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第9話
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私とクラウスは屋敷に戻り、部屋で今後について話し合っていた。
ザオード達が捜索しているから、普段の私は屋敷の中にいる。
ロザルラ公爵領で魔法を扱うことはあるけど、外に出るのはその時だけだ。
私がここにいることはロザルラ家の人達以外には知られていないけど……編入した後で、ザオードが何か行動するかもしれない。
来月には編入するから、私はクラウスに話す。
「私が魔法学園に編入した後、ザオードはどんな行動に出てもおかしくありません」
「同じことを俺も考えていた……マリーには、俺の提案を聞いて欲しい」
「提案ですか?」
同じことを考えていたようで、提案があるらしい。
そして――その提案を聞き、私は驚くこととなる。
「一番いいのは、俺の婚約者になることだ」
「……えっ?」
「俺とマリーが婚約しているとなれば、ザオードが何を言っても無意味になる。学生の時だけで、卒業したらどうするかはマリーに決めて欲しい」
それはむしろ、クラウスが決めることなのではないだろうか?
クラウスの提案を聞き、私はどうするか考える。
――私はザオードを愛することをやめて、ロザルラ公爵家の屋敷にやって来た。
そしてクラウスの護衛として魔法学園に編入することになり、その前に婚約者になって欲しいようだ。
クラウスのことは嫌いではないけど……誰かを好きになることは、今の私にはできなかった。
「私はザオードと婚約解消したばかりで、クラウスを好きなのかわかりません」
傍にいたいと思っている――それは間違いない。
そのことは言えずに話すと、クラウスが頷いて。
「わかっている。卒業までにマリーが決めて欲しい、卒業後にマリーが国外へ行くなら、婚約を破棄しても問題ない」
「そうですか。それなら――私は、クラウスの婚約者になります」
手続きに時間が必要だから、考える時間はなさそうだ。
クラウスとの婚約は嫌ではないし、ザオードの行動を対処できる。
これからクラウスと一緒に学園生活を送れば、卒業までに私は自分の気持ちを知ることができそうだ。
ザオード達が捜索しているから、普段の私は屋敷の中にいる。
ロザルラ公爵領で魔法を扱うことはあるけど、外に出るのはその時だけだ。
私がここにいることはロザルラ家の人達以外には知られていないけど……編入した後で、ザオードが何か行動するかもしれない。
来月には編入するから、私はクラウスに話す。
「私が魔法学園に編入した後、ザオードはどんな行動に出てもおかしくありません」
「同じことを俺も考えていた……マリーには、俺の提案を聞いて欲しい」
「提案ですか?」
同じことを考えていたようで、提案があるらしい。
そして――その提案を聞き、私は驚くこととなる。
「一番いいのは、俺の婚約者になることだ」
「……えっ?」
「俺とマリーが婚約しているとなれば、ザオードが何を言っても無意味になる。学生の時だけで、卒業したらどうするかはマリーに決めて欲しい」
それはむしろ、クラウスが決めることなのではないだろうか?
クラウスの提案を聞き、私はどうするか考える。
――私はザオードを愛することをやめて、ロザルラ公爵家の屋敷にやって来た。
そしてクラウスの護衛として魔法学園に編入することになり、その前に婚約者になって欲しいようだ。
クラウスのことは嫌いではないけど……誰かを好きになることは、今の私にはできなかった。
「私はザオードと婚約解消したばかりで、クラウスを好きなのかわかりません」
傍にいたいと思っている――それは間違いない。
そのことは言えずに話すと、クラウスが頷いて。
「わかっている。卒業までにマリーが決めて欲しい、卒業後にマリーが国外へ行くなら、婚約を破棄しても問題ない」
「そうですか。それなら――私は、クラウスの婚約者になります」
手続きに時間が必要だから、考える時間はなさそうだ。
クラウスとの婚約は嫌ではないし、ザオードの行動を対処できる。
これからクラウスと一緒に学園生活を送れば、卒業までに私は自分の気持ちを知ることができそうだ。
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