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第1話
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侯爵令嬢の私ルナ・リノーマは、開いているドアの横で立ち尽くしていた。
リノ―マ侯爵家の屋敷で、家族に頼まれていた作業が予定より早く終わり私は戻っている。
妹ヒリスの部屋を通ろうとした時、私の婚約者のモグルド王子とヒリスが楽しそうに話している声を聞いたからだ。
ドアは少しだけ開いていて、偶然聞こえてしまう。
聞こえてくる会話から浮気している推測できて、ヒリスは私の婚約者モグルドが好きなようだ。
これから兄になる人だから、仲良くなろうとしていると思いたい。
それでも発言を聞いているとモグルドもヒリスのことが好きとわかり、話の内容に驚くこととなる。
「いらない婚約者のルナには消えてもらおう」
「そうですね。モグルド様の計画ならお姉様が消えた後に私が婚約者になれて、リノ―マ家も繁栄しそうです」
ヒリスと浮気をして新しく婚約者にするために、私を消すつもりでいる。
再確認のためかモグルドが計画について話し出すけど……計画を聞いたことで、本当に私を消すつもりだと確信できた。
「俺が毒薬を飲んで苦しみ、ルナにはリノーマ家に伝わる龍人との契約をしてもらう」
「はい。数百年に一度の周期で選ばれた貴族は契約することで繁栄し、今回はリノーマ家の血を持つ女性を生贄とすると決まっていたようです」
「領主は姉妹のどちらを生贄にするか俺が決めていいと言ったからな。いらないのはルナだ!」
龍人との契約――聞いたことがあるけど、お父様は娘を生贄にする気はないと話していた。
今から数日限定で扱える魔法道具があるようで、魔界と呼ばれる遠くの大陸に住む龍人を呼び出して契約できる。
リノーマ家の女性を生贄にすることで望みを叶えてくれるようだけど、私を生贄にするつもりのようだ。
「望みの内容は、モグルド様に膨大な魔力を与えるのが一番いいですね」
「毒を治すよりも打ち消す力を手に入れた方がいいと言えばルナは納得する。その後はヒリスと婚約することができそうだ」
モグルドの計画を聞いた後――怪しまれないように、私は誰にも気づかれず屋敷から出ることにしていた。
浮気をしているのか知られたくないからか、屋敷の人達を部屋に来させないようヒリスは言っていそう。
誰とも会わずに屋敷を出た後、これからのことを考えて呟く。
「いらない婚約者。ですか……もし計画を知らなければ、本当に生贄になることを望んでいたでしょう」
婚約者が毒で苦しみ、助かる手段としてタイミングよく龍人と生贄になれば治せる。
問題があるとすれば私かヒリスが生贄となることで……私の婚約者だからと、生贄に立候補していたはずだ。
「話の内容的に、私が拒んでも家族が強引に生贄としそうですね――それなら、消えることにしましょう」
屋敷から出て行ったとしても、王家と侯爵家が捜索して捕まると終わりだ。
最悪の事態を想像してしまい……私は、龍人の生贄になることを決意する。
「生贄になるというのは、龍人の妻になることと聞いています。モグルドの婚約者より悪くはないでしょう」
今まで好きになろうとしていたけど、今日の話を聞いてモグルドのことは嫌いになっていた。
勝手に毒薬を飲んだモグルドは、苦しめばいい。
龍人との契約による叶えてくれる望みは生贄の人が決められるようで、後悔させることができるはず。
私はいらない婚約者だから、これから消えることにしていた。
リノ―マ侯爵家の屋敷で、家族に頼まれていた作業が予定より早く終わり私は戻っている。
妹ヒリスの部屋を通ろうとした時、私の婚約者のモグルド王子とヒリスが楽しそうに話している声を聞いたからだ。
ドアは少しだけ開いていて、偶然聞こえてしまう。
聞こえてくる会話から浮気している推測できて、ヒリスは私の婚約者モグルドが好きなようだ。
これから兄になる人だから、仲良くなろうとしていると思いたい。
それでも発言を聞いているとモグルドもヒリスのことが好きとわかり、話の内容に驚くこととなる。
「いらない婚約者のルナには消えてもらおう」
「そうですね。モグルド様の計画ならお姉様が消えた後に私が婚約者になれて、リノ―マ家も繁栄しそうです」
ヒリスと浮気をして新しく婚約者にするために、私を消すつもりでいる。
再確認のためかモグルドが計画について話し出すけど……計画を聞いたことで、本当に私を消すつもりだと確信できた。
「俺が毒薬を飲んで苦しみ、ルナにはリノーマ家に伝わる龍人との契約をしてもらう」
「はい。数百年に一度の周期で選ばれた貴族は契約することで繁栄し、今回はリノーマ家の血を持つ女性を生贄とすると決まっていたようです」
「領主は姉妹のどちらを生贄にするか俺が決めていいと言ったからな。いらないのはルナだ!」
龍人との契約――聞いたことがあるけど、お父様は娘を生贄にする気はないと話していた。
今から数日限定で扱える魔法道具があるようで、魔界と呼ばれる遠くの大陸に住む龍人を呼び出して契約できる。
リノーマ家の女性を生贄にすることで望みを叶えてくれるようだけど、私を生贄にするつもりのようだ。
「望みの内容は、モグルド様に膨大な魔力を与えるのが一番いいですね」
「毒を治すよりも打ち消す力を手に入れた方がいいと言えばルナは納得する。その後はヒリスと婚約することができそうだ」
モグルドの計画を聞いた後――怪しまれないように、私は誰にも気づかれず屋敷から出ることにしていた。
浮気をしているのか知られたくないからか、屋敷の人達を部屋に来させないようヒリスは言っていそう。
誰とも会わずに屋敷を出た後、これからのことを考えて呟く。
「いらない婚約者。ですか……もし計画を知らなければ、本当に生贄になることを望んでいたでしょう」
婚約者が毒で苦しみ、助かる手段としてタイミングよく龍人と生贄になれば治せる。
問題があるとすれば私かヒリスが生贄となることで……私の婚約者だからと、生贄に立候補していたはずだ。
「話の内容的に、私が拒んでも家族が強引に生贄としそうですね――それなら、消えることにしましょう」
屋敷から出て行ったとしても、王家と侯爵家が捜索して捕まると終わりだ。
最悪の事態を想像してしまい……私は、龍人の生贄になることを決意する。
「生贄になるというのは、龍人の妻になることと聞いています。モグルドの婚約者より悪くはないでしょう」
今まで好きになろうとしていたけど、今日の話を聞いてモグルドのことは嫌いになっていた。
勝手に毒薬を飲んだモグルドは、苦しめばいい。
龍人との契約による叶えてくれる望みは生贄の人が決められるようで、後悔させることができるはず。
私はいらない婚約者だから、これから消えることにしていた。
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