妹の方がいいと婚約破棄を受けた私は、辺境伯と婚約しました

第４８話

　私達は、ジャカル領にあるモンスターの研究施設に向かっていた。
　研究者達を無力化して話を聞き、ワンドの言った通りだと判明する。

「ファールア領を滅ぼすため、ジャカル家とホトルクス家が人造モンスターを使った」

　研究者達は私のことを知らなかったけど、そこまで詳しく話していないのでしょう。
　プラントモンスターの種についても聞いて、ゼロア様は私を眺めて話す。

「シーラと話し合って今後どうするか決めたが……変更は必要なさそうだ」

「そうですね」

　本当にジャカル家とホトルクス家が関わっているのなら、復讐を行う。
　その内容も決まっていて、無力化した研究者達も命令に従うようになっている。

　両親の、そして領民の仇でもある研究者達を、ゼロア様とワンドは始末したいはずだ。
　それでも行動に出ないのは、まだこの３人には利用価値があるから。

「私達の存在は知られてはならない……そして、３人から聞いた今後の行動で、私達の行動も決まった」

「そうですね……ゼロア様とシーラ様の計画がいいと、私も考えております」

　ワンドも賛同してくれて、私達はこれから１週間もの間、ジャカル家に滞在する。
　そして――ジャカル侯爵家とホトルクス伯爵家の領主は、１週間後に最期を迎えることとなっていた。