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第6話
ルグド視点
時間は――婚約者アイラが、聖女候補に選ばれた後まで遡る。
聖魔法はとてつもない力があって、国王の命令により俺はアイラと婚約した。
その後に聖女の儀式が行えると知り、婚約したのは成功だと確信する。
聖魔法の才能を持っているアイラは、聖女に相応しいと考えていた。
この国には、アイラ以外にも2人の聖女候補がいた。
1人はもし聖女になったとしても、辞退したいと話した冒険者だ。
もう1人のシェムはアイラより魔法の実力がないから、問題ないと考えている。
それなのに――急激にシェムが魔法を巧く扱えるようになり、俺は焦り出す。
城にシェムを呼んで、急成長した理由を聞くことにした。
応接室で俺はシェムと対面して、動揺から叫んでしまう。
「シェムよ。どうして急に、聖魔法を巧く扱えるようになっている!?」
俺は理由を知り、アイラにも同じ方法をとらせようと考えていた。
このままだとシェムが聖女になってしまい、俺は父の国王に失望されてしまう。
悪いのはシェムより劣っているアイラなのに……そう考えていると、シェムは笑顔で話した。
「私にもわかりませんけど、魔法の実力は急に向上する可能性があります」
「それは、そうだが……」
「私は運よく、聖女候補と決まったタイミングで覚醒したのでしょう」
これはシェムの嘘で、実際はリスクを覚悟しつつ大地から魔力を得ていただけだ。
それにより聖女の儀式が終わると、魔力の核となる器官がボロボロになって魔法が使えなくなってしまう。
俺はそのことを何も知らず、シェムの発言を信じてしまった。
「急に覚醒か。それならアイラには無理だな」
「このままだと、婚約夜のアイラ様ではなく私が聖女に決まります――ルグド様、私を婚約者にしませんか?」
「そ、それは――」
「――悪いのは、私より劣っているアイラ様です。私が聖女となれば何も問題ありません!」
婚約を破棄したいと考え出したのは、アイラが聖女になれるとは思えないからだ。
実力的に考えて、誰がどう見ても聖女になるのはアイラではなくシェムのはず。
俺の決断次第では、弟が次の国王になってしまうかもしれない。
考える時間が必要だと思案していると、シェムが話す。
「……私は今、聖女候補になったことで様々な人から婚約しないか声をかけられています」
「なっ、なんだと!?」
「この場でルグド殿下に拒まれれば、明日には貴族令息の婚約者に決まっているかもしれません」
シェムは魔法で人を傷つけて停学処分を受けたことがあり、そのせいで婚約する者がいなかった。
そんな問題のある人間でも、聖女候補という称号の方が悪評より勝るようだ。
俺はシェムの話を聞き、決断してしまう。
「わかった。俺はシェムを婚約者にするよう動くが……アイラとの婚約はどうすればいい?」
「私とルグド殿下が、アイラ様を貶めて婚約破棄して当然と思わせましょう」
即座に返答できた辺り、前から考えていそうだ。
冷静になれなかった俺は、シェムの提案を聞いて行動する。
この時の俺は、シェムが聖女で間違いないと考えていた。
時間は――婚約者アイラが、聖女候補に選ばれた後まで遡る。
聖魔法はとてつもない力があって、国王の命令により俺はアイラと婚約した。
その後に聖女の儀式が行えると知り、婚約したのは成功だと確信する。
聖魔法の才能を持っているアイラは、聖女に相応しいと考えていた。
この国には、アイラ以外にも2人の聖女候補がいた。
1人はもし聖女になったとしても、辞退したいと話した冒険者だ。
もう1人のシェムはアイラより魔法の実力がないから、問題ないと考えている。
それなのに――急激にシェムが魔法を巧く扱えるようになり、俺は焦り出す。
城にシェムを呼んで、急成長した理由を聞くことにした。
応接室で俺はシェムと対面して、動揺から叫んでしまう。
「シェムよ。どうして急に、聖魔法を巧く扱えるようになっている!?」
俺は理由を知り、アイラにも同じ方法をとらせようと考えていた。
このままだとシェムが聖女になってしまい、俺は父の国王に失望されてしまう。
悪いのはシェムより劣っているアイラなのに……そう考えていると、シェムは笑顔で話した。
「私にもわかりませんけど、魔法の実力は急に向上する可能性があります」
「それは、そうだが……」
「私は運よく、聖女候補と決まったタイミングで覚醒したのでしょう」
これはシェムの嘘で、実際はリスクを覚悟しつつ大地から魔力を得ていただけだ。
それにより聖女の儀式が終わると、魔力の核となる器官がボロボロになって魔法が使えなくなってしまう。
俺はそのことを何も知らず、シェムの発言を信じてしまった。
「急に覚醒か。それならアイラには無理だな」
「このままだと、婚約夜のアイラ様ではなく私が聖女に決まります――ルグド様、私を婚約者にしませんか?」
「そ、それは――」
「――悪いのは、私より劣っているアイラ様です。私が聖女となれば何も問題ありません!」
婚約を破棄したいと考え出したのは、アイラが聖女になれるとは思えないからだ。
実力的に考えて、誰がどう見ても聖女になるのはアイラではなくシェムのはず。
俺の決断次第では、弟が次の国王になってしまうかもしれない。
考える時間が必要だと思案していると、シェムが話す。
「……私は今、聖女候補になったことで様々な人から婚約しないか声をかけられています」
「なっ、なんだと!?」
「この場でルグド殿下に拒まれれば、明日には貴族令息の婚約者に決まっているかもしれません」
シェムは魔法で人を傷つけて停学処分を受けたことがあり、そのせいで婚約する者がいなかった。
そんな問題のある人間でも、聖女候補という称号の方が悪評より勝るようだ。
俺はシェムの話を聞き、決断してしまう。
「わかった。俺はシェムを婚約者にするよう動くが……アイラとの婚約はどうすればいい?」
「私とルグド殿下が、アイラ様を貶めて婚約破棄して当然と思わせましょう」
即座に返答できた辺り、前から考えていそうだ。
冷静になれなかった俺は、シェムの提案を聞いて行動する。
この時の俺は、シェムが聖女で間違いないと考えていた。
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