愛せないと言われたから、私も愛することをやめました

天宮有

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第5話

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 パーティ会場でヴァンとの婚約を破棄してから、数日が経っていた。

 魔法学園は休日で、今日は公爵令息のセインが来訪すると聞いている。
 特に用事もなかったから話すのは問題なくて、私は応接室でセインを待っていた。

 1学年上の公爵令息セインは、魔法学園で有名な人だった。
 魔法道具を作ることに長けた人で、私は何度も話をしたことがある。

 主に魔法道具に使う魔石の取引で、セインはルレック領の魔石を求めていた。
 個人で作る魔法道具に必要だったから、個人的に私が魔石を取引している。
 セインの作る魔法道具は凄く、私はどんな物ができるのか楽しみにしていた。

「あのセイン様が学園ではなく、屋敷に来てまで会おうとするとは思いませんでした」

 いつもなら魔石の取引だけど、屋敷に来るのははじめてだ。
 何かあったのだろうかと思案していると、応接室にセインがやって来る。
 青色の短い髪をした美少年で、私を眺めると真剣な表情で話す。

「パーティには興味がなかったので行きませんでしたけど、大変だったようですね……大丈夫ですか?」

「はい。ヴァン殿下との婚約を破棄できて、今ではよかったと思っています」

 セインが心配してくれて、私は本心を伝える。
 大丈夫と知って安堵したセインは、一気にテンションが高くなる。

「それなら本題に入りましょう。ヴァン殿下は罪を捏造してサフィラ様を苦しめた! これは許されることではありません!」

「そ、そうですね」

「サフィラ様の協力が必要となりますが、捏造した罪を暴くため私の魔法道具を使おうと思っております!」

 気分が高揚しているセインを見て、来た理由を知ることができた。
 私が問題なさそうなら、セインは自分が作った魔法道具を試したいようだ。

 セインのことは知っているから、ヴァンを許せないと考えているのも本心のはず。
 捏造した罪を暴くために動くか、セインとしては私に決めて欲しいようだ。

「セイン様、ありがとうございます」

 私としても、ヴァンは許せないと考えている。
 心配してくれたセインが嬉しくて、私は提案を受けていた。
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