婚約者から妾になれと言われた私は、婚約を破棄することにしました

天宮有

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第6話

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 パーティの日となって、私はアシェル王子の婚約者として参加していた。

 近くにはキアラの姿が見えて、これから私が糾弾されるのを楽しみに待っている。
 パーティがはじまって時間が経ち、中央でアシェルが叫んだ。

「エミリーは今まで、キアラを虐げていた! 婚約者として嘆かわしいことだ!」

「アシェル殿下の仰る通りです……私は今までエミリー様に逆らうことができませんでしたけど、アシェル殿下がこの場で話すべきだと提案してくれました!」

 台本通りの発言で、練習しているから感情が籠もっている。
 捏造した罪だと知っているのに、よくここまで演技ができると感心してしまうほどだ。

「目撃者もいる! エミリーは観念して自らの罪を認めろ!!」

 そう言ってアシェル殿下の取り巻きの2人が、パーティ会場の中央にやって来る。
 ここで私はショックを受けて取り乱し、罪を認める予定になっていた。

 キアラに暴言を吐いた私は、アシェルに怒られる予定だ。
 その後は見苦しく傍にいさせて欲しいと私が懇願して、アシェルに「妾になれ」と言われて納得する。
 それが台本の内容だけど、もう2度と思い出したくない内容だった。

 アシェルの発言に対して、私は真実を話す。

「罪を認めろと言いましたけど――私は、キアラ様を虐げたことはありません」

「なっっ!? エミリーは何を言っている!? 目撃者もいるんだぞ!!」

「その目撃者は、アシェル殿下と親しい2人ではありませんか。証拠はあるのですか?」

「そ、それは……」

 台本通りになると思い込んでいたから、アシェルは何も言えなくなっている。
 私はマルクスの協力によって、アシェルとキアラを追い詰めようとしていた。
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