呪いを受けたせいで婚約破棄された令息が好きな私は、呪いを解いて告白します

第１０話

　サダムが呪いを解いたことを学園の人達が知ってから、数日が経っている。

　今まではクノレラが婚約者に戻りたいと言うことを避けるため、校舎裏で話をしていた。

　もう正式に婚約者と決まった今、私は教室でサダムと話すことができている。

「昨日、試験の結果が帰ってきましたけど……あの２人は大丈夫なのでしょうか？」

　サダムといつも通り話していたけど、昨日の試験で気になることがあった。

　私とサダムは満点だけど、ラウドの結果はかなり悪かったようだ。

　取り乱していた様子を私は近くで見ていて、ラウドはクノレラの成績も落ちていると言っていた。

　昨日の出来事について尋ねると、サダムが話す。

「今まで俺が教えていたが、もう関係ないからな……それが原因だろう」

「そうなのですか？」

「恐らくクノレラ様は、従っているラウド様が落第しないよう教えていたのだろう……俺がいなくなったことで、どう教えていいのかわからなくなったようだ」

　話を聞くに、今までクノレラはサダムから試験について聞いていたようだ。

　そして得た知識を従わせているラウドに伝えたようだけど、サダムと関わらなくなったことでうまくいかなくなったようだ。