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第6話
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午後の授業は魔法を扱う授業で、ルグドは火球を複数発生させる。
幾つも火球を出せる生徒は、学年だとルグドだけらしい。
そして私の番になって――ルグドよりも多く、大きな火球を発生させた。
「なっっ!? アリザは何をしている!?」
私の魔法を眺めて、ルグドが驚愕している。
完全に予想外だったようで、私はルグドに言う。
「魔法を使っているだけです。もうルグド殿下には関係ないでしょう」
「うっっ……先生! アリザは明らかにおかしい! 何か不正をしているに決まっている!」
私が本当に力を抑えていたと、ルグドは認めたくないようだ。
取り乱して叫んでいるけど、先生は冷静に話す。
「不正をしないよう見ていますから、それはありえません」
「貴様だけでは信じられん! 他の教師達を呼んで調べさせろ!」
「……ルグド殿下が仰るのでしたら調べますが、アリザ様は構いませんか?」
「はい。どうぞ調べてください」
私が力を抑えていることは、先週から話題になっていた。
ルグドが話した後で、カインに協力してもらい噂を広めている。
私の両親が優秀な魔法使いということもあって、先生達は納得していたようだ。
それでも王子のルグドが抗議したから、魔法学園側は私が不正をしていないか調べている。
魔法薬や魔法道具を使い強化した形跡はなくて、私の無実が証明されていた。
午後の授業を終えた後――先生達が、ルグドに報告する。
「アリザ様は何も不正をしていません。ルグド殿下の命令を聞き、力を抑えていたのでしょう」
「そ、それは……クソッッ!」
報告を聞いて、ルグドは何も言えなくなっている。
私との婚約を破棄したことを後悔しているようだけど、もう全てが遅かった。
幾つも火球を出せる生徒は、学年だとルグドだけらしい。
そして私の番になって――ルグドよりも多く、大きな火球を発生させた。
「なっっ!? アリザは何をしている!?」
私の魔法を眺めて、ルグドが驚愕している。
完全に予想外だったようで、私はルグドに言う。
「魔法を使っているだけです。もうルグド殿下には関係ないでしょう」
「うっっ……先生! アリザは明らかにおかしい! 何か不正をしているに決まっている!」
私が本当に力を抑えていたと、ルグドは認めたくないようだ。
取り乱して叫んでいるけど、先生は冷静に話す。
「不正をしないよう見ていますから、それはありえません」
「貴様だけでは信じられん! 他の教師達を呼んで調べさせろ!」
「……ルグド殿下が仰るのでしたら調べますが、アリザ様は構いませんか?」
「はい。どうぞ調べてください」
私が力を抑えていることは、先週から話題になっていた。
ルグドが話した後で、カインに協力してもらい噂を広めている。
私の両親が優秀な魔法使いということもあって、先生達は納得していたようだ。
それでも王子のルグドが抗議したから、魔法学園側は私が不正をしていないか調べている。
魔法薬や魔法道具を使い強化した形跡はなくて、私の無実が証明されていた。
午後の授業を終えた後――先生達が、ルグドに報告する。
「アリザ様は何も不正をしていません。ルグド殿下の命令を聞き、力を抑えていたのでしょう」
「そ、それは……クソッッ!」
報告を聞いて、ルグドは何も言えなくなっている。
私との婚約を破棄したことを後悔しているようだけど、もう全てが遅かった。
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