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第1話
私アリザは平民だけど、魔法の実力が高く学園に通えた。
そこで当時は王子だったルグド・ムーディスから、側妃として力になって欲しいと頼まれる。
今まで暮らしてきたムーディス国を守りたいと想っていたから、私は提案を受け入れた。
そして数年後――ルグドは国王となり、公爵令嬢のシェムが王妃となった。
私はルグドに利用されているだけの日々を送っていたけど、仕方ないことだと考える。
考えていたけど……影で私が「愚かな側妃」と言われていることを知ってから、全てがどうでもよくなっていた。
貴族の人達が集まるパーティ会場で、私は平民の頃に関わっていた商会の人達と話をしている。
今まではルグドを助けるために魔法を使い、そのせいで誰とも話せていない。
ようやく今までのことを話せていると、私の元に激昂したルグドがやって来て叫ぶ。
「アリザよ! なぜお前は俺達の傍にいない!?」
私の前で憤るルグドは、パーティ会場で注目されている。
国王が急に怒鳴りだしたら当然で、私は呆れながら言う。
「どうして私が、ルグド様の傍にいなければならないのですか?」
「なっ……なんだと!?」
「王妃はシェム様です。私が他の人と話していても、何も問題ないでしょう」
実際は問題があるけど、それはこの場ではルグドしか知らない。
今まで私は魔法を使うことで、パーティ会場内にいる特定の人と意思による会話ができる。
距離が近くなければ使えない魔法とされているけど、私は広範囲で扱えた。
今までルグドはシェムの傍にいて、博識だと思わせている。
実際は私が魔法で意思を送り助言していただけで、今日は何もしていない。
それにルグドが激怒しているようだけど、真相を知るのはこの場で私とルグドだけだ。
「この場の人達、そして城の人達は私のことを愚かな側妃と呼んでいることは知っています」
「そ、それは――」
「――ルグド様が言い出したことでしょう。私は愚かな側妃というだけです」
愚かな王妃らしく、私はルグドに説明する。
私は側妃という立場で遊び呆けていると、城の人達や貴族の人達が思っている。
それは元平民なのに王妃のシェムより活躍させたくないルグドが、そう思わせようとしていたからだ。
私が城の外で魔法を使いムーディス国に貢献しても「外へ出かけて遊んでいた」と国王のルグドが言い出す。
あまり気にしていなかったけど……今では愚かな側妃と、蔑まされても構わないと考えていた。
全てがどうでもよくなり、今日のパーティから愚かな側妃として生きようと決めている。
ムーディス国には十分なほど貢献したし、廃妃となって平民に戻ったとしても今よりは遥かにいい。
今日は商会の人達と話していたけど……私の能力を知っているから、むしろ平民に戻った方がいいと思われていた。
私の発言を聞き、ルグドが叫ぶ。
「ぐっっ……そうだ! お前は愚かな側妃だ!」
この場で真実を言うわけにもいかないから、ルグドは諦めてシェムの元に戻っていく。
影で噂になっているだけだったのに、今日はパーティ会場で注目を集めてから私に暴言を吐いている。
更に今までと違い会話が下手になったから、ルグド王の評判は落ちていた。
そこで当時は王子だったルグド・ムーディスから、側妃として力になって欲しいと頼まれる。
今まで暮らしてきたムーディス国を守りたいと想っていたから、私は提案を受け入れた。
そして数年後――ルグドは国王となり、公爵令嬢のシェムが王妃となった。
私はルグドに利用されているだけの日々を送っていたけど、仕方ないことだと考える。
考えていたけど……影で私が「愚かな側妃」と言われていることを知ってから、全てがどうでもよくなっていた。
貴族の人達が集まるパーティ会場で、私は平民の頃に関わっていた商会の人達と話をしている。
今まではルグドを助けるために魔法を使い、そのせいで誰とも話せていない。
ようやく今までのことを話せていると、私の元に激昂したルグドがやって来て叫ぶ。
「アリザよ! なぜお前は俺達の傍にいない!?」
私の前で憤るルグドは、パーティ会場で注目されている。
国王が急に怒鳴りだしたら当然で、私は呆れながら言う。
「どうして私が、ルグド様の傍にいなければならないのですか?」
「なっ……なんだと!?」
「王妃はシェム様です。私が他の人と話していても、何も問題ないでしょう」
実際は問題があるけど、それはこの場ではルグドしか知らない。
今まで私は魔法を使うことで、パーティ会場内にいる特定の人と意思による会話ができる。
距離が近くなければ使えない魔法とされているけど、私は広範囲で扱えた。
今までルグドはシェムの傍にいて、博識だと思わせている。
実際は私が魔法で意思を送り助言していただけで、今日は何もしていない。
それにルグドが激怒しているようだけど、真相を知るのはこの場で私とルグドだけだ。
「この場の人達、そして城の人達は私のことを愚かな側妃と呼んでいることは知っています」
「そ、それは――」
「――ルグド様が言い出したことでしょう。私は愚かな側妃というだけです」
愚かな王妃らしく、私はルグドに説明する。
私は側妃という立場で遊び呆けていると、城の人達や貴族の人達が思っている。
それは元平民なのに王妃のシェムより活躍させたくないルグドが、そう思わせようとしていたからだ。
私が城の外で魔法を使いムーディス国に貢献しても「外へ出かけて遊んでいた」と国王のルグドが言い出す。
あまり気にしていなかったけど……今では愚かな側妃と、蔑まされても構わないと考えていた。
全てがどうでもよくなり、今日のパーティから愚かな側妃として生きようと決めている。
ムーディス国には十分なほど貢献したし、廃妃となって平民に戻ったとしても今よりは遥かにいい。
今日は商会の人達と話していたけど……私の能力を知っているから、むしろ平民に戻った方がいいと思われていた。
私の発言を聞き、ルグドが叫ぶ。
「ぐっっ……そうだ! お前は愚かな側妃だ!」
この場で真実を言うわけにもいかないから、ルグドは諦めてシェムの元に戻っていく。
影で噂になっているだけだったのに、今日はパーティ会場で注目を集めてから私に暴言を吐いている。
更に今までと違い会話が下手になったから、ルグド王の評判は落ちていた。
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