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17話
それから、日々は穏やかに流れていった。
都は毎日、庭で絵を描くようになった。
花、木々、空、鳥。
目に映るもの全てが、都にとっては新鮮だった。
ある日、都は京の肖像画を描いていた。
京は仕事でいないはずだったが——
「何を描いているんだ?」
背後から声がして、都は慌ててスケッチブックを閉じた。
「な、何でもない!」
「……怪しいな」
京は都の後ろに回り込もうとした。
「見せろ」
「やだ!」
都は逃げようとしたが、京に捕まった。
「逃がさない」
京は都の腰に腕を回し、スケッチブックを取り上げた。
「返して!」
「少し見せてくれ」
京はスケッチブックを開いた。
そして——
そこには、京の顔が描かれていた。
デスクで書類を見ている姿。
真剣な表情。
でも、どこか優しさも感じられる絵。
「……これ」
京は絵を見つめた。
「俺か?」
「……うん」
都は顔を赤くした。
「変かな……」
「いや」
京は都を見た。
その目は、輝いていた。
「すごく、嬉しい」
「……本当?」
「ああ」
京は都を抱き寄せた。
「お前が、俺を描いてくれた」
「それだけで、幸せだ」
都は京の胸に顔を埋めた。
恥ずかしかった。
でも、嫌じゃなかった。
「……もっと練習したら、ちゃんとした絵を描くから」
「いや、これで十分だ」
京は都の髪を撫でた。
「俺の宝物にする」
「大げさだよ……」
「大げさじゃない」
京は都の顔を上げさせた。
目を見つめる。
「お前が俺のために描いてくれた。それだけで、どんな高価な絵よりも価値がある」
「……」
都は、京の優しい目を見つめた。
そして——
自分から、京にキスをした。
軽く。
唇が触れるだけ。
京は驚いて、都を見た。
「……都?」
「……ありがとう」
都は小さく言った。
「いつも、優しくしてくれて」
「……」
京の目に、涙が浮かんだ。
「こちらこそ、ありがとう」
京は都を強く抱きしめた。
「お前が、俺を愛してくれて」
「まだ、愛してるとは……」
「分かっている」
京は都の額にキスをした。
「でも、いつか言ってくれる日を信じている」
都は、京の胸の中で微笑んだ。
いつか——
本当に、その言葉を言える日が来るかもしれない。
ある日、都は勉と一緒に買い物に出かけた。
もちろん、遠野が付き添いだ。
「お兄ちゃん、これ欲しい!」
勉がおもちゃ屋で目を輝かせた。
「いいよ、買ってあげる」
都は微笑んだ。
京からもらったお小遣いがあった。
以前なら、こんなことできなかった。
勉に、好きなものを買ってあげる。
それだけのことが、都にとっては幸せだった。
「お兄ちゃん、最近すごく笑うね」
帰り道、勉が言った。
「そう?」
「うん!前は、いつも疲れた顔してたけど、今は違う」
勉は都の手を握った。
「お兄ちゃん、幸せそう」
「……そうかもね」
都は空を見上げた。
青い空。
雲一つない、綺麗な空。
「俺、幸せかも」
その言葉を口にして、都は驚いた。
本当に、そう思っている。
この生活が、幸せだと。
「よかった!」
勉が嬉しそうに笑った。
「僕も、幸せだよ!」
「……そっか」
都は勉の頭を撫でた。
「なら、よかった」
遠野が、二人を見て微笑んでいた。
「お前ら、本当にいい兄弟だな」
「遠野さんも、弟さんいたんでしょ?」
都が尋ねた。
「ああ」
遠野の表情が、少し寂しくなった。
「もう、いないけどな」
「……ごめん」
「いや、いいんだ」
遠野は空を見上げた。
「でも、お前ら見てると、昔を思い出すよ」
「……」
「だから、勉のこと、ちゃんと見てる。安心しろ」
「ありがとう」
都は心から感謝した。
遠野は、本当に優しい人だった。
その夜、都は京と二人で屋上にいた。
屋敷の屋上からは、東京の夜景が一望できた。
「綺麗だな」
京が呟いた。
「うん……」
都は夜景を見つめた。
無数の光。
人々の生活が、そこにある。
「なあ、京」
「ん?」
「もし、俺が番じゃなかったら」
都は京を見た。
「京は、俺を好きになってた?」
京は少し考えてから、答えた。
「分からない」
「……そっか」
「でも」
京は都の手を取った。
「番だから好きになったわけじゃない」
「……え?」
「番になる前から、お前に惹かれていた」
京は都を見つめた。
「お前の目だ」
「目……?」
「ああ」
京は都の顔に手を添えた。
「初めて会った時、お前は俺に歯向かった」
「……」
「あの目。絶望の中でも、諦めない目」
京の親指が、都の頬を撫でた。
「その目に、俺は惹かれた」
「……」
「だから、番だからじゃない」
京は都の額に自分の額を押し付けた。
「お前だから、愛している」
都の目に、涙が浮かんだ。
「……ずるいよ」
「何が?」
「そんなこと言われたら……俺……」
都は京の胸に顔を埋めた。
「好きに、なっちゃうじゃん……」
京の体が、ビクリと震えた。
「……今、何て?」
「……聞こえたでしょ」
都は顔を上げた。
涙でぐしゃぐしゃの顔で、でも笑っていた。
「好きだよ、京」
京の目が、大きく見開かれた。
「俺……京のこと、好き」
都は初めて、自分の気持ちを言葉にした。
「最初は、憎んでた。怖かった」
「……」
「でも、京が変わってくれて」
都は京の頬に手を添えた。
「優しくしてくれて」
「俺のこと、大事にしてくれて」
都の涙が、止まらなかった。
「気づいたら、好きになってた」
「都……」
京は都を抱きしめた。
強く。
「愛している」
京の声が、震えていた。
「お前を、本当に愛している」
「……うん」
都は京の背中に腕を回した。
「俺も、愛してる」
その言葉を言った瞬間、都の胸が温かくなった。
番の絆が、完全に繋がった気がした。
体だけじゃない。
心も。
二人は、本当の意味で——
番になった。
「都」
京は都の顔を両手で包んだ。
「キスしていいか?」
「……うん」
都は目を閉じた。
京の唇が、都の唇に重なった。
優しいキス。
愛情に満ちたキス。
都は、初めて心から京を求めた。
恐怖ではなく。
本能ではなく。
愛ゆえに。
夜空には、満月が輝いていた。
二人を祝福するかのように。
都と京は、長い時間キスをしていた。
そして、離れた時——
「これから、ずっと一緒だ」
京が囁いた。
「ああ」
都は微笑んだ。
「ずっと一緒」
二人の未来は——
まだ、試練が待っているかもしれない。
でも、今は——
ただ、幸せだった。
都は、長い暗闇を抜けて——
光の中にいた。
その日の夜、都は京の部屋で眠った。
京の腕の中で。
安心して。
幸せに満ちて。
「おやすみ、京」
「おやすみ、都」
二人は、抱き合ったまま眠りについた。
都の心には、もう恐怖はなかった。
あるのは——
愛だけだった。
翌朝、都が目を覚ますと、京がまだ眠っていた。
都は、京の寝顔を見つめた。
穏やかな顔。
都は、京の頬にそっとキスをした。
京が目を覚ました。
「……おはよう」
「おはよう」
都は微笑んだ。
「愛してる」
その言葉を、もう一度言った。
何度でも言いたかった。
「俺も、愛している」
京は都を抱き寄せた。
二人は、幸せに包まれていた。
これからの日々も——
きっと、幸せだろう。
そう、都は信じていた。
都は毎日、庭で絵を描くようになった。
花、木々、空、鳥。
目に映るもの全てが、都にとっては新鮮だった。
ある日、都は京の肖像画を描いていた。
京は仕事でいないはずだったが——
「何を描いているんだ?」
背後から声がして、都は慌ててスケッチブックを閉じた。
「な、何でもない!」
「……怪しいな」
京は都の後ろに回り込もうとした。
「見せろ」
「やだ!」
都は逃げようとしたが、京に捕まった。
「逃がさない」
京は都の腰に腕を回し、スケッチブックを取り上げた。
「返して!」
「少し見せてくれ」
京はスケッチブックを開いた。
そして——
そこには、京の顔が描かれていた。
デスクで書類を見ている姿。
真剣な表情。
でも、どこか優しさも感じられる絵。
「……これ」
京は絵を見つめた。
「俺か?」
「……うん」
都は顔を赤くした。
「変かな……」
「いや」
京は都を見た。
その目は、輝いていた。
「すごく、嬉しい」
「……本当?」
「ああ」
京は都を抱き寄せた。
「お前が、俺を描いてくれた」
「それだけで、幸せだ」
都は京の胸に顔を埋めた。
恥ずかしかった。
でも、嫌じゃなかった。
「……もっと練習したら、ちゃんとした絵を描くから」
「いや、これで十分だ」
京は都の髪を撫でた。
「俺の宝物にする」
「大げさだよ……」
「大げさじゃない」
京は都の顔を上げさせた。
目を見つめる。
「お前が俺のために描いてくれた。それだけで、どんな高価な絵よりも価値がある」
「……」
都は、京の優しい目を見つめた。
そして——
自分から、京にキスをした。
軽く。
唇が触れるだけ。
京は驚いて、都を見た。
「……都?」
「……ありがとう」
都は小さく言った。
「いつも、優しくしてくれて」
「……」
京の目に、涙が浮かんだ。
「こちらこそ、ありがとう」
京は都を強く抱きしめた。
「お前が、俺を愛してくれて」
「まだ、愛してるとは……」
「分かっている」
京は都の額にキスをした。
「でも、いつか言ってくれる日を信じている」
都は、京の胸の中で微笑んだ。
いつか——
本当に、その言葉を言える日が来るかもしれない。
ある日、都は勉と一緒に買い物に出かけた。
もちろん、遠野が付き添いだ。
「お兄ちゃん、これ欲しい!」
勉がおもちゃ屋で目を輝かせた。
「いいよ、買ってあげる」
都は微笑んだ。
京からもらったお小遣いがあった。
以前なら、こんなことできなかった。
勉に、好きなものを買ってあげる。
それだけのことが、都にとっては幸せだった。
「お兄ちゃん、最近すごく笑うね」
帰り道、勉が言った。
「そう?」
「うん!前は、いつも疲れた顔してたけど、今は違う」
勉は都の手を握った。
「お兄ちゃん、幸せそう」
「……そうかもね」
都は空を見上げた。
青い空。
雲一つない、綺麗な空。
「俺、幸せかも」
その言葉を口にして、都は驚いた。
本当に、そう思っている。
この生活が、幸せだと。
「よかった!」
勉が嬉しそうに笑った。
「僕も、幸せだよ!」
「……そっか」
都は勉の頭を撫でた。
「なら、よかった」
遠野が、二人を見て微笑んでいた。
「お前ら、本当にいい兄弟だな」
「遠野さんも、弟さんいたんでしょ?」
都が尋ねた。
「ああ」
遠野の表情が、少し寂しくなった。
「もう、いないけどな」
「……ごめん」
「いや、いいんだ」
遠野は空を見上げた。
「でも、お前ら見てると、昔を思い出すよ」
「……」
「だから、勉のこと、ちゃんと見てる。安心しろ」
「ありがとう」
都は心から感謝した。
遠野は、本当に優しい人だった。
その夜、都は京と二人で屋上にいた。
屋敷の屋上からは、東京の夜景が一望できた。
「綺麗だな」
京が呟いた。
「うん……」
都は夜景を見つめた。
無数の光。
人々の生活が、そこにある。
「なあ、京」
「ん?」
「もし、俺が番じゃなかったら」
都は京を見た。
「京は、俺を好きになってた?」
京は少し考えてから、答えた。
「分からない」
「……そっか」
「でも」
京は都の手を取った。
「番だから好きになったわけじゃない」
「……え?」
「番になる前から、お前に惹かれていた」
京は都を見つめた。
「お前の目だ」
「目……?」
「ああ」
京は都の顔に手を添えた。
「初めて会った時、お前は俺に歯向かった」
「……」
「あの目。絶望の中でも、諦めない目」
京の親指が、都の頬を撫でた。
「その目に、俺は惹かれた」
「……」
「だから、番だからじゃない」
京は都の額に自分の額を押し付けた。
「お前だから、愛している」
都の目に、涙が浮かんだ。
「……ずるいよ」
「何が?」
「そんなこと言われたら……俺……」
都は京の胸に顔を埋めた。
「好きに、なっちゃうじゃん……」
京の体が、ビクリと震えた。
「……今、何て?」
「……聞こえたでしょ」
都は顔を上げた。
涙でぐしゃぐしゃの顔で、でも笑っていた。
「好きだよ、京」
京の目が、大きく見開かれた。
「俺……京のこと、好き」
都は初めて、自分の気持ちを言葉にした。
「最初は、憎んでた。怖かった」
「……」
「でも、京が変わってくれて」
都は京の頬に手を添えた。
「優しくしてくれて」
「俺のこと、大事にしてくれて」
都の涙が、止まらなかった。
「気づいたら、好きになってた」
「都……」
京は都を抱きしめた。
強く。
「愛している」
京の声が、震えていた。
「お前を、本当に愛している」
「……うん」
都は京の背中に腕を回した。
「俺も、愛してる」
その言葉を言った瞬間、都の胸が温かくなった。
番の絆が、完全に繋がった気がした。
体だけじゃない。
心も。
二人は、本当の意味で——
番になった。
「都」
京は都の顔を両手で包んだ。
「キスしていいか?」
「……うん」
都は目を閉じた。
京の唇が、都の唇に重なった。
優しいキス。
愛情に満ちたキス。
都は、初めて心から京を求めた。
恐怖ではなく。
本能ではなく。
愛ゆえに。
夜空には、満月が輝いていた。
二人を祝福するかのように。
都と京は、長い時間キスをしていた。
そして、離れた時——
「これから、ずっと一緒だ」
京が囁いた。
「ああ」
都は微笑んだ。
「ずっと一緒」
二人の未来は——
まだ、試練が待っているかもしれない。
でも、今は——
ただ、幸せだった。
都は、長い暗闇を抜けて——
光の中にいた。
その日の夜、都は京の部屋で眠った。
京の腕の中で。
安心して。
幸せに満ちて。
「おやすみ、京」
「おやすみ、都」
二人は、抱き合ったまま眠りについた。
都の心には、もう恐怖はなかった。
あるのは——
愛だけだった。
翌朝、都が目を覚ますと、京がまだ眠っていた。
都は、京の寝顔を見つめた。
穏やかな顔。
都は、京の頬にそっとキスをした。
京が目を覚ました。
「……おはよう」
「おはよう」
都は微笑んだ。
「愛してる」
その言葉を、もう一度言った。
何度でも言いたかった。
「俺も、愛している」
京は都を抱き寄せた。
二人は、幸せに包まれていた。
これからの日々も——
きっと、幸せだろう。
そう、都は信じていた。
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BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」