婚約破棄を謝っても、許す気はありません

第１４話

ザノーク王子視点

　ルドノと関わり数年が経ち――ルドノと出会ったことで、俺の人生が劇的に変わる。

　俺の性格を長所だとルドノは言い、行動を調整してくれるようになっていた。

　最初は半信半疑だったが、ルドノの提案を聞けばなにもかも上手くいく。

　家族が見下さなくなり、俺は親友ルドノと出会えたことを運命だとまで考えている。

　そして――俺の婚約者が、侯爵令嬢のカルラに決まった。

■◇■◇■◇■◇■

　俺は部屋にルドノを呼び、婚約者が決まったことを話す。

　祝ってくれるルドノに嬉しくなるが、俺は尋ねたいことがあった。

「……ルドノよ。カルラをどう思う？」

「私はあまり会ったことがありませんけど、魔法が優秀な方のようですね」

「ルドノより劣っているのは間違いないだろう。婚約者が、侯爵家の令嬢とはな……」

　カルラは同年代の侯爵令嬢で、魔法が優秀だから王子の俺と婚約者になった。

　半年後に入学する魔法学園でも、同じクラスになるようだ。

　俺は父上から話を聞いて、婚約者が侯爵令嬢で不満だった。

　その後、俺はカルラと出会い――魔法の実力に、驚くこととなる。