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第35話
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ドリスが戦意を失って、ユアン様が私を眺める。
「ルクル様は、今日のことを知っていたのか」
「はい。結界魔法を覚えました」
「それは凄いな……ありがとう」
ユアン様が驚き、私の魔法を褒めてくれる。
それが嬉しくて――私は笑顔を浮かべていた。
そしてエドガーとドリスは、私達に頭を下げる。
「すまなかった! 父上に失望されて、俺はとんでもないことをしてしまった!!」
「この魔法陣の魔法道具は、持っているだけで罪になる代物です……使ったと知られたら、私達は処刑になるかもしれません!」
「今までのことは全て謝る! 俺とドリスはお前達に従ってもいい……だから、今日のことは全て忘れてくれえぇっっ!!」
ドリスとエドガーが焦っているのは、今回の件で処刑される可能性があるからだ。
ユアン様の魔法を使えなくして、更に魔法による攻撃で消そうとしていた。
私はユアン様を排除しようと目論んだエドガーとドリスを、絶対に許せない。
「ユアン様を消そうとしておいて忘れろって、無理に決まっています」
「なっっ――!?」
「俺を消そうとしておいて、自分の危機になれば許せと頼み出す……許すわけがないだろう!」
私とユアン様は同じ気持ちで、2人は何も言えなくなっていた。
「ルクル様は、今日のことを知っていたのか」
「はい。結界魔法を覚えました」
「それは凄いな……ありがとう」
ユアン様が驚き、私の魔法を褒めてくれる。
それが嬉しくて――私は笑顔を浮かべていた。
そしてエドガーとドリスは、私達に頭を下げる。
「すまなかった! 父上に失望されて、俺はとんでもないことをしてしまった!!」
「この魔法陣の魔法道具は、持っているだけで罪になる代物です……使ったと知られたら、私達は処刑になるかもしれません!」
「今までのことは全て謝る! 俺とドリスはお前達に従ってもいい……だから、今日のことは全て忘れてくれえぇっっ!!」
ドリスとエドガーが焦っているのは、今回の件で処刑される可能性があるからだ。
ユアン様の魔法を使えなくして、更に魔法による攻撃で消そうとしていた。
私はユアン様を排除しようと目論んだエドガーとドリスを、絶対に許せない。
「ユアン様を消そうとしておいて忘れろって、無理に決まっています」
「なっっ――!?」
「俺を消そうとしておいて、自分の危機になれば許せと頼み出す……許すわけがないだろう!」
私とユアン様は同じ気持ちで、2人は何も言えなくなっていた。
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