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第5話
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私の家に伝わる杖が無事だったことに安堵して、今日の出来事をリック様に話す。
「杖をザノーク王子が折ることができたのは、気になっていました」
「人の力では絶対に壊せません……これは、素晴らしい杖です」
そう言ってから、リック様は私に杖を手渡してくれる。
リック様が預かってくれていたことで、ルドノは杖を壊せたと確信しているはず。
何も知らない私は本気で慌ててしまったけど、演技だと思わせない為にお父様は言わないでいた。
それでも―ーリック様の方が立場が上なのに、私に頭を下げる。
「隠していて、申し訳ありませんでした」
「リック様!? 頭を上げてください!!」
「ガラウ様の言い分もわかりますけど、私としては、カルラ様を不安にさせたくなかった。それでも、他の方法を提案することができませんでした……」
リック様が謝っているけど、お父様の判断が正しいと思う。
「悪いのはザノーク王子とルドノです……リック様は謝らないでください!」
思わず叫ぶと、納得してくれたリック様は頭を上げた。
「はい……今の謝罪でカルラ様を不安にさせてしまったことも、申し訳なく思っています」
「別に構いません。あの場で私が虐げられたことで、これから反撃の準備ができます」
昨日と今日の出来事で、私は決意している。
虐げてきても耐えて準備をすることで、私は必ず反撃する。
その決意を伝えると――リック様が、思案して話す。
「カルラ様が辛い目に合うのは反対です。私に任せてもらえないでしょうか?」
リック様は私のことを心配してくれるけど、ザノークとルドノに虐げられていた方が反撃は効果的だ。
「ありがとうございます……それでも、私が動きたいと思っています」
「そうですか。それなら――私にも、協力させてください」
入学して半年の私と違い、リック様は2学年上の上級生だ。
それでも同じ魔法学園に通っているから、力になれることは必ずあると言ってくれる。
「はい――リック様、ありがとうございます」
リック様は、私の意志を尊重してくれる。
それが嬉しくて――私は、反撃の準備をすることにしていた。
「杖をザノーク王子が折ることができたのは、気になっていました」
「人の力では絶対に壊せません……これは、素晴らしい杖です」
そう言ってから、リック様は私に杖を手渡してくれる。
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それでも―ーリック様の方が立場が上なのに、私に頭を下げる。
「隠していて、申し訳ありませんでした」
「リック様!? 頭を上げてください!!」
「ガラウ様の言い分もわかりますけど、私としては、カルラ様を不安にさせたくなかった。それでも、他の方法を提案することができませんでした……」
リック様が謝っているけど、お父様の判断が正しいと思う。
「悪いのはザノーク王子とルドノです……リック様は謝らないでください!」
思わず叫ぶと、納得してくれたリック様は頭を上げた。
「はい……今の謝罪でカルラ様を不安にさせてしまったことも、申し訳なく思っています」
「別に構いません。あの場で私が虐げられたことで、これから反撃の準備ができます」
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その決意を伝えると――リック様が、思案して話す。
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リック様は私のことを心配してくれるけど、ザノークとルドノに虐げられていた方が反撃は効果的だ。
「ありがとうございます……それでも、私が動きたいと思っています」
「そうですか。それなら――私にも、協力させてください」
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それでも同じ魔法学園に通っているから、力になれることは必ずあると言ってくれる。
「はい――リック様、ありがとうございます」
リック様は、私の意志を尊重してくれる。
それが嬉しくて――私は、反撃の準備をすることにしていた。
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