言葉と共に・・・。


ーーーーーーーーーー

 日本海海上では日本に向けて出港した、中国人民解放軍海軍 東海艦隊が日本に向け航海していた。

 それと同時に、大韓民国海軍も日本に向けて艦隊を出港させており、日本海を航海していた。

 高高度を飛行する竜族一団は、石川県上空で二手に分かれ、竜族の長が指揮する一団は中国海軍に向かい、エンシェントドラゴンが指揮する一団は韓国海軍に向かって行った。

 それから約1時間後、中国海軍の東海艦隊は、レーダーに映らない謎の勢力からの、金属成分を含まない捕捉不可能な攻撃を受けた。

 高高度からの、竜族の長は魔力を体内で圧縮し、それを口から東海艦隊に向けて勢い良く吐き出した。

 吐き出された魔力弾は、現代のテクノロジーの粋を集めたレーダーでも捕捉する事は出来ず、東海艦隊は攻撃を受けた事すら認識出来なかった。

 魔力弾の威力は絶大で、艦隊旗艦の空母の甲板に着弾し、それでも勢いは衰えず甲板下の航空機格納庫まで達した後、圧縮された魔力は周囲を巻き込んで爆発した。

 その爆発で空母は火災を起こし、航行不能に陥る。

 その攻撃を皮切りに、竜族の長に付き従ったドラゴン達は、東海艦隊に向けて一斉に魔力弾を吐き出した。

 東海艦隊に向けて飛翔する魔力弾に紛れて、一体のドラゴンが海中に飛び込んで行く。

 一斉に吐き出された魔力弾は、東海艦隊の海上艦に次々と命中し、東海艦隊はコントロール不能のダメージを負う。

 そして水上艦は全て大破沈没した。

 東海艦隊に随伴していた潜水艦は、魔力弾に紛れて海中へと飛び込んだドラゴンが、水中で起こした強力な衝撃波を受け、潜水艦の外殻を大きく破損し、浮上が出来なくなっていた。

 潜水艦の乗員による、必死の復旧作業も虚しく、浮上出来ずに沈降して行った潜水艦は、限界深度よりも深く沈み圧壊した。

 中国が秘密裏に出撃させた、中国人民解放軍海軍の東海艦隊は一人の生存者も残さず壊滅した。


 同じ頃、韓国海軍に向かったエンシェントドラゴンの一団も、高高度からの攻撃を韓国海軍に向けて放ち、韓国海軍は戦闘が起こった事すら分からないまま、全滅してしまった。

 大韓民国海軍の生存者も一人もいなかった。

 混乱に乗じて、日本を占領する為に軍隊を動かした二国の海軍艦隊は、多数の艦船と多数の軍人と共に、地球上から永遠に姿を消した。

 艦隊消失の事実を知った二国は情報収集を図るも、敵対勢力の情報を入手する事が出来ず、自国の軍隊を失った怒りの矛先を向ける相手が見つからないまま、次の出撃計画を立てるという暴挙に出る事となる。

 一方で潜水艦での情報収集により、統合幕僚監部とアメリカ海軍第七艦隊は、日本に向かっていた二国の艦隊が大破沈没した報を告げられる。

 その報を受け統合幕僚監部は、一国の海軍艦隊を物の数分で壊滅させた魔王軍を恐れ、専守防衛に徹する事を再度全部隊に厳守する様に命令を下した。

 そしてアメリカ海軍第七艦隊は、中国人民解放軍海軍の東海艦隊壊滅と、大韓民国海軍艦隊の壊滅の報を受け、洋上警備を名目に母港である横須賀から出港し、いつでも攻撃態勢に入られる様にと、太平洋上で停泊する事を決めた。

 二国の艦隊が壊滅した事を知った世界の国々は、騒動の中心である日本を軽蔑し、それと共に日本に武力行使をする危なさを知った。


ーーーーーーーーーー

 その一方で内閣官房長官である中山は、内閣調査室が非合法作戦をする為に設立したペーパーカンパニーである、東洋情報サービスを使って、ある作戦を遂行する様に命令を下した。

 この東洋情報サービス、内調の非公式な下部組織となっているが、陸上自衛隊の特殊部隊や公安、警察の特殊部隊出身者を集め、特殊工作を専門とする機関だ。

 東洋情報サービスに下された任務は、渦中の人物である[安達臣]と、その家族の拉致であった。

 メインターゲットである安達臣は、黒級探索者であり、戦闘能力も高い。

 その家族は比較的簡単に拉致が出来ると思われるが、メインターゲットである安達臣は黒級探索者でもあるので、かなり激しい抵抗が予想される。

 それを踏まえて東洋情報サービスが下したのは、陸上自衛隊 特殊作戦群に支援をさせる事だった。

 内調からの支援要請を受けた陸上自衛隊幕僚長は、国民に銃口を向ける事に抵抗があり一度は支援要請を断るが、中山官房長官直々に支援要請を出され、支援要請を渋々受ける事になってしまう。

 この作戦の為に投入された人員は、東洋情報サービスのエージェント20名、特殊作戦群からは一個小隊30名、合計50名。

 この50名が市街地戦闘を想定した装備に身を包み、習志野駐屯地から2機のヘリに分乗し、メインターゲットの自宅のある街へと闇に紛れて飛び立って行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

東京ダンジョン物語

さきがけ
ファンタジー
10年前、世界中に突如として出現したダンジョン。 大学3年生の平山悠真は、幼馴染の綾瀬美琴と共に、新宿中央公園ダンジョンで探索者として活動していた。 ある日、ダンジョン10階層の隠し部屋で発見した七色に輝く特殊なスキルストーン。 絶体絶命の危機の中で発動したそれは、前代未聞のスキル『無限複製』だった。 あらゆる物を完全に複製できるこの力は、悠真たちの運命を大きく変えていく。 やがて妹の病を治すために孤独な戦いを続ける剣士・朝霧紗夜が仲間に加わり、3人は『無限複製』の真の可能性に気づき始める。 スキルを駆使して想像を超える強化を実現した彼らは、誰も到達できなかった未踏の階層へと挑んでいく。 無限の可能性を秘めた最強スキルを手に、若き探索者たちが紡ぐ現代ダンジョンファンタジー、ここに開幕!

現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜

涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。 ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。 しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。 奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。 そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。

チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
――自由を手に入れるために、なにがあっても金は稼ぎます―― 金さえあれば人生はどうにでもなる―― そう信じている守銭奴、鏡谷知里(28)。 交通事故で死んだはずの彼が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界。 しかもなぜか、規格外のチート魔力を手に入れていた。 だがその力は、本来存在してはいけないものだった。 知里の魔力は、封印されていた伝説の冒険者の魔力と重なったことで生まれた世界のバランスを崩す力。 その異常な魔力に目を付けたのは、この世界を裏から支配する存在―― 「世界を束ねる管理者」 神にも等しい力を持つ彼らは、知里を危険視し始める。 巻き込まれたくない。 戦いたくもない。 知里が望むのはただ一つ。 金を稼いで楽して生きること。 しかし純粋すぎる仲間に振り回され、事件に巻き込まれ、気付けば世界の管理者と敵対する羽目に――。 守銭奴のチート魔力持ち冒険者 VS 世界を支配する管理者。 金のために生きる男が、望まぬまま世界の頂点と戦うことになる 巻き込まれ系異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

処理中です...